(今日は奏と遊びに行く約束をしている)
(正確に言えば、今日は、ではなくて今日も、だけど)
(いそいそと支度をしていた千歳の耳に、インターホンの音と元気な奏の声が聞こえてきた)
あ、奏ちゃんっ、すぐ準備できるからちょっと待っててね
(インターフォンで答えながら、家族に見つからないように小走りで玄関に行くとさっと靴を履いてドアを開ける)
お待たせ奏ちゃんっ
(外に出た千歳は、白のTシャツに膝くらいの丈の薄めのブルーのキャミワンピを重ねていた)
(足元は短いソックスにお気に入りのスニーカー)
(肩にかけているのは薄いベージュのトートバッグ)
(外に出た千歳は、奏を見るなりその姿に見入ってしまった)
わぁ…奏ちゃん今日も可愛い…
麦わら帽子もシャツも、スカートも全部似合ってるよぉ
(小さくため息をつき、普通に美少女にしか見えない奏を見つめている)
…あ、ごほん。
えと、ねえ奏ちゃんっ、今日はどこ行こっか?
(我に返った千歳は、奏に今日の予定を聞いてみた)
【おまたせ〜】
【ぼくも夏用にゆったりとした服を着てみたよぉ】
【あ、あとごめんなさい、今日はぼく21時までしか時間ないから、そのくらいで凍結お願いしていい?】