そ…そうなんだ…
でも、でもあんなこと、覚えてない方がきっと幸せだよ
(奏の寂しげな笑顔に、同じような笑顔で答える千歳)
(千歳は犯されながら、奏の犯されている様子をぼんやりとみていた)
(そのおぼろげな記憶の中で、楓は複数の男の人たちにお尻の穴も口も犯されていた)
(奏が覚えていないのなら、千歳ができるのはそれを思い出させないように接してあげること)
(奏をきゅっと抱きしめながら、千歳は心の中でそう決めた)
(千歳の心身が落ち着いてきたころ、奏が囁くように話しかけてきた)
ん…かなちゃん、なに?
(奏の瞳を見返すように見つめる千歳)
(見つめあったまま、奏は千歳への思いを語りかけてくる)
かな…ちゃん…
(少し驚いたように奏の思いを聞く)
(奏はあの時男の人にされていたように、千歳のお尻の穴におちんちんを入れたいと伝えてきた)
(一瞬だけ、千歳の脳裏にあの時の光景が浮かぶ)
ぼ、ぼく…あ…
(迷うような口調の千歳のお尻に、奏の手がそっと当てられてその谷間を撫でてくる)
あ、んっ…か、な…ちゃん、んっ…
(奏の指が吸い込まれるように千歳のお尻の穴を探り当てて、そこを指先で押してくる)
あ、あっ…そこ、そんな、押しちゃ…ぁあっ…!
(小さく喘ぎながら千歳はふと気づく)
(男の人にもお尻の穴を指でたくさん穿られたけど、快感の中でも心の片隅に嫌悪感が必ずあった)
(でも、今奏に同じことをされても、欠片も嫌悪感は感じない)
(感じるのは気持ちよさと、目の前のかけがえのない人への好きという溢れるような想い)
…うん…いいよ…
(不安そうな奏を少しでも和らげようと、千歳は精一杯の笑顔を見せる)
かなちゃんなら…かなちゃんのおちんちんなら…いくらでも、ぼくに挿れても…いいよ
【そうだね、もう23時だしこれで凍結かな】
【じゃあ次のぼくの予定だけど、たぶん明後日の夜に来れると思う】
【時間はまた19時くらいだけど、かなちゃんは明後日は大丈夫?】