>>625
ありがとーございました!
(店を出ていく客にぺこりと頭を下げる千歳)
ふぅ
(一息つきながら食器を片付ける千歳に、そばのテーブルに着く男の人が話しかけてきた)
(千歳もちらりとそちらを見てにこりと微笑む)
うんっ、今日はこれでおしまいだよ、おじさん
(てきぱきと食器を片付けて、手を拭きながら答える)
(今はなしている男の人はアトリエで絵を描いている人で、数か月くらい前からお店に顔を出すようになった)
(千歳よりもずっと年上だけど、何か話していると楽しくて少しずつ打ち解けて)
着替えてくるからもうちょっと待っててねぇ
(今では時々絵のモデルをするくらいには親しくなった)

(平日はあまり時間がないから、モデルをするのは土曜日か日曜日の午後だけ)
(限られた時間だけど、絵のモデルなんてめったに経験できないからいつも楽しみだった)
おじさんお待たせっ
(着替えてきた千歳が、こっそりと玄関から出てきた)
(薄手のセーターにブラウンのミニスカートと黒のタイツ)
(上着に薄手のコートを着けている)
うん、今日もお願いしまぁす
(にっこりと笑って、千歳はおじさんについて歩き出す)

【うん、ぼくもその設定でいいよっ】
【こっちこそよろしくね、おじさん♪】
【あ、それと呼び方はおじさんで大丈夫?】