一応、寝袋は一晩寝てみて、その後干して来たからね。
問題はないはずだよ。
(外で寝袋を広げてみる芹ちゃんから寝袋を受け取り、テントの中に敷いて)
(よっこらせ、と外に出て伸びをする)
(テントは夜まで使わないだろうし、これからはこっちのタープの下で活動することになる)
(こんなサバンナでホルスタインが放し飼いになってたみたいな子が、今までよくノータッチだったものだ)
(――いや、でも缶ジュースを煽る姿は妙に爽やかで、一瞬性的なものを忘れさせるような雰囲気がある)
(そういうところが手を出しづらいイメージを作っていたのだろうか)
(まあいいけど)
あんまりはしゃぐなよー、転んで風邪ひいたなんて事になってもどうしようもないぞー。
(川べりに出て水に脚をつけている芹ちゃんに呼びかける)
(ボコボコと音を立て始めたヤカンを持ち上げ、カップヌードルにお湯を注ぐ)
(芹ちゃんの分も勝手に決めてお湯を注いだが、まあそれで怒るような子ではあるまい)
(ノーマルとシーフード、どっちか選択できれば大丈夫だろう)
――水着?
そりゃ気の早いことだ……ね?
(お湯を注ぎながら生返事を返し、視線を向けた所で言葉が途切れ、なんとか最後の一音を絞り出した)
(競泳水着……だと……?)
(しかもかなりのハイレグ……今の競泳水着ってあんななん?)
(思わずそれを芹ちゃんが着ているところを想像し……)
……んなら、後で着て見せてよ、せっかくだからさ。
寒けりゃテントの中とかでも良いし。
(さらっと、そんなことを切り出した)
まあいいや、ほら、ラーメン伸びるよ。カップヌードルをラーメンと呼ぶかどうかは議論の余地が残るところだけど。
豚骨とシーフード、どっちが良い?
(ずい、とスチロールのカップを差し出して選択を迫った)
(蓋の上には割り箸が置いてあって)
(まあ、そんなこんなで)
昼も済ませたと……さて、どうしよっか……
実は完全にノープランなんだな、これが。
(夕食の準備はちょっと早めにしないといけないとはいえ、それでもあと3時間は自由時間だ)
(何もしない、も選択肢ではあるが、せっかく来た以上何かしなきゃ、という気持ちもある)
なにかしたいこととか、ある?