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(惚けたように壮大な景色を見つめる少女を、耀が抱き寄せてくる)
うん…
(ポツリと呟いて、耀と一緒に木々の向こうに広がる山々を見つめる少女)
何でこんなに感動しちゃったんだろ…あたし…
(館にいても、似たような景色を見る事はできる)
(楽しみにしていた耀と一緒の旅行で、耀が選んでくれた部屋)
(そしてそこで、耀と一緒に見つめているというシチュエーションが少女の何かを刺激するのだろう)
(少しして耀に話しかけられるまで、少女はじっと景色に魅入っていた)

ふぇ、あ…うん。
(耀が離れて荷物をまとめ始めると、少女も我に返って用意を始める)
えっと…温泉で秘湯だから、タオルは当然必要でしょ?
あと洗い場とかなさそうだけど…いちおう、石鹸とかも持ってった方がいいかな…?
(ぶつぶつ言いながら、キャリーバッグから取り出した小さめのリュックに詰めていく)
あと、あと…着替えかぁ…どうしよ
(少女が気にしているのは、さっき濡らしてしまった下着らしい)
また転んだりしたらやだし…うーん…
(ここで着替えていって、また転んだりするのを恐れている)
…決めたっ。
(小さく頷いた少女は、取り出した下着をリュックに入れた)
(向こうでついでに着替える事にしたようだ)
(リュックを背負って、少女は耀に勢いよく向き直る)
お兄ちゃんっ、あたしは準備OKだよ!

【こちらこそ宜しくお願いします】
【私は今日は23時くらいまでロールできますが、耀さんは何時までできそうでしょうか?】