ぼくとユースは、会う前に誘拐されてしまったポーラを助ける為にグレートフルデッドの
谷へ向かっている途中、

鼻歌混じりでキノコ狩りをしている陽気な女の子に出会った。


◆ランラン♪わたし、キノコ狩りに来てるの。でも実際に来てみたら、似たようなキノコ
しか採れなくて、ちょっと退屈してたの。

◆ねぇあなた・・・、もし素敵で立派なキノコを持っているのなら、譲ってくれない?

「うーん、素敵で立派なキノコかぁ。歩くキノコは追い払っちゃったし、リュックの中に
キノコは・・・」


ぼくが応えに困っていると、ぼくの隣に立っていたユースが、ぼくにこっそりと耳打ちを
した。

◆ネス、ちょっと。

「どうしたの?ユース」

◆・・・。


ぼくを呼んだにも関わらず、何故かそれからユースは何も話してくれない。

その代わり、ユースはジェスチャーをしているのか、彼自身の胸にポンポンと片手を当て、
それから両手で書物を開く素振りをして見せた。