(千歳を送り出した神は目を閉じて千歳の様子を見守っているようだった)
(ぺろりと舌なめずりをし、すっかり雌へと堕ちた様子を眺め)
「何度でも戻ってくると良い、その度にお仕置きしてやろう」
(先ほど腸内に注ぎ込んだ力は千歳を淫らにすると同時に生命力にもなるもので)
(千歳に長い期間、不老の力を授けるものでもあったようだ)
(これから先、千歳は『加護』という名の『呪い』を受けたまま生きていくことになるが…)
(本人が気づくのはずっとずっと先になるだろう)
(どうやらフロガーは魔王への食事を完成させて部屋から出て行ったようだった)
(厨房には誰もおらず、静まり返っているようだ)
(ただ厨房の隅に『千歳酒』と名前がかかれた酒樽があり、中からはぶくぶくと音が聞こえ)
(何かが中にいるような気配があるが…絶対に開けないほうが良いだろうと本能的に感じさせる何かがある)
(ただ、その酒樽は千歳が過ごしてきた日々を思い出させるのにも十分かもしれない…)
「何をぼーっとしてる。ケツの穴からうんこをひり出すんだよ。食事の用意をするぞ」
(耳元でそんなフロガーの幻聴が、聞こえたような気がしてしまうかもしれない…)
(千歳が正気を保つことができれば)
(厨房から無事に廊下へと移動でき、廊下には敵の姿はなく静かに進めば移動は可能そうだ)
【大丈夫だよ!ここから何体かに絡まれるつもりだったから!】