えっ…?
突然柔道部の部室から3人の部員が出て来てあっという間に取り囲まれた千春さんは、
予想もしなかった事態に体が硬直したに違いない。
中学3年生ともなると、女の子にとって男子の体は圧倒的に大きく、取り囲まれただけで
相当な威圧感を受けたはずである。それも相手は体格のいい柔道部員…巨漢の杉原、
長身痩躯の山本、肥滿体の岸田の3人…。卑猥なニヤニヤ笑いを浮かべた彼らに淫らな目つきで
セーラー服を着た体を頭から爪先まで舐めるように見上げ見下ろしされては、まだ15才になったばかりの千春さんも
男子たちの目的が自分の体にあることを悟っただろう。制服のスカートの下が急に頼りない涼しさに襲われ、
思わずスカートの下で脚をきつく閉じ合わせただろう。パンティストッキングを穿いていない腿の素肌が触れ合い、
プリーツスカートは暖簾も同然の頼りなさに感じられて、両膝から力が抜けてしまいそうな無力感を覚えたことだろう。
新聞やテレビのニュースでたまに見聞きする男性から女性への「乱暴」という言葉が、突然頭に浮かんで顔から
血の気が引く音が聞こえたような気がしたかもしれない。自分はこれから「乱暴」される。
「丸裸にされて体中を触られる」イメージがありありと浮かんだかもしれない。しかし、一応の性知識をもっている
とはいえ、まだ15才の少女に自分がこれから「セックス」されるということまでは思い及ばなかったのではないだろうか。