>>118
(厨房から出るには相当の精神力が必要だっただろうが、千歳はそれを見事に振り切った)
(千歳が振り切ったその日々は、常人ならばすぐに堕落してしまう程の快感に埋もれた日々)
(魔法少女に選ばれたからこその精神力を見せて歩く千歳だが)

……。
(廊下の天井から蝙蝠がじっと千歳を見つめていた)
(その視線は千歳の顔から胸へ、乳首に吸い付くように眺めた後は臍を通り股間へ…)
(スカートに隠れたペニスを探すように、そしてスカートから覗く太ももを眺めている)
(その視線は隠す様子もなく露骨なもので、千歳でなくとも気づいてしまいそうなものなのだが)
(蝙蝠は千歳に気づかれることなどお構いなしにその姿を眺めており)
……。
(バサっと翼を広げた蝙蝠は、千歳に向けて急降下したかと思うと)
(人懐っこそうに千歳の手の上にぴたりと乗ってみせ、よくみるとつぶらな瞳で千歳の顔を見上げる)
キィキィ…。
(まるで千歳に懐いたかのように小さく鳴きながらすり寄る蝙蝠)
(千歳から見ればそこに敵意などは感じ取れず人懐っこい小動物がやってきたようにしか見えないだろう)
『オレのものになれ…お前はオレのペットだ…』
(先ほどのキィキィという鳴き声の中には超音波が混じっており、千歳にそれを何度も聞かせる)
(意識の中に蝙蝠の存在を植え付け、千歳から見れば蝙蝠がペットに、しかし潜在意識の中では蝙蝠に服従している)
(そんな他人から見れば理解が簡単にはできそうにない複雑な関係を千歳に植え付けようとしているようだ)


【大丈夫!どっちを選んでも進むように考えてたから!】
【千歳は蝙蝠を使役しているつもりになって、実は蝙蝠の奴隷になっている】
【なんてちょっと特殊なことをしてみようと思うけど、蝙蝠とか嫌いじゃない?】