はぁ…これがいわゆるツンデレってやつなんすかね……え?違う?
(色々あって汚れてしまった玉座を磨きながら、しみじみ呟くワーウルフが一匹)
(同期のラミアのメイド長とリッチの宮廷魔術師から総ツッコミを受けてきょとんとし)
痛っ!?痛ぇーっすよ!そこさっきシャロン様に蹴られたとこ!
な、なんなんすか…だって、昨晩はあんなに喜んでくれてたのに…今朝になったらすごい剣幕で…
(怒られた理由の見当もつかないオオカミに、苛立ったラミアが尻尾をお見舞いし)
お、女心って何すか…昨日、あんなにオレの事好きって言ってたんすよ?
…でも、このまま不機嫌ってのも困るんすよね……何か、機嫌治す方法無いっすか?
(リッチに話を振ると、ぼそぼそと低い声で何かを呟き)
……え?…え、マジっすか。……マジっすか?……え?
(その話に食いついて、玉座の掃除をほっぽり出してから数時間後…)
(シャロンの元に、「ガロが大変な事になって医務室に運ばれた」と一報が入り)

あ…シャロン様、いやぁ…参ったっすよ…
(様子を見に来たシャロンが医務室に入ると、何事もなかったかのように2匹のガロが出迎え)
リッチの奴から魔力を2倍に出来る幻の薬草が咲いてるって聞いて…取りに行ったは良いんすけどね…
「シャロン様に飲ます前に試してみようとか思ったんすけど…」
「なんでかオレが2倍になってるんすけど…」
(話も交互にしながら、2匹は同時にため息を吐き出し)

【お待たせっすよ、こんな感じでどうすかね】
【ちょっと遊んじゃってるっすけど、適当に返してほしいっす】