>>198
(千歳の作りだした分身、それは千歳と瓜二つであり)
(並んでいても全くわからない程に、そっくりな分身が作りあげられていた)
(魔力をほとんど渡したことで、分身の方がより千歳らしく見えてしまいそうな程だ)
(分身は千歳の願いを聞けばこくりと頷き、そして任せてとばかりに部屋に入っていく)
(中ではどんな交渉が行われたのか、しばらくするとアレスの声が聞こえ)
(そして、魔王とアレスは一体化し、分身はどうやら完全体となった魔王に交渉を持ちかけているようだ)
(扉の向こうでは何が起きているか、こちら側にいる千歳と蝙蝠には中の様子はわからないままだったが…)

キィ…。
(蝙蝠はくるりと回って千歳の肩に止まると、もう行こうと持ち掛ける)
(千歳と蝙蝠がその場を離れようとしたその時、扉の中から千歳によく似た喘ぎ声が聞こえ始め)
(魔王は分身体であるもう一人の千歳に愛を注いでいるようだ…)
キィキィ!
(蝙蝠は千歳の肩で大きく羽を広げると、巨大な翼を見せ)
(窓から千歳を足でつかむようにして飛び出し、そのまま魔王の城から飛び立ってしまう)
(バサバサと大きく羽を動かし、魔王の城から次第に遠くへと移動を続け…)
(そして、魔王城から身を隠すことのできる森へと降り立つ)
キィ…。
「もう、限界…」
(そう呟くと同時に巨大化していた羽も元に戻り、蝙蝠は疲れた様子で千歳の肩で体を休め)

(魔力を集中させれば分身の方の様子も見ることができ)
(アレスと一体化した魔王はどうやらアレスに意識を半分渡したようで、分身の千歳を生かすようにしてくれたらしい)
(その代わりに分身の千歳は魔王の2人分の人格に犯され続けることになったわけだが…)
(分身の千歳が消えるまで、千歳に快感の反動は帰ってこない)
(…分身体が消えた時、千歳はかなりひどい事になりそうだが…)
(魔力の満ちた魔王城で分身が消えることはまずありえないだろう…)


【色々考えてたら遅くなってしまった!!ごめんっ!!】
【なんかいい感じに着地できるようにしたつもりなんだけど、考えが甘かったかもっ!】