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(小さく車体が揺れてバスが出発した)
(本来なら嬉々として景色の変化を見ていそうだが、今だけはそれどころではない)
(売店で買った煎餅を食べながら、耀がスナック菓子を示してくる)
(と思ったら、手にした煎餅も示してきた)
むー、あたしはスナック食べるのっ!
お煎餅はねぇ、もし残ってたらまたあとでちょうだいね?
(パタパタと手を伸ばしてスナックの袋を取って開ける)
(すると中から、そのスナック特有の香ばしい匂いが漂ってくる)
ふふーん♪
(嬉しそうに袋から1つ取り出して、それを口に運ぶ)
(口の中で噛み砕くと、パリッという軽い食感と一緒に味が広がる)
ん〜〜♪
(弁当とは違う種類の美味しさに唸る少女)

(煎餅を砕きながら食べる耀の隣で、スナックを1つずつ取り出してはサクサク食べる少女)
(視線は当然、窓の外を流れる景色に移っている)
雪かぁ
(ポツリと呟く少女)
館にも雪降るけど、こういうところで見る雪も綺麗だね
(見慣れた館ではない場所での雪景色に、少女も感慨深そうだ)
(その時隣の耀が隙間の風の事を伝えてきた)
ふぇ…あ、ホントだぁ
(夢中になってて気づかなかったが、確かに冷たい空気を感じる)
ううん、寒くないよ?
上着も着てるし、平気平気♪
(寒くない事を表現するように、耀に向かってピースする少女)
(続けて耀に向けて、にこりと笑顔を見せる)
お兄ちゃん、心配してくれてありがとね?

【バスに揺られる時間も楽しいですから、のんびりと楽しみたいですね】
【あとそろそろ22時ですし、ここで凍結でしょうか】
【私は木曜日の19時に来れますが、耀さんの次の予定は如何でしょうか?】