この作者の作品に共通しているのは 夫婦愛・家族愛<<<性愛と言う構図だ。
圧倒的、暴力的な性の快楽の前には精神的な愛など簡単にひっくり返されてしまうんだ
という主張が作品の根底に流れている。

ところがいったん寝取られてしまうと何故か今度は間男とヒロインの間には本物の愛が
生まれていたというそれまで上辺だけの物、紛い物として否定していた筈の精神的愛が
復活してくるようになる。


作者の小学生時代の男女教師から受けた性的トラウマや家族背景などをネットで見聞したことが
あるが結局作者は性愛によって夫婦愛が破滅する展開を描きながら心のどこかで普遍的愛の持つ
本物の強さに憧れる矛盾したコンプレックスを抱えた人間ではないかと思う。