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「変態娘……って……でも、そうだよね」

前回の投稿に反応があったからまたサイト見てみると、そんな言葉が目に入ってきて顔が熱くなる。
ただ…言われてることはその通りで、否定できない事実。
あの動画を見られて、魅力的って言われて……恥ずかしいのに、嬉しい気持ちもしっかりある。

「クーポンありがとうございます。脱いだりまではできないと思いますけど…やって来ますね」

送られてきたクーポンを確認して、サイトの便利さにちょっと感心してから返信。
指示されたら、出来る範囲でだけど、やれるだけのことはやるつもり。
でも、選択肢として出されたものだったら、過激なことをやる勇気はまだない。
きっとその内やることになりそうな予感はあるけど……
取り敢えず、今は指示に従うために水着を選ばないと。

「……こっち、かな」

泳ぎに遊びに行く機会はほとんどなくて、水着の候補は少な目。
学校指定の水着か、遊びにいく時用に一応用意している水着の二択。
お任せと言われたし、露出少なめなのは学校指定の方だから、最初に考えたのはそっちの方。
でも露出するためにずらすことを考えたら難易度は高めな気がして迷ってしまう。
肩から紐を抜いて下に捲る…なんて、動きとして大きすぎるし明らかに妖しい。
ジャグジーでの露出がどんな感じかまだわからないけど、露出に向いていない水着なのは推測できた。
片方が否定されたら残るのはもう片方だけ。
白のビキニで、胸の中心が繋がっていてスポブラに近いデザイン…と言っても紐の部分は細くてちゃんとビキニらしくなっている。
正面からだとシンプルだけど、背面にバックリボンが付いてるのが可愛くて買った水着。
肌の露出は多くなるけどずらすことも考えたらこっち一択な気がする。

「露出のために水着を選んでる……」

選び終えて水着を抱えながらふと冷静になって、呟きが漏れた。
これから先も服を選ぶ時に露出の事を考えたりしそう…

温水プールに行く日は人が多そうなお休みの日を避けて平日。
勿論露出のために学校を休むわけじゃなくて、職員会議で午前中で切り上げになる日を選んだ。
学校全体がお休みになるから、学校の人が行く可能性はゼロじゃない。
でも、最寄りの温水プールはそんなに派手な所じゃないし、クラスで話題に上がったことも無い。
同い年の人と出会う可能性はほとんどない…と思う。
当日の午前中は水着を持って学校に行く。
学校で着るわけじゃないし、そもそも露出目的の水着を持っていくのは少し緊張してしまった。
ちゃんと袋に入れてるけどもし見つかったら…なんて考えが、朝クラスで鞄を空けた時によぎる。
結局そんなのは杞憂で、何事も無く授業を終えてから友達と別れ、バスに乗って温水プールに向かった。

平日のお昼近くだとやっぱり人の数は多くなかったけど、中高年の男女がそこそこいた。
更衣室もおばさんが数人いて、楽しそうにおしゃべりしている。
こんな時間にいることを怪しまれて話かけられたりしないよね…なんて不安も抱えていたけど、特にそんなこともなくて。
この調子なら問題なく指示をこなせそうな気がする。
少し心に余裕が生まれたのを感じながら、制服と下着を脱いで持ってきた水着に着替える。
それからツインテールにしていた髪も一旦解いてから一つに纏めて更衣室を出た。

……でも、プールの方に向かってみると、不意に視線を感じてしまう。
同年代がいないということはつまり珍しいという意味。
プールサイドで準備運動していたおじさんに物珍しそうな視線を向けられていた。
似たような視線を別の角度からも感じる。
凝視って感じじゃないし、すぐに視線をそらしてるから、本当にただ珍しいってだけだと思うけど。

「ジャグジーは……今はいっぱいみたい」

さっさと済ませようという気持ちになってジャグジーを探してみたら、結構人が入ってる。
人がいない時を見計らって入ることにして、指示通りプールで普通に遊ぶことにする。