>>15
(戦車とも言える外観に反して豪奢な造りの内装)
(腰を抱かれたまま座らされた椅子は程よい弾力を返してくる)
(備え付けのテーブルに置かれた酒とグラスはアーシュも知る高級品だったが)
(注がれた酒が揺らぎもしないという事からも掛けられた金が途方も無いと判る)
(移動用の馬車をほとんど戦車にした上、この内装に用心深さと敵の多さ、そしてその上での余裕を感じる)

それは、わかって……るっ!?

(この至近距離なら何の技も外さない自信はある)
(護衛が来る前に事を終えるのも十分可能だろう)
(しかしつい先程の凌辱を退けられなかった反抗封じの措置を思い出す)
(苦痛に動けず、無様に犯されて処女を奪われた挙げ句に達した事実)
(認識している事実と首輪による上下の刷り込みが反抗を自ら止めさせていた)

今夜って何だ……?
くぅっ、外に人が……。

(外から見えないのは理解していても知らず芽生えている女の羞恥心を感じさせられる)
(身体を弄られ、まるで情婦の様な扱いと姿に恥辱も感じていく)
(そんな状況下でも隷属を促進する首輪の力は身体に好ましい感覚を呼び覚ます)
(静かすぎる車内で自分の息が荒くなりつつある事に気付いた時、風景の変化が止まっていた)
(外に目をやると城の様な門をくぐり抜けて広い庭園に入ったのがわかる)
(ただの庭園ではないのは見張り台や魔獣が徘徊している事からすぐにわかる)
(男の屋敷に着いたのだと気付く頃には石畳の道を地下に潜る様に下っていく)
(正式な客なら正面に付けるだろうが、自分はこの男に買われた奴隷に過ぎない)
(何がこれから起きるのか不安が広がるのを感じていた)


【ありがとうございます】