(千歳の意見に納得してくれたのか、奏は黒のビキニを選んでくれた)
(自分の意見を気に入ってもらえてホッとする千歳)
(奏はさっそく試着するため、黒のビキニを持って試着室に入っていく)
(そして暫くした後カーテンが開いて、ビキニとパレオを身に着けた奏が現れた)
(他の水着を見ながら待っていた千歳は、その艶やかな姿に注目してしまう)
ふわ…ぁ
(落ち着いた黒のビキニに、燃えるような赤のパレオ)
(髪をおろしたその姿は、千歳にはない大人の雰囲気を醸し出していた)
かなちゃん…きれい…
(そう呟いたきり、ぼうっと奏の水着姿に魅入っていた)
(お揃いの水着に喜ぶ奏も、海に行く日を楽しみにしているようだ)
うんっ、ぼくもすごく楽しみっ!
で、でも、ナンパは…ちょっとこわいかなぁ
(見知らぬ男の人に話しかけられるのは、もともと大人しい性格の千歳からすると怖く感じてしまう)
(とにかく水着のままではいられないから、2人は着替えるとそれを買いにレジへ向かった)
(買い物をすまして店を出るころには、ちょうどお昼になっていた)
(奏の提案でマックに行く事にする)
(実のところ水着にそこそこお金を使っていたから、安く美味しく食べられるマックは嬉しい存在)
(楽しそうに歩く奏の横で、千歳も何を食べようかと思いを巡らせている)
(お昼のあとにはゲームセンターに行った2人)
(クレーンゲームでぬいぐるみを取って、プリクラで撮った写真を見せ合って…)
(千歳の幸せなデートの時間は、あっという間にすぎていくのだった)
【うん、ぼくもそれで大丈夫だよ】