>>158
よかった。お母さんの自慢料理の一つだから。
見た目は普通でも、色々と作り方に拘りがあるみたい。
(紗枝が卵焼きを咀嚼して飲み込むのを笑みを浮かべて見ながら、料理を勉強しようかなと朧げに考えていた)
本当はバスケの日だったんだけどね。
体力差があるのは変わらないけど、やっぱり色々とね……。
(今までも身長や体力差がある中でやって来たので、それなりの自信はあったが)
(やはり女子が同じ部室を使ったり、同じコートで練習するのは色々と問題があり)
(それを回避するためとの学校の説明も理解できてはいたが、未練を残しながらポツリと語る)

そう……かな?
やっぱり、まだこの格好で外にでるのはかなり恥ずかしいね。
(自分の服装を褒められて顔だけでなく耳まで紅くして、まだ足元やスカートの中がスースーする感覚に慣れなくて)
(スカートの裾を引っ張ったり、下着が見えてないか後ろを気にしたりしていて)
(紗枝には言わないが、サファイアの時にはフリフリのスカート姿が気にならないし)
(男の娘モデルをしている時も撮影時に見られるのはスタッフだけで、今はなぜこんなに他人の視線が気になるのだろうと思っていた)
紗枝ちゃんも可愛いと言うより、大人びて綺麗だね。
スキニーも思った通り良く似合ってるし、ボクにはまだそんな雰囲気出すのは難しかな。
(落ち着いた色合いの紗枝の服装はより大人っぽいスタイルの良さを際立たさせ、スキニージーンズも脚の長さをより長く見せていて)
(彩文から見れば恰好良いお姉さんのように見えていた)
あっ、うん。
(至極自然に手を握られると、彩文もキュッと手を握り返して誘われるままに公園を歩きだして)
そう言えば、お母さんが髪が伸びたら色々な髪型教えてあげるって、そんなにすぐに伸びないよね。
紗枝ちゃんくらいに伸びるのだって、結構掛かるだろうしさ。
(母親はまだ短い髪でもリボンを付けたがったりしたのだが、それはまだ早いと丁寧に断れば)
(伸びた時には色々な髪型にチャレンジしようと言われて、まだ髪型を考えるのは早いと思っていた)
今日は静かだと良いね。
……でも、なんかすごく見られている気がする。
(この前みたいに妖魔に襲われないと良いなと口にしながら、家を出てから同じ人ではないが、断続的に感じる視線に少し神経質な表情を浮かべる)