>>399
(川の浅いところから向こう岸にわたる)
(見た目は来たところと変わらない普通の森に見える)
…アレスさんの言う通りなら、こっちの方が危険…なんだよね…
(足音を立てないように、物陰を選んで歩いていく千歳)
(時々聞こえてくる鳥の鳴き声以外、何かがいるような雰囲気はなかった)
……もう少し奥に行った方が、いいのかな…
(さらに少し進んだ時、木々の奥の方から地響きのような音が聞こえてきた)
…!
(慌てて茂みの中に隠れて様子を見ていると、何かが大きな足音を立てて近づいてきた)
…お…おっきい…!
(それは今まで…元の世界での象と同じくらい大きい生き物)
(この世界ではオーガと呼ばれるモンスターだけど、千歳はまだ知らない)
(神様の力なのか魔法の力なのかは分からないけど、一度戦えばモンスターのデータは自然と覚える事ができる)
(だからオーガのことを覚えるには、まずは戦ってみないといけない)

(オーガは鼻がいいのか、隠れている千歳の存在を察知しているみたいだ)
(千歳のことをメスだと思っているようで、お嫁さんにしたいらしい)
(なんだか怖くなって、思わず身体を震わせる千歳)
なんか、すごい強そうだけど…へ、変身すれば…
(もっと強くなるために来たのだから、いきなり逃げるのも嫌だった)
(魔法の杖を握りしめ、大きく何回か深呼吸して…バッと茂みから立ち上がる)
ま、魔法の杖よっ…千歳に力を与えたまえ!
(再び光に包まれた千歳は、魔法処女のドレスを身にまとうと茂みから駆け出した)
(そのままオーガに向かって手をかざして叫ぶ)
ファイア!

【お兄さんこんにちわっ】
【ぼくの予定なんだけど、夕方にお友達とごはん食べに行く約束したの】
【それで、17時くらいに1回落ちたいんだけど大丈夫?】