(千歳の返事に、おじさんからの言葉は返ってこなかった)
(おじさんは言葉には出さずに、キャンバスを持って静かに近づいてくる)
(足音が近づいてくるごとに、千歳の心臓も跳ねるように脈打つ)
(そして間近まできたおじさんは、指が触れるほどの距離で千歳を描き始める)
………
(おじさんが動かすペンの音が聞こえる)
(今自分のおしりを描いているのだと思うと、身体の中から熱いものがこみ上げてくる)
はぁ…
(それを少しでも和らげようと、千歳は何度か小さく深呼吸を繰り返す)
(やがておじさんが、千歳に家に帰る時間を訊いてきた)
…え?
(一瞬戸惑う千歳に、おじさんがもっと描きたいと伝えてくる)
…も、もっと…ひゃうっ!
(おじさんの指が、千歳のおしりをすべるように撫でる)
(協力してほしいというおじさんの指が、千歳から拒否権をあっという間に奪っていく)
(心の中に、もっと触ってほしいといういけない望みが生まれてきている)
ぼ、く…くうんんっ!!
(おしりを撫でる指先が、谷間のちょうど真ん中あたりをつついてくる)
(自分は男なのに、同じ男の人に触られて胸のドキドキが止まらなくなっている)
ぼ、ぼく…夜の、ろ6時までは…だい、じょうぶだよ、おひっ!
そこ、や、だめっ…ふああっ!
(おしりの谷間を這う指にぐりぐりされて、千歳の小ぶりなおしりがぷるんと揺れる)