ドアの閉まる音と、男からの声掛けに、エリカはようやく落ち着きを取り戻した。
同時に、今の自分が置かれている状況を、改めて理解する。
ともすれば全裸よりも卑猥な姿で、若い男性と、個室トイレで二人っきり。

(しかも、出口は彼の後ろで、逃げ道は何処にもありませんわね……♪)

エリカが普通の女性だったなら、この状況に怯えるしかない筈だ。
けれど、あいにくと彼女は「普通」から大きく逸脱した趣味の持ち主であり、むしろこれは彼女にとって絶好のチャンスだった。
前かがみだった姿勢を正し、未だに幾らか残っている素の恥ずかしさを堪えながら、ゆっくりと手を下ろす。

「とんだ醜態を、お見せしてしまいましたわね」

やっぱり恥ずかしい。僅かに声が上ずってしまう。

(けれど、この感じ……初めてお外で裸を見られた時の感覚を、ちょっと思い出してしまいますわ♪)

一旦そう思ってしまえば、最早彼女にとっては、先ほどの失態すら快楽のスパイスだ。
男の目を誘うように、大きすぎる乳房の重みを下から持ち上げ、尚も陥没したままの乳首を際立たせる。
そして、再び背後の貯水タンクに体を預けると……

「お詫びに……面白いものをお見せ致しますわ♪」

そう言って、右の乳房を更に持ち上げ、口元まで達したその先端を……

はぷっ

自らの唇で咥え、ちゅうちゅうと吸い始めたではないか。
時折、男の様子を伺いながら、唇を離しては舌を伸ばして先端を舐めて見せる。
そのたびにエリカの恥ずかしがり屋な乳首が、段々と肉の割れ目からその顔を覗かせ始め……

「ぢゅ〜っ……んぱっ!
 ふふ、これでお餅の完成ですわね♪」

一際強い吸引から、音を立てて解放されたそこには、やや大きめで固くしこった、桜色の突起が唾液に濡れて光っていた。
誇らしげにそそり立つ自らの乳首を、軽く指先で扱いてから、エリカはもう一度男の顔を見る。
遠くから聞こえる乗降客の喧騒など、気にもならない様子で、未だに先端が埋もれたままの左胸を、男へと捧げるようにして。

「こちらのお餅は、是非ともアナタが完成させてくださいまし♪」

そう言って、再び右の乳首を口に含み、明らかに見せつけながら吸い立て始めた。

【お待たせしました】