(店先で頬を抑えたり、ドギマギしていることを隠せない少年の後ろ姿を)
(出窓から見送りながら)
心配しなくても、この店は君がまた来るのを待っているわ…だって、可愛いのだもの♪
――一希くん。
(初対面の筈なのに…なぜか紫髪の女店主は少年の名前を当たり前の様に蠱惑的な唇から、その美声で紡ぎ出した)
(女店主の言葉通り、紫曜館は少年を待ち受け、迎え入れる)
あら、いらっしゃい
外はいい天気かしら?…そう
何故浮かない顔かって…?私、気持ちのいいお日柄が嫌いなの。
…フフ、これかしら?値札は…嫌だ、無くなっているわ。
仕方ないわね、少しまけてあげる…きっと妖精の仕業ね、フフフ…
…自家製のハーブティーを淹れてあげるわ…彼らに好かれたあなたのために、ね。
毎回どうもありがとう…また、いらっしゃいな。
(無愛想に見えた女店主の表情も、回を重ね言葉を交わすにつれ、はじめから心なしか柔らかに)
(すっかり紫曜館の常連客となった、一希少年がはじめのころに比べ)
(馴れた様子で、重い樫のドアをあけると)
(何時もの昼間でも薄暗い店内…その中を満たす香の薫りがこれまでとまるで違い)
(ツンとスパイシーな…生々しくも悩ましい淫靡な芳香に満ちて)
・・・いらっしゃい。
(古書と骨董品の森の奥に、紫のビロードのクロスを掛けられたテーブル上に)
(軽く腰を掛けた、女店主が薄闇に浮かぶ…)
(その出で立ちは、これまでの飾り気のないカジュアルな服装ではない…)
今日もゆっくりしていって頂戴…
(あの、地味ともいえる肌を出さない服装でも到底隠しきれない、むしろ妖しく際立っていた彼女の蠱惑的な肢体を)
(てらりとPVC素材の光沢を放つ、ダークパープルのマイクロミニのボディコンシャスに押し込んでいた)
(艶やかな曲線の肩全体が露わとなり、鮮やかな乳房の裾野と谷間が、ベアトップのカップから)
(今にも溢れんばかりに、猛烈な段差を付けてはみだしている。少しでも伸びをすれば、すぐに乳首が姿を現わすに違いない)
(ほっそりとした首には、棘スタッドで飾られたベルトチョーカーが巻き付けられ、非日常な印象を強める)
(ウエスト回りも、縦長のへそや引き締まった下腹部の起伏もくっきりと浮かび上がって)
(乳房に劣らない量感の安産桃型ヒップの豊かな膨らみと対比を成していた)
(マイクロミニもその裾の短さは尋常ではなく、普通に佇んでいても股間ギリギリを掠める程度)
(ヒップの丸みの下弦がわずかに覗くほど)
(しかし、それだけではない…ボディコンの両サイド全体が透明になっており)
(横から見れば、ほぼ裸身と変わらない素肌が丸見えになっているのだ)
(更に、衝撃的なことに、露わな横乳も、そして腰の辺りにも…ただ素肌があるだけで、ブラやショーツの紐が見当たらない…)
(ギッ…)
(同じ素材のサイハイブーツで包み込まれた、むちむちとしながらすらりと長い脚線美を、ムチのようにしならせ)
(脚を交差させるように軽く組む…マイクロミニの裾が、内股に三角の影を落とす…その僅かに内側には…)
―ねぇ、君…
(いつものナチュラルメークではなく、魅惑的なオーラを放つメーキャップをその貌に施して)
(ルージュを曳いたように艶やかに濡れた唇から…)
最近よくうちに来るわね?
そんなにこのお店が気に入ったのかしら。
(何処か愉しげな様子で、軽く腕を組むと露わな双球が蠢き際どい胸元から、もう少しで溢れ出しそうになる程迫り出す…)
クスッ…♪
【いろいろ詰め込んでしまったわ…二段に分けるわね】