(背を向け店の奥へと歩き出したミレディの後ろを、一希も静かに付いて行く)
(大きなヒップが目の前で揺れる光景に、蠱惑的に踊る膨らみを凝視してしまいながら)
(やがて幾つもの骨董棚の向こうにカーテンが見え、その向こうに在る階段へと辿り着くと)
(不気味な気配に少し竦みつつも、暗がりに誘い込まれるように降っていく)
(階段を下り終えると、そこにあったのは黒い壁に覆われた地下室)
(中央に鎮座する一組の椅子はまるで暗闇に浮かぶようで、不思議な光景に目を見開いていると)
……っ!?
あ、ああ……いえ、大丈夫、です
(静寂を引き裂くような音に驚き、背後を振り返ると、鉄格子の扉が見えて)
(軽く混乱したまま前に向き直るとミレディがそこにはいて、また思考を掻き乱されながら)
(冷静さを取り戻そうと、小さく深呼吸……)
あ、え……ッ
(直後、胸板に柔らかな感触が訪れ、視界には大きく歪んだミレディの乳房)
(心臓の鼓動が短距離走を駆け抜けた後のように激しく繰り返され)
(起きたことを理解できないまま、それでも胸板越しに感じる体温や、硬い突起の感触は確かな物)
(今のがミレディさんの乳房なんだ……と感動する気持ちと)
(もしかしてワザとなのか……という疑問とが渦を巻くようにして混ざり合うが、結論は出ず)
(頭の中がミレディの事で埋め尽くされたまま、促されると素直に椅子に腰掛ける)
(行儀正しく座るが、その時にチノパンの正面を隠すのを忘れ、股間の膨らみが丸見えだったろう)
(一希自身はそんな事にも気付かず、水晶玉の光に吸い込まれるように目を向けて、占いの結果を待つ)
(待つ時間は実際どれ程だったろうか、一希の心の中では一瞬の事のように思えて)
……
(ミレディの視線を受け止めながら、唇が紡ぐ言葉を聞いて、目を閉じた……占いの結果を肯定する様に)
(やはりバレてしまっていたか……自らの稚拙な誤魔化しが通じていなかったことに落胆するが)
(同時に、最初からそれを覚悟してもいたからか直ぐにまた目を開き)
(胸の高さに移動した水晶玉へと視線を戻す)
……昂りを、未来の礎に……?
リビドーを……
(続けられる占いの結果を告げる言葉に、首を傾げて困惑するが)
(ミレディの目を見ている内に、言わんとしていることを段々と察してきて)
(何を想像したのか、上気した一希の頬が一段と赤らみ、唇を結んで暫し沈黙してしまう)
(名前を呼ばれたことに胸の高鳴りを感じながら一度目を閉じ、息を吸って、吐いて)
(気持ちを少し落ち着けてから再び瞼を上げた)
(目前で二つの膨らみが揺蕩う様子が見え、欲望を誘い出そうとするミレディの表情が目に入る)
(一希の視線は、怪しく光る水晶玉にも向かい、今その水晶玉を挟む内腿に)
(そしてマイクロミニのボディコンの裾から覗きそうで見えない、脚の間の暗がりへと……)
(ゴクリ、と唾を飲み混む音が微かに聞こえ)
(一希の腰が椅子から少し浮かび、右手がミレディの乳房に触れた)
(ボディコンに隠れた部位から、まろび出た素肌まで大きく広げた手のひらで撫で)
(視線はミレディの瞳を見つめながら、切なそうに目を細める)
ミレディさん……俺、解き放ちたいです
この昂り……ミレディさんの身体を見ていると、込み上げてくる想いを……
(胸を右手で撫で回しながら、一希の左手はボディコンの裾へ)
(胸から順番にと考える余裕は無く、感情の赴くまま、気になっていた場所へと向かう一希の指)
(それが内腿の間へと入り込めば、暗がりに隠れていたミレディの秘部へと)
(股間へ到達すればぎこちなく荒々しく、それでも精一杯指を蠢かして、刺激を与えようとする)
こういう事、初めてだから……上手くできないかも知れないですけど
受け止めてくれませんか……ミレディさん?
(胸と股間とを拙く愛撫しながら、下着に潜んだ陰茎を痛いほど勃起させ股間を膨らませて)
(年上の女性へと抱いた劣情を、もはや隠す事無く訴えかける)
【はい、その流れで…】