>>198
ご指摘の通り、暁人が倶楽部の管理人から話を聞いたという模写はどこにもありません。
しかし、暁人の独白の根拠が、ステージで唯子が口にしたセリフに限定されるのならば、
「どんなに父を想っていても…」という言葉は出てこないのではと思ってしまうのです。
やはり「という…」が伝聞で、暁人が管理人から今の唯子の状態を聞かされたということ
でもない限り辻褄が合わず、ラストページにおけるこの家族の姿にも繋がらないのです。

とは言え、暁人は「母にとってボクらはまだ…家族と呼べる存在なのだろうか…」とも
述べており、唯子の心を疑っている、というよりも信じきれないといった感じでしょう。
暁人が受け入れたのは、唯子の心というよりも、それでも唯子とともにありたいと願う、
暁年の決断、あるいは決意の方が大きいのではないでしょうか。