マンガ喫茶?、そういう場所があるとは知らなかった……。
(男からマンガ喫茶の場所を聞いたラナパナは、男に礼を言うと早速件のマンガ喫茶へと向かった)
ほほぅ……これがマンガ喫茶という所か……。
(地図にあったマンガ喫茶へと辿り付いたラナパナは、受付を済ませて個室へ案内されていた)
(マンガ喫茶の中は男に説明された通りの個室、そして個室の外には沢山のマンガが陳列されていた、それはラナパナには初めて見る光景で、とても魅力的に思えた)
こんな良い所に格安で泊まれるなんて、日本とは凄い国だな……まさかシャワーまであるとは。
(マンガ喫茶で真っ先にラナパナを喜ばせたのはシャワールームがある事だった)
(この一日の疲れをシャワーで癒すと、さっぱりしたラナパナは胸と股間を隠す為の衣装を身に着け……ようとして、男の言葉を思い出す)
これから眠るというのに、わざわざ着衣を戻すのも面倒だな……。
(故郷で眠るときはいつも裸だったラナパナは、男の“個室で裸になっても大丈夫”という意味の言葉を“マンガ喫茶内で裸になっても良い”という風に勘違いしている事もあって……)
むぅ……せっかく沢山の本があるのに、文字が良く解らないのは惜しいな……。
(個室へと戻る途中、陳列された沢山のマンガを見ながら……裸のままのラナパナが呟く)
(当然、読む本を探していた利用客は、マンガ喫茶の中に居る褐色肌の少女が素っ裸で居るのを見つけて、目を丸くして驚いている)
(徹夜明けだろう若者等は、疲れで幻覚を見ているのかと思い目を擦っているが、当のラナパナは自身に向けられる視線に気づいていないようだ)
(視線を集めたままラナパナは個室へと戻ると、やっぱり裸のまま背もたれを倒したリクライニングチェアーに横になり、そのまま文字の読めない本を読んだりもしていたが……)
すぅ………すぅ………。
(やがて、穏やかな寝息を立てて寝入ってしまったようだ、当然、扉の鍵などは掛けて居ない……)