>>414
(千歳の言葉を聞いた奏も、同じ体験を思い出していた)
…夢…じゃないんだ、ね…
(できれば夢であってほしかったけど、奏もあの出来事を覚えている)
(なによりも枕もとに散らばった、2人の数々の痴態を写した写真が証明している)
(色々な感情がこみあげてきて、何を言えばいいのかわからない)
…あ…
(震える千歳の肩に手を置いた奏が、守れなかったことを謝ってくる)
…ち、ちがう…かなちゃんは謝んなくても…
(首を振る千歳を、奏がギュッと抱きしめてきた)
(背中を撫でてくれる奏の手から、温かな体温と優しさが伝わってくる)
(目の前に、潤んだ瞳の奏の顔がある)
かな、ちゃ…ん…
(千歳の唇に、そっと奏の唇が触れてきた)

(唇を離した奏が、千歳を見つめながら語りかけてくる)
(奏の言う通り、千歳もクルーザーで数えきれないほど口づけをした)
(深く唇を重ねて、夢中で男の人の舌を舐めて吸った)
ぼくも…好きなのは、かなちゃんだけだよ…ちゅっ…
んっ…今がぼくの…ちゅ…ホントの、ファーストキス、だよ…
(何度も何度も、啄むように奏とキスを交わす)
(それはクルーザーでしたどんなキスよりも子供っぽいキスだった)
(でもそれは、どんな濃厚なキスよりも奏の優しさを伝えてくれるキスだった)
(そのやさしさに応えるように、千歳もそっと奏の身体に手を回してきゅっと抱きしめる)
ちゅ…ちゅっ…ん、かなちゃ…ちゅむ…
(そうして抱きしめあったまま、千歳は奏と気持ちを伝えあう)
(しばらくして、奏が千歳の頭を撫でながら落ち着いたか訊いてきた)
…うん…ありがと…かなちゃん
(落ち着いたという事を伝えるように、千歳は奏に向けてにこっと笑いかける)

【うう、ごめんねかなちゃん】
【また少し眠くなってきちゃったから、次のレスで凍結にしてもらっていい?】