>>158-159

(「見られてる……、セーターで隠してもやっぱり目立つよね。
  恥ずかしい……、でも、でも…………」)
(小さな頃から日本人離れした肌の白さと彫りの深い整った顔で、他人から注目され見られることには慣れていたものの)
(目立つアニメのコスを着て通りすがりの人の視線を何回か浴びせ掛けられれば、弥が上にも視線に気づいてしまい)
(痴漢されることへの期待とは別に、羞恥で頬が上気して緊張に身体を固くしつつも火照りも感じていた)

………………。
(視線をあまり感じなくなったと周りに顔を動かさず視線だけを走らせば、取り囲む男性の中に見知った痴漢の顔を見つけて)
(悦びとも、見られることへの緊張とも自分でも分からない、疼きが身体を痺れさせ目を細める)

あっ!!
(エスコートされる姫のように取り巻きに囲まれ、痴漢のリーダー格の男性の正面に連れて来られれば)
(羞恥に視線を逸し一旦は冷めかけた頬がまた上気させるが、小さく漏らした声には僅かだがはっきりと悦びの響きが混ざってしまっていた)

こんな格好するの初めてだし、知らない人に見られてすごく恥ずかしかった。
(彩良本人も幼い頃はプリキュアに嵌って、映画に連れて行ってもらったりしたこともあり)
(その当時に両親や親戚に将来なりたいものを聞かれて、プリキュアと答えていたこともあったくらいで、アニメが全く嫌いというわけではない)
(クラスの中には漫画やアニメの今でも大好きなクラスメートもおり、その秀でた容姿でコスプレを誘われたこともあったが)
(昔ほどの興味はなく、なんとなくコスプレで注目浴びるのも恥ずかしくて今までは断って来たのだった)
(もし、痴漢行為が始まった最初の頃、聡美に痴漢行為をしない条件でコスプレすることを求めらていたら)
(「こんなオタクっぽいことさせて面白いの? 痴漢のような犯罪をする変態のすることは分からないわ」くらいの悪態は吐いたかもしれない)
(しかし、心も身体も完全に痴漢の虜に堕ちた今となっては、約束通りコスプレをしたことを褒められ)
(頭に撫でるように手を置かれ毛先に触れてもらっただけでも嬉しくて、甘えるような声音になっていて)
(期待に心臓の鼓動も早くなり、少女らしい甘い匂いの中にはっきりと発情した雌の匂いも混じり、無意識に痴漢たちを誘ってしまっていた)

(「恥ずかしいけど……森雪のコスをした彩良を見て。
  そして……いっぱい……いっぱい…………して欲しい」)
(痴漢の手が肩に手が触れサマーセーターを脱ぐように促されると、躊躇いなく脱げば近くにいた痴漢がセーターを受け取る)
(そして簡易撮影会が始まれば、頼まれるポーズを何パターンかしながら、熱い痴漢の視線を浴び)
(彩良自身も身体がより火照り、しっとりと汗をかき始めていた)
(「やっぱりカラーコンタクトも用意したほうが、もっと本物ぽかったかな……」)
(コスプレの指示を受けた日には気が付かず、後で思いついてカラーコンタクトを探したものの)
(すこし変わった森雪の瞳の色に似たカラーコンタクトは取り寄せで、指示された日までには間に合わなくて、それを少し残念にさえ思ってしまっていた)
(しかし、叔父の仕事の手伝いとは云えモデルをした経験は生きていて、求められたポーズを完璧に取り魅了する力は聡美にはない華を感じさせた)

はい、これです。……上手く撮れてるかは分からないけれど……。
(可愛いデザインのショルダーポーチからスマホを取り出し、目の前の痴漢に渡せば)
(他の痴漢の手が伸びてきて、『後で返してやるから心配するな』という声とともにポーチを無抵抗で奪われてしまう)
(流石に自分で撮影した自慰の姿を一人で見るのは恥ずかしくて、撮影後は一度も再生しておらず)
(催淫作用もあって自慰に夢中になっていて、映像には自信がなく少しモジモジとしてしまう)

だって、ご主人様が撮ってこいって言ったから……、それに替えのショーツにもあんなにクリームたっぷり塗られたら……私、私……。
(「私、こんなエッチな表情で、こんなに鼻に掛かった甘えた声出して一人エッチしてたの?
  はしたないけど……すごく気持ち良さそう……、私ってエッチなことしてる時こんな顔してるんだ。
  痴漢されてる時もこんな顔して……、こんな声だしてお強請りしちゃってるの?」)
(痴漢のリーダーの言われるがままにスマホの映像を見つめれば、身体が羞恥でカーッとより熱く火照ってしまって)
(命令を受けるまでもなく、初めて見る自分の淫らな自慰の姿を晒している映像から視線を逸らせなくなってしまっていた)