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(甘えた声を出す少女に、耀が言葉をかけてくる)
(少女は、当然とでもいうかのように頷く)
あたしが作ったのは、どこにでもあるただのサンドイッチだよ…
でも…あたしが食べたのは、お兄ちゃんのサンドイッチ。
(話しながら、その味を思い出すように唾液を飲み込む)
お兄ちゃんの唾が、たぁくさん混ざった…世界でただ1つのサンドイッチなの
…美味しかったよぉ
(少女は本当に嬉しそうに、耀の胸に頬を擦りつけた)

(その時、耀が思い出したように紅茶を手に取った)
(そういえば、耀はまだ紅茶にはさほど手を付けていない)
(寄り添う少女は、耀が紅茶を飲む様を下から見つめている)
(すると耀が少女にも紅茶を勧めてきた)
ふぇ…あ、う、うん…いただきます。
(ちょっと驚いたが、少女は素直にカップを受け取って1口飲む)
うん、美味しいっ
(こくりの飲み込んでから、何かを思うようにじっとカップを見つめる少女)
…ねえ、お兄ちゃん。
今度は、その…あたしの紅茶作ったら、飲んで、もらえる…?
(どうやら少女は、さっきの耀と同じことを考えたらしい)

【はい、こちらこそ】
【私は今日は22時くらいまで時間があるので、その時間までお願いします】