>>881
(壁を蹴った千歳は全力で怪人に突っ込む)
(なぜか動きの鈍い怪人に向けて、ぎゅっと握ったこぶしでパンチを…)
くら、え!?
(そのパンチを打つ直前、千歳の身体は怪人に受け止められていた)
は、離せ!
(怪人に捕まったと思い込んだ千歳は、怪人の腕から逃れようと身体をよじる)
(だけど怪人は強い力で千歳を抱きしめていて、簡単に逃れられそうにない)
ううっ…!
(すると、焦る千歳に怪人がお父さんの声で話しかけてきた)
あ…え?
(困惑の表情を見せる千歳を抱いたまま、怪人は強烈な蹴りを千歳の背後に放つ)
(そしてその蹴りは、千歳を襲おうとしていた怪人を一撃で倒してしまった)

…な、なんなの…え…?
(状況が理解できない千歳に、お父さんが背中を撫でながら話しかけてくる)
お、お父さん…?
(ようやく自分が怪人に騙されていたことに気づき、泣きそうな顔になる千歳)
あ、う…ご、ごめんなさいおとうさん…
ぼく…おとうさんをやっつけようとしちゃった…
(おろおろする千歳を、おとうさんは変わらずに背中…とおしりをなでてくれる)
(暫くそうしてもらっているうちに、千歳もだんだんと落ち着いてきた)
(それを確認してから、おとうさんがまた2人で暮らそうと話してくる)
(潤んだ瞳でおとうさんを見上げて、千歳が大きく頷く)
うんっ…ぼく、おうちに帰りたい…
それで、またおとうさんと一緒に暮らす

【怪人さんお待たせ!】
【今日も時間までよろしくお願いしまぁす】