………っ……!
(メアリーは目覚め、周囲の異質な環境に驚きを隠せないでいる)
(しかしこの世界にいるということで、こんな事は覚悟していた彼女は意外にも冷静になるのは早く、側に置いてあった拳銃を握り椅子から立ち上がる)
(しかしやけに軽い拳銃に気づき、確認すると弾が抜かれ護身用の拳銃はただの鉄と化していた)
(拘束されるでもなく、外傷も特にない。しかし、その部屋の床や壁には生々しく赤みがかった部分があり自分を誘拐した者は普通の人間ではないということを感じさせられる)
(目の前の鉄製の扉は鍵が閉まっていて、拳銃などで叩いてもビクともしなかった)
(しばらくするとその扉は開き、向こうからただならぬ雰囲気を醸す女性が現れる)
(自分の誘拐を支持した者だと女性は話し、メアリーは憎しみを込めて睨みつけた)
(ただひたすら無言で。何も話さないという意思を表しているのだろう)