>>640
(千歳の言葉に、おじさんがおっけーのサインをくれた)
うん、じゃあこのままでいるね
(うなずいた千歳は、そのままじっとしている)
(もう何度かモデルをしているから、じっとするのはだんだんと慣れてきている)
(今日もおじさんが書き始めるのを待っていた千歳だけど…)
(またおじさんに可愛いおしりと言われて、びくりと身体が震えた)
……えっち
(小さく文句を言いつつも、モデルの途中だからじっとしたままの千歳)
(でも窓に映る千歳の頬は、また赤くなっている)

(そのあとは、おじさんのペンがスケッチする音が聞こえ始めた)
(千歳も心を落ち着けて、なるべく身体が動かないようじっとする)
……
(ちらりと窓に映るおじさんの姿を見る)
(さっきとは変わって、真剣な表情で千歳を見ているのが分かる)
(まじめなおじさんの表情を、千歳は窓越しに見つめる)
(女の子のカッコをしてそうやっていると、だんだんと本当に女の子になってしまったような気分になってくる)
(本当にスカートが似合っているかとか、女の子っぽい表情ができているかとか)
(男の子なら気にしなくてもいい事が気になってしまう)
(そんなことを考えているうちに、おじさんが休憩しようと話してきた)
あっ…うん、そうだねっ
(部屋の時計を見たら、いつの間にか数十分過ぎている)
ん…いたた…
(ずっとじっとしていたせいか、ちょっと腰が痛い)
えと…ぼくジュースとかあればほしいかも
…ねぇねぇおじさんっ、上手く描けた?
(背伸びをしながらスケッチを覗くと、そこには窓を拭く千歳の様子が鮮明に描かれている)
(特に千歳のある部分が、すごくよく描かれているのが分かる)
………おじさん
(再び頬を染めつつ、ジト目でおじさんを見る千歳)
なんか…へんなとこがすっごく細かく描いてあるんだけど…

【ぼくは22時くらいまでできると思うよ!】