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(新幹線はあっという間に街中を抜けていく)
ふわぁ…
(感嘆の声を上げる少女に、耀が返事をしてくる)
うん…ホントにたくさんの人間が作ったんだよね…
空から見ていた時は分かんなかったけど…こういうの自分で乗ってみると、すごいなぁって思えちゃう。
(どんどん新幹線は走っていく)
(さっきまでの電車と違って、のんびりと景色を眺める事はできない)
(でもこういう流れていく景色も、少女にとっては新鮮に感じられた)
(それは自分で飛んでいる時とは、まったく違った感覚)
(窓から前の方を見れば、遠くにうっすらと白い山々が見える)
(多分今日の目的地はあっちの方なのだろう)
まだすごい遠い…
(ポツリと独り言を言いながら、色々な風景を眺めつづけている)

(街中を抜けて建物が減った頃、少女は橋から見える川を夢中で見ていた)
(すると横から、耀が声をかけてきた)
ふぇ?
(よほど夢中で見ていたのか、少し間の抜けた声で耀に振り向く少女)
(振り向いた少女に、耀はお菓子を開けようか訊いてきた)
あ、じゃあせっかくだし…
(思わず伸ばそうとした手をピタリと止める)
あ、えと…あ、あははっ、な、なんちゃってねっ
やだなぁお兄ちゃんってば…さっき…えと、約束したもんね?
(大いに焦りながらも、何とか耀の注意を思い出した少女)
ほらえっと…食べるんなら、お昼の後でしょ?
(と言いつつも、弁当の方に手を伸ばす気配はない)
(どうやら食べるタイミングは耀にお任せしたいようだ)

【そろそろ時間なので、次のレスで凍結にしてもらっていいでしょうか?】