特典(メロン)
ヒロイン五人のビキニ。おそらくメロン柄。

感想
う、うん… パワーは、認める。
同人原作で作者本人によるノベライズという珍しい作品。その洗練されて「いない」文章と絵は、異色さが際立っている。
挿絵も18枚+漫画8頁とかなり多め。…なのだが、不思議とあんまり嬉しい気はしない。

さて展開は、三時間ごとに射精しなければならない体質の主人公が、両腕骨折で入院生活を送ることになるも、
その病院にいるナース達は一癖どころか最悪な性格の持ち主だらけで…
と発想だけならかなりのオリジナリティ。…つーか三時間ごとなら寝るときどうすんだw
最悪と銘打ってあるだけにラブ寄せ要素は微塵もなく、タチバナには一方的に嫌われ、モチヅキ相手はかなりマシだが発展はしていない。

Hとしてはかなり雑。射精管理といってもプレイは事務的だったり乱暴だったり。
モチヅキとのHは珍しくノーマルだが、短い。というかHシーンは全般的に短い。
そしてヤマダ自身はそこまで悪くないのに、彼を毛嫌いし、あざ笑い、罵倒するシーンが多い。
快楽というよりはしばかれるついでに射精しているような場面もあり、ドM向けでもかなり特殊だろう。

さて難点。一番の問題としては…「 ヘ タ ク ソ 」である。発表当時から言われていると思われるが。
絵はカラーはマシだがモノクロだと全部にトーンが貼ってあり、のっぺり。画力も低い。
文章としてもベテラン作家とは比べものにならないほどの差があり、お世辞にも誉められたものではない。
特に外伝はギャグとしてはそこそこだが、50頁弱あってもHシーンはほとんど無い。

総じると…独特の雰囲気があり、主人公を虐げ、あざ笑い、貶める展開のある一作。
だが絵も文章も展開も、雑みが風味どころか、雑さそのものが魅力…としか言えない。
エロ目的ではなく、苛められる主人公を笑いものにする、一種のギャグ作品と見た方がいいだろう。
とはいえ重症で介護が必要な患者に対して暴力まで振るう様は、医療虐待で犯罪行為そのものであり、これで笑い転げるのは人間としてどうかと思う。(キリッ)

……続編構想??