>>57
まだ限界なんかじゃ…………。
(不発となった術を放った後、腕に力を込めて立ち上がろうと何度か試みるものの)
(無防備に後頭部を蹴られたためになかなか回復をせず、回復を促す魔力と敵に放つ術とに振り分けられ)
(まだ完全体になっていないサファイアには荷が重く、どちらの魔力も不足していて)
(いくら口で否定しても状況を好転させるだけの力は今は残されていなかった)
純潔を貰うって…………。
(中身の彩文にはまだ自分が男性という認識は残っていたが、なぜか純潔を奪われることに非常な恐怖が湧き上がってきて)
(後退りながら顔にははっきりとした恐怖が浮かび上がり、身体は細かく震えてしまう)
純潔を奪われたら…………、貴方の好きなサファイアも消滅するのよ。
(何かを口にして思い留まらせようとして、ふと思いついた言葉を口にしてみて)
(目の前で先代のサファイアが破れた時は、子供を救うためにすべての魔力を妖魔に吸われたからであり)
(「純潔を奪われたら変身できなくなるかもね」と言ったルビーの出まかせを真に受けただけのことで、本当の所はサファイアにも分からなかった)
……そ、それに、いまの私の想いはルビーにもアンバーにも伝わっているわ。
すぐにでも二人が助けに来てくれるはず。
(何とか少しでも時間を稼げば、魔力でテレパシーを送ったどちらかが間に合うかもと淡い期待を抱いていたが)
(伸びて来た触手を手で払うものの、いくつもが同時に襟元を狙って寄せて来れば全部を払える筈もなく)
嫌ぁーっ…………、キャァァッ!!
(大きな悲鳴と共に裂かれたコスチュームから現れた肌はとても滑らかで、神々しいばかりに色白で輝いて居るようにさえ見えて)
嫌っ……あっ!……止めて……ンぁ……お願い……ンンゥ、ハァっ……。
(触手が乳首に絡みつき吸い付いて吸い上げるような動きを始め、秘所に伸びた触手を割れ目を擦るように動けば)
(その見た目の悍ましさに強い恐怖と嫌悪を覚えるが、同時に乳首と秘所から快感も湧き上がって)
(悲鳴と嬌声を交互に上げながら、サファイアは今や惑乱した状態に陥っていた)