(歳をとらなくなる神からの祝福と魔法少女としての力)
(その二つによって千歳が乱暴に扱われても壊れにくかったのも原因の一つだろう)
(普通の人間なら耐えることができない絶望を千歳は味わうことになってしまい)
(本来なら記憶なども曖昧にリセットされるはずが、魔王の力でそれが行われない)
(千歳がこれ以上進むことを諦めてしまうように、魔王は強力な一手を打ち続けており)
(膝をつきがくがくと震える千歳の前に、千歳にしてみればずっと前に殺されたはずの蝙蝠が飛んでくる)
キィキィ!
(小さく鳴きながら蝙蝠はくるくると千歳の周りを飛び、そしてふわりと頭の上に降り立つ)
(もふもふふわふわとした体、そして羽を広げるようにして千歳の頭を包み)
(千歳をまるで励ましているかのようだが…)
「千歳、魔力の大半を渡した分身を作り出せ」
「そして分身に魔王との和解をしろと、命じるんだ」
(蝙蝠は千歳の耳元でキィ…と小さく鳴き、そしてふわりと浮かび上がり)
(怯えている千歳を励ますように、唇にキスをすると舌を吸い出すようにちゅうっと吸いあげる)
キィキィ♪
(さあ、始めようとばかりに千歳を励まして分身を作る様に命じる)
(分身には千歳を演じてもらい、千歳は魔力の大半を失うことになるが普通の少女として暮らすには十分な状態となるだろう)
【よろしくね!ラストが近づいてきたけど、何かやり残したことはないかな?】