朝起きたら、妹に その15
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桐莉「兄ちゃん、兄ちゃん、ついに15スレ目に突入だぁーっ」
隆浩「……え?まだ続いてたのか、このスレ?」
七華「続いてるよ、たかくんっ!!!」
由紀「ボク達の物語が終わっても、兄と妹の伝説は何処までも続いて行くんだよっ!!!」
桐莉「……まぁ、何時終わっちゃってもおかしくない過疎りっぷりッスけど……」
七華「桐莉ちゃん、電波分の補給宜しくっ!!」
ゆかな「ドミ狩る分はゆかなが引き継ぐのですよーっ!!」
月華「はいはい、犬神分犬神分」
雪帆「ボクと兄さまと月ちゃんも宜しくねー」
果たして命脈は何処まで続くのか、兄と妹のラブラブ電波でちょっぴり切なくいやらしい数々のストーリーが今ここにON AIRっ!?
七華「永遠はあるよ、此処にあるんだよっ!!!」
桐莉「幼馴染キャラは引っ込んでるっ!!!」
前スレ:朝起きたら、妹に その14
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1180380183/
保管庫
朝妹スレ私設まとめ(ハル氏)
http://asaimo.h.fc2.com/
ログ置き場(保管庫完成までの暫定設置)
朝起きたら妹に、ログ置き場
http://www.geocities.jp/asaimo0/
「やっと来ましたね。さ、こっちへどうぞ」
にも関わらず、すぐに起きて台所に出向いてやった俺は近年希に見るお人好しだと自分
でも思う。そこでは妹が部屋着にエプロンという格好で、湯煎で溶かしたと思しきチョコ
レートの匂いに包まれながらいそいそと動き回っていた。言うまでもなくバレンタインの
準備に追われていることくらいは分かるが。
「その前に、一つ聞いてもいいか妹よ?」
「はい、なんでしょう?」
真夜中に叩き起こされた俺は、兄として生意気で礼儀知らず(兄限定?)の妹に猛省を
促すべく目一杯不機嫌そうな顔をしてやったのでが、当の妹さまはキョトンとした顔で小
首を傾げるだけ。果たして俺の不満オーラに気がつかない程に鈍いのか、感づいていても
全く気圧されないだけなのかわからないが、どっちにしてもダメージを負うのは俺だけの
ような気がするので敢えてスルーして話を先に進めることにする。
「いま、何時かわかってるよな?」
「はい勿論です。兄さん起こしたのは午前零時を少し過ぎた頃で、いまは……そろそろ
零時半になろうかというところです。健康的、かつ勤勉な生活をしている人なら一日の疲
れを癒すために眠っている時間帯ですね」
「そ、そこまでわかってンなら……」
「ちなみに私は真面目に部活動を終わらせてから帰宅して晩ご飯を頂いた後、予習復習
と宿題をしてお風呂に入って、お台所が空いてから明日の準備を始めたら、こんな時間に
なってしまったというだけで兄さんに嫌がらせをするために貴重な睡眠時間を削ったので
はないのですが何かご不満がおありですか?」
「何の前振りも無しに叩き起こすだけでも立派な嫌がらせだろうが!?」
えっと、ここって怒って良いところだよな、普通に? 「それは事前にお願いすると120%の確立で兄さんが拒否すると踏んだからです」
「確信犯かよっ!?」
「という訳で、ようやく冷えて固まった完成品第一号です。どうぞ?」
「あー……」
「ちなみに大きいのもハートの形をしているのも本命と同じ仕様で作った結果であって
他意は全くありませんので勝手な深読みはしないで下さいね。それから特別サービスでこ
れもお付けしますから文句を言う暇で早く召し上がって下さい」
と俺愛用のコーヒーカップに湯気を上げるホットミルクを注いでフォークとナイフと共
に食卓に並べる妹。
「………………」
「どうしましたか兄さん? 早く座って食べないと兄さんのみならず私の睡眠時間まで
無駄に減ってしまうのですが?」
いやだから何だその言い草は? まるで俺が妹の要求通りにチョコレートの味見(だと
思うんだが)をするのが確定事項というか当然みたいな口ぶりなんだが。
「……その前に、もう一つ聞いて良いか妹よ?」
「はい、なんでしょうか?」
「俺に選択の自由は……」
「家に兄さんとお父さんのお二人しか男性が居ない以上、最初から私の選択の幅は極め
て低いとしか言わざるを得ませんし、その程度の事なら兄さんの凡庸な頭脳でも簡単に予
測出来ると思いますが?」
「いや、だったら親父……」 「兄さんが『どうしても嫌だ』と仰るなら、遺憾ながらお父さんにお願いするしか有り
ません……………が……」
「…………『が』?」
「そうですね、具体的には…………『ぐすっ、頑張ってチョコレートのお菓子を作って、
やっと第一号が完成したので兄さんに食べて頂けますかとお願いしたのですが『お前の作
ったチョコなんぞ食べられるか!』と言われてしまって、仕方なくお父さんに……いえ、
こんな時間になってしまったのは私が不器用で手が遅い所為ですし、兄さんもゲームでお
忙しいので兄さんを責めないであげて下さい。本当は私も兄さんに美味しいって言って頂
きたかったのですが私が至らないばかりに……ううっ、兄さんは悪くないんです。私の要
領が悪いから嫌われただけで兄さんに罪は』」
「何勝手に誇張してんだおい! ジャロ(公共広告機構)に訴えんぞゴルァ!?」
しかも親父が妹の言い分のみを信じる可能性が100%近いのが非常に拙い。自分で言
うのも何だが日頃の素行の違いから、この家のヒエラルキーにおいて俺の信用度は妹のそ
れと比較して非常に低位置なのだ。
「誇張ではなく演出といってください。お仕事でお疲れのお父さんに気持ち良く食べて
頂くには不可欠とも言うべき必要悪の範疇です」
「……だったら俺を起こす時にも少しは演出を加えろよ……」
というか俺の負担とか心労とかが最初から因数外なのはどうよ?
「兄さん向けの演出ですか? なら、そうですね…………」
「………………………」
「……とか何とかやっている問答の時間も惜しいと思いませんか兄さん?」
「面倒だからって考えるの放棄しただけだろ今!?」 「とにかく兄さんが食べてくれさえすれば万事解決なんですから早く召し上がって下さ
い。兄さんだって時間の浪費は不本意でしょう?」
「だから、それをお前が言うな……」
なんか色んな意味でドッと疲れてきた俺は渋々ながら妹の勧める椅子に腰を降ろし、妹
が差し出したナイフとフォークを……
「……って、なにゆえチョコをかじるのに食器が居るんだ?」
「ああ、言い忘れていましたがケーキです。表面をチョコレートでコーティングしてあ
りますけど中身はビターチョコを混ぜたスポンジケーキなんです」
「……随分と手が込んでるな……」
しかも、よく見るとカット前の丸いケーキ(ホールっつーんだったっけ?)並の大きさ
だったりするのな。これって、材料の量も半端ないんじゃないのか?
「そ、それは……さっきも言いましたけど本命の仕様ですから……」
つまり明日(正確には既に今日なのだが)になれば、これに更にデコレーションされた
代物である本番仕様品を何処かの野郎がプレゼントされる訳か。このサイズじゃ下駄箱と
か机とかには入らないだろうし当然ながら手渡し。この見栄えだけは悪くなくて無駄に胸
がデカい妹が嬉し恥ずかしで真っ赤になりながら『これ、私の気持ちです』とか何とか宣
って、挙句の果てに『ど、どうぞ?』とか言いながら自分で切り分けて一口ずつ他の野郎
の食べさせてやったりするのか、この妹が?
「…………あの、兄さん? 私の顔に何か付いてますか?」
「な、なんでもねーよっ!!」
「そこで逆ギレされる理由が全く理解できませんけど?」 そうだ妹だ、こいつは妹なんだから誰と引っ付こうが、そもそも俺にゃ全然関係ないじ
ゃねぇか。まぁ明らかに不釣り合いなツマンナイ野郎だったらぶん殴る可能性もなきにし
もあらずだが、それは俺にだって義弟を選ぶ権利くらいはあるからであって、別に妹の色
恋沙汰に興味なんかないけどな!
「……兄さん、早く召し上がらないとケーキはともかく、飲み物の方が冷めてしまいま
すけど……」
「わ、わーってるって!」
そうだ、こんな下らない用事はサッサと終わらせて寝よう。というわけで俺はハート形
の一番端っこを一口大に丁寧に切り落とし、何やらガン見してくる妹の目の前で恐る恐る
食べてみた。
「………………どうですか?」
「なんつーか、思ったより甘くない……みたいな?」
「それはに……男の方に食べて頂く物ですから当然ながら甘さは抑えてあります。それ
よりも他に感想はないんですか? まぁ語彙に乏しい兄さんに参考になるような感想なん
て期待していませんけど、もう少し何か言い様はないんですか? はっきり言って、それ
では最しょ……味見して頂いた意味がありませんから、もっと食べて少しくらいは役に立
ちそうなコメントを頂かないと困ります」
「わかったわかった、わーったから捲し立てるな!」
てな調子で最終的に半分ほど食べ必死に感想を捻りだしたで妹はようやく満足してくれ
俺は寝床に戻ることが出来た。
そして翌朝、明らかな睡眠不足で眠い目を擦りながら台所に顔を出すと、毎朝朝飯は皆
と一緒に食べる妹の姿が無かった。
「ああ、あの子なら今朝はご飯も食べないで慌てて出て行ったわよ。今日は2月14日
だしね。うふふふっ♪」
いや、だからなんでアンタが楽しげに浮かれてンだよお袋?
「やっぱりあれよね? あれだけ張り切ってたってことは本命の子が居るって事よね?
アンタ何か知らない?」
「しらねーよっ!」
「何々? 朝から御機嫌斜めみたいだけど、もしかして可愛い妹のバレンタインが気に
入らないのかしらぁ?」
「だから何でそんなにテンション高いんだよっ!?」
おー怖い怖い、とスキップしながら逃げてゆくお袋に呆れつつ、普段からストックして
あるスポーツ飲料で朝飯前の喉を潤そうと冷蔵庫を開けた俺は、
「……あれ、アイツ俺の食いかけ(のケーキ)をここに入れてなかったか?」
それらしい箱の見当たらない冷蔵庫を眺めながら妹の作ったチョコレートケーキの味を
反芻していた。 以上、限定ネタで初心に戻ってみました>?
>>305
支援ありがとうございます。
>>285
勝手ながら鳥無しで保管させて頂きましたので、訂正など御座いましたら遠慮無くお申し付けください <(_ _)> >>300
>チビ助のために起き出してやる気なぞ毛頭無い。
「チビ助」?
>>301
>目一杯不機嫌そうな顔をしてやったのでが、
「してやったのでが」?
>>302
>「文句を言う暇で早く召し上がって下さい」?
・・・・・「文句を言う暇があったら」の意?
>>303
>「最初から因数外なのはどうよ?」?
・・・・・「因数外」で合っているのだろうか思案中。
>>304
>なにゆえチョコをかじるのに食器が居るんだ?」
・・・・・「要る」?
>>306
>必死に感想を捻りだしたで
「必死に感想を捻りだしたで」?
>>308
乙であります (`・ω・´)ゞ 朝起きたら妹にチョコ貰った。
どうやら手作りらしいががが… <お題:朝起きたら妹にチョコを貰った。>
シャワーでも浴びていたのか、髪がしっとりと濡れていた。
「ノック位して下さい。そんなんだから彼女ができないんですよ?」
痛いことを言われたショックも大きいが、申し訳ない気持ちになる。
それはそれで構いませんがとおどけつつも、
気にする素振りも見せずに着替える瑞希。
なんだか男として情けなくて、うっかりしていたと謝った。
「意識してくれてるんだと喜びこそすれ、今更恥ずかしくなんかないです。」
「ヌードデッサンのモデルをしたり、気分が昂じて始めてみたりで、
私の裸なんていくらでも見せてるじゃないですか。」
今更ですよと、頬を染めつつも応える彼女。
その俯く仕草が可愛らしくて、頭を撫でつつ、そっと抱きしめる。
啄ばむように応える彼女をそっと抱きしめ、もう一度キスをするのだった。
――閑話休題
「妹離れできなくても気にしないで下さい。
今のままでも、私は構いませんから。」
『兄離れできなくなってしまった責任、取ってもらわないと困ります。』
と、続けて聞こえたような気がした。空耳だろうか?
「私からの分なんて数に入らないかもしれないですが、
気持ちだけでも受け取って下さい。」
ホワイトチョコとミルクチョコを溶かし、バットで冷やしたのを型抜きした
シンプルなハートのチョコだったが、彼女の気持ちが、何よりも嬉しかった。 1レスお借りしました。リハビリを兼ねての短編です。
珍しくHなしですが、あくまでもスレの記念日に間に合わせること重視の
小ネタのつもりでしたので、ご容赦頂けたらと思います。
次の機会は、双子ものとかにも挑戦してみたいと思います。では。 お、バレンタインネタ来てる
二人とも乙っす
バレンタインネタ考えてみたけど間に合いそうもない。
>>308
なんかもう一個投下したらトリップつけよーとおもうす このスレが出来たきっかけじゃなかったっけ?>バレンタイン
それはそうと、俺の妹にチョコの作り方教えた奴出て来い(-_-メ
昔、アステカ地方ではカカオマスを磨り潰した飲み物に、
唐辛子を混ぜて飲んでいたそうな。
辛さが、信仰する神との一体感を醸し出すとか何とか… >>322
火照る兄を襲う妹状態ですねわかります。 二月十四日の遅い朝。日本独特の様式を持ったバレンタインデー当日に、いたるところ
でそのイベントを楽しみにしていたり、嘲笑っていたり、あるいは無関心だったりする人
達がいるだろう。
台所のテーブルの上に散乱したお菓子の調理器具や漂うカカオの匂いからすれば、司馬
冬子は明らかに前者の側の人間だった。お菓子作りが趣味の冬子はいつものように鼻歌を
歌いながら手際よく作業を進めていた。
部屋のドアが開かれた音で冬子は振り返り「にーちゃんおはよ」と挨拶をした。
「はよぅ、また今年もチョコ作ってんのか」冬子の兄である修司が寝癖を撫で付けながら
自分の席へ座った。
「まーねー。あ、指入れちゃダメだって。あー、直接舐めるのもダメ!」
「いいじゃん結局俺のとこにくるわけだしこのチョコ」修司は湯せんされた液体状のチョ
コレートが入ったボウルを回転させながら言った。
「今年はちゃんと渡せるもん」
「去年もそんなこと言って、結局俺に残飯処理させたな」
「残飯ゆーな。どうせ他からもらう当てないくせに」
「俺はお菓子会社の陰謀に乗せられたくないだけだ」
「テンプレートなにーちゃんだなぁ。大体男の人には陰謀関係ないでしょ。買うのは女な
んだし」
「最近は逆チョコとかバカげたもんまであるんだぜ? ほらこれにも載ってる」修司は
テーブルに見開きで置いてあった女性誌のバレンタインデー特集ページを斜め読みしなが
らそう言った。
「男の人が女にチョコ渡すやつ? あたしはいいと思うけどな。にーちゃんがあたしにく
れたっていいんだよ」
「貰える心配より渡す心配したほうがいい」
「ふーんだ」
修司の記憶によると、彼の妹がバレンタインデーにチョコレートを作るようになって四
年になる。今朝のように手間をかけてチョコレートを作るも、結局相手に渡せずに家に持
ち帰り、しょげかえった彼女が自棄気味に修司にチョコの処分を頼んでいた。
「チョコひとつ渡すだけがそんなに大変かね。男は苦手か?」
「苦手」 修司は、向かいに座りながらハートの型に溶けたチョコレートを流す冬子のほほをふに
ふにつまんで見せた。嫌がる様子はない。「ぜんぜん平気じゃん」
「にーちゃんは男じゃないもん」
「なにそれひどい」
「にーちゃんはにーちゃんだからね。いじわるだけど。てか作業できない」
「失礼」彼はそう言って手持ち無沙汰になった手を目の前の女性誌に持っていった。
ファッション、占い、レジャー、スイーツ。どれも修司には興味のない記事ばかりだっ
た。巻末の“ちょっとエッチなバレンタイン特集”でページを捲っていた手が止まったが
“今年のバレンタインはちょっと小悪魔的に! チョコよりも甘いあなたの唇を捧げちゃ
おう★”という最初の文章を見て雑誌を閉じた。
「ちゅーなんてにーちゃんは許さんぞ」
「えっちぃページ見てないで冷蔵庫開けてよ」彼女は両手でチョコレートの乗ったトレイ
を持ちながら冷蔵庫の前に立ち、修司がそれを開けてやった。
「チョコも渡せないような内気な冬子には無理か」
「うー。だって今まではきっかけがなかったから」
「バレンタインなんて攻めなきゃダメだろう。守ってばっかりとかどこのサッカー日本代
表だよ。逃げ道ばっかり探してたら今年もまた渡しそびれるぞ」
「今年はだいじょぶだってば」
「いいや信用できないね」
修司が左手を下あごに持っていき考えるように咽を鳴らし、妹を一瞥するとやがて振り
向きこう言った。「よしじゃあチョコ渡せなかったら俺とちゅーな」
「ちゅ……って、なんでにーちゃんと」
「王子様を捕まえられないようなヘタレ姫は悪い魔術師の手に落ちてしまうもんさ」彼は
舞台俳優のような大げさな身振りでそう言った。
冬子は笑いながら言った。「にーちゃんが悪役? 背水の陣で姫を奮い立たせてくれる
なんて随分と優しい魔術師さんだね」
「好きなように解釈するといいさ、お嬢さん。賭けるか、降りるか?」
「待った。魔術師さんも代償を出してもらわないと賭けにならないよ」
「意外と抜け目ないなお前」修司は軽く考えると口を開いた。「この手の話の相場なら何
か一つ願い事をかなえてくれるってところか」 「……なんでも?」
「無理のない範囲で」
冬子が先ほど兄が取ったのと同じ仕草で咽を鳴らしながら思案し始めた。しきりに頭を
揺らしながら、やがて、これまた似たように兄を一瞥すると「あたしがチョコを渡せたら
にーちゃんの負け。渡せなかったらあたしの負け」
修司が頷くのを見て冬子はにやりと笑うとゲームへの参加を表明した。
午後七時を回ったところで修司は目を覚ました。居間のこたつで寝入ってしまっていた
らしく、身体の節々が痛んだ。外はすっかり暗くなり部屋は薄暗く物音もしなかった。
「まだあいつ帰ってきてないのか。うまくいって今頃いちゃついてんじゃねーだろうな」
言葉は闇に吸い込まれていった。彼はため息をついた。「二月十四日晴れ。今年のバレン
タインも一個もチョコもらえませんでした、まる」
「やっぱ欲しいんじゃない」
予期しなかった返答の言葉に修司は激しく驚いた。振り返るとぼんやりと人のシルエッ
トが浮かび上がった。冬子だった。「おま、いたのかよ!」
「さっき帰ってきた。寒かったー」冬子は部屋の電気のスイッチを手探りでつけると、ダ
ッフルコートを脱いで椅子に放り投げた。そして振り返ると含み笑みを修司に向けた。
「お菓子会社の陰謀(キリッ)」
「なんて悪趣味なやつだ」
「ほほほ。わりとかわいーね、にーちゃんってば」彼女はあっけらかんに笑った。
「あーうるせーうるせー。その様子じゃうまくいったのかよ、つまんねーな」
その言葉で冬子の表情が凍りついた。彼女はため息をついてダッフルコートのポケット
からラッピングされたチョコレートを取り出した。修司はすべてを悟った。
「なんだよ駄目だったのかよ、せっかく俺が一肌脱いでやったのに」彼は勤めて明るく振
舞おうとした。「まぁ罰ゲームは執行猶予つきにしておいてやるよ。俺もそこまで鬼じゃ
ない」
冬子は修司のよくわからないフォローを無言で受け流すと、彼の隣に歩み寄り楚々と腰
を下ろした。
「な、なんですか冬子さん」
「賭けは賭けだから」冬子は目を瞑り、かるく顔を上げた。女と呼ぶにはまだ幼い顔立ち
は、しかしよく見てみれば整って見える。 「いや、いやいやいやいやいやいやいいよノーカンノーカン!」
「にーちゃん意外とヘタレだよね」
「なんですと? お前後悔すんなよ?」
「挑発にすぐ乗るあたりも単純」
さすがにこの言葉にはムッときた修司は妹の頬に手を当てると一気に自分の顔を近づけ
ていった。しかし冬子の唇数センチのところで思い改め、結局彼女の額にキスをした。
「でこちゅー」目を開けた冬子は両手で額を触りながら不満そうに言った。
「ちゅーには変わりない。くそう……賭けに勝ったのに何で俺がこんな目に」
冬子は兄を見据えながらにやりと笑った。「残念ながらにーちゃんは勝ってないんだよ
ねー」
「何言ってんだお前は」
不思議そうな顔をする修司に冬子はチョコレートを差し出した。修司はますます不思議
がった。「何、残飯処理?」
「残飯ゆーなっての。にーちゃん用だよ」
「義理チョコ?」
「ほんめー」
修司は額に手を当て考え込んだ。「いや、お前……俺はお前のにーちゃんですよ?」
「いいじゃん、今年はたまたまにーちゃんが好きだったんだから」
「たまたまってお前そんな適当な。ノリが軽いし、キャラちがくね?」
「にーちゃんだからじゃない? おとこのこ……って感じはしないけど、でもあたしは好
きだよ」
「俺は恥ずかしいよ」
「ういやつういやつ。でも賭けは賭けだからねー、あたしの勝ちだし、約束はちゃんと履
行してもらうよ」
「ちょっと待ってくれ。これは詐欺と言わないか」
「計略と言いたまえ」
どうやら自分は完全に弄ばれていたのだ。そう理解した修司は深い深いため息をついた。
貰った箱を開けると、シンプルなハートのチョコレートが一つ入っていた。手にとって冬
子を見ると彼女はどうぞ、と水平にした手のひらを上に上げて促した。一口食べてみると、
カカオの風味が強く口の中に広がった。甘味はほとんどなかった。 「あんまりうまくない」
冬子は相好を崩しながら無言で修司を見ていた。
「まじまじと見んな。早く要求言え。無理難題ふっかけんなよ?」
「大したことは言わないよ」冬子は肩をすくめた。「逆チョコちょーだい」
修司は眉をひそめ「チョコなんてもってない」と言った。
「今食べてるじゃん」修司が手に持っているチョコレートを指差した。
彼は今日のやり込められた悔しさから、ささやかな逆襲を思いついた。意地悪そうな笑
みを浮かべ残りのチョコレートを一気に口の中に入れてしまった。
「もうない」彼は租借しながら手にもっていた空の箱を見せた。
隣に座っていた冬子が膝立ちになり見下ろすように修司を覗き込んだ。右手で髪を押さ
えながら左手を修司の顔へと伸ばした。
無言の妹の不穏な動きに修司は努めて冷静さを保とうとした。「し、しかし苦いなこの
チョコ……」
「苦いもの食べた後甘いもの食べるとすごく甘く感じるでしょ」
「甘いものどこよ」修司がそう言った次の瞬間、冬子の顔が目の前に迫り唇が重ねられた。
唖然とした修司の口内に冬子の舌がするりと入り込み、器用に溶けかけたチョコレートの
かけらをすくっていった。唇が離れた後も互いの視線は睦んだままに。一方は驚愕を、一
方は妖艶を。
「ん〜苦いね」
「な、な、な――」
絶句する修司を尻目に冬子は一つ息をつくと、再び彼を見据え、
「甘かった?」
頬を赤らめそう言った。 一日おくれで投下。
書いてて体がむずがゆくなった。
>>326 彼は勤めて明るく振舞おうとした。
努めて でした。 >>329
支援サンクス
推敲繰り返してたらなんだか頭が痛くなってきたんで寝るよ。 ■兄と妹とチョコレート(1/2)
「あーあ、今年もチョコもらえなかったなぁ……」
諦めと悔しさが混ざったため息が、俺の部屋に漏れた。
「そういうセリフはお前がカッコいい男になってから言って欲しい」
息をするように俺のプライベートを侵害してくる妹にため息を吐き返す。
「あ、ヒドいお兄ちゃんっ! この歳で一緒に生まれ変わろうって言うの」
「なんでそこまで話が飛躍するかなっ!?」
お分かりだろうか?
ウチの妹が頭がおかしいんです。
「ねえ、お兄ちゃん」
「なんだよ」
「私、黒くて固くてたくましいチ○コが欲しい」
「伏字の位置気をつけような! つか、なんで伏字にした!? 意味わからねぇよ!」
そもそもたくましいチョコってなんだよ? わけわかんねぇよ。
「チョコが欲しい〜。わたし、あんなんじゃ足りない〜」
「……何が足りないって?」
「あ、うん。お兄ちゃんの靴箱の中にね、毎年チョコが入ってるでしょ?」
「シラネェよ」
「それが今年はちょっと少なかったんだよ。きっと去年の夏、寒かったからだよね?」
「……えーとちょっと待って下さい」
■兄と妹とチョコレート(2/2)
「…………待ちました」
「つまりそれは俺が貰ったチョコをお前が勝手に取って食べたってことなのか?」
「お兄ちゃんの都合のいいように解釈すればそうなるね」
「都合が悪いように解釈しようがないわっ!」
「それは解釈の相違があるからであって、決してそのようなおいしい事実があったわけではない。ただ甘かっただけである」
「何弁解するフリして、租借した感想述べてるんだYO! 返せよ、俺のチョコ返せよ」
俺は妹の胸倉を掴んでガクガクと揺する。
「どちらから戻せばいいですか? 上からですか下からですか?」
「そうじゃねぇよ!」
「あ、ゲロからですか、それともクs……にゃぅいっ! 痛いよお兄ちゃん!」
「やかましいっ! 下品なこと言うからだっ!」
「口移しがいぃの? それとも便器代わりにされたい?」
「艶かしく言ってもダメッ! つか、いくら成年向けの話だからって、好き放題言ってんじゃねえよ」
「ただちょっとお兄ちゃんからお裾分けしてもらっただけなのに」
100%食っておいてお裾分けですか。そうですか。
「ったく……来年からもうすんじゃねぇぞ」
「うん、分かった。今年までにするね」
「ちょっと待てぇっ! 今年までってどういうことだゴルァッ!」
「ほら、お兄ちゃんって女の子のフラグ立ては上手なクセに鈍感だから、色んな女の子からチョコ貰ってるんだよ」
「何そのモテ男設定!?」
「だからまだ半分くらい残ってるんだけど」
「今すぐ返せーーっ!!」
<終わり>
この賑わいに乗じて、馬鹿馬鹿しいのを一個投下してみました。
お目汚し失礼です。 >>336さん
乙です。アホの子な妹も良いですよね。 朝起きたら妹に、一日入れ替わってみない?と言われた。
「はーさむいさむい」
まだ気温のあがらない朝、俺はトイレで腰を下ろして用を足していた。別に大のほうじ
ゃないけど、座ってするのも結構落ち着くものだ。
廊下からバタバタという音が聞こえ、勢いよくドアがノックされた。
「はいってますよー」
「ええ! ちょっとお兄ちゃん、早く!」
相当切羽詰っているご様子。
「マァ待ちたまえマイシスター。何事も焦りすぎるとかえって事を成し遂げられないもの
だよ」
「御託はいいからっ! あぅう、もう限界!」
ものすごい勢いでドアが開けられる。鍵をかけ忘れていたか!
「お、おいちょっと待て。今終わるから、って、お前なにその格好――」
妹が下半身丸裸で突撃兵のように突っ込んできた。壊れるんじゃないかってくらいにド
アが音を立てて閉められた。
「お兄ちゃんずれて!」
反射的に両脚を開いて便座の奥へと腰を引いた。妹が便座の前に小さなお尻を下ろす。
丁度、V字形に開いた俺の脚にはまるようにまっしろなでん部が。デデン!
「はふぅ〜、まにあったー」
満足そうに排尿をする妹。座るところが浅いせいかそうとう溜まっていたのか、妹のお
しっこが勢いよく飛沫をあげ、俺のおにんにんにぺちぺちと降りかかる。ほんの数センチ
先にあるお尻という視覚要素と、おにんにんに与えられる微かな刺激、そして排泄行為と
いう認識は海綿体組織の充血を促すには十分すぎる効果があり――つまり勃起した。
ちんちんが勢いよく起ちあがり妹のお尻向けて振り上げられた。ぺちり。
「ひゃぁ! ちょっと、触んないでよ!」
「めっちゃ不可抗力です」
妹のお尻、こんな感じ→ω、のへこみの部分に収納されるように俺のおてぃむてぃむが
収まった。暖かいおしっこがちょろちょろと音を立てながら亀頭を濡らす。つまり、妹の
性器の直下。そう思うと反り立つマイサン。こんにちは妹まんこ。
「や、ちょっと変態、レイプ魔!」
「待て、お膣け!」
俺はどうかしていた。
「おしっこの邪魔しないでよ」 「俺の台詞だ。お前は順番を待つということができんのか」
「び、VIPだから! トイレの!」
VIPでHIP。俺はもう死んだほうがいいな。
「用が済んだら出て行きなさい」
「言われなくてもそうしますよーだ」
そう言うと妹はトイレットペーパーで尿道口を拭きそのままドアに手をかけた。こいつ
トイレにはいる前に下全部脱ぎやがったのか……。
「あれ? 開かない」
なんだと?
ドアノブを左右に回してみるが開く様子がない。どうやらさっき勢いよく閉めたせいで
壊れたらしい。
「大声出せば誰か気づいてくれるんじゃないか?」
とてつもない誤解をうけそうだが。
「お父さんはゴルフ。お母さんはパートで夕方までいないよ……」
なにその都合のいい展開。
半畳のトイレで下半身丸出しの妹と勃起した兄。なんという構図でしょう。
朝起きたら妹とトイレに閉じ込められた。
妹がくるりと振り返り眼で訴える。どうしよう?
俺の眼は当然、下半身に釘付けに。おお、見事に無毛。
「ちょ、変態! 絶対今エッチなこと考えてたでしょ!」
「当然だ」
「ヤられちゃう! あたし、LOみたいにヤられちゃうんだー!」
「俺のエロ本勝手にもって言っていくのはお前か」
「お兄ちゃんのロリコン! 二次性徴も迎えてないあたしの身体にあんなことやこんなこ
とする気なんだー!」
バカだ、こいつ絶対バカだ。
「しないから。生理現象で勃ってるだけだから」
「口では抵抗してても身体は正直なんだ、うわぁん」
「使い方間違ってるからソレ」
「じゃあそれ小さくしてよ……」 ナニを指して言う。
「射精しないと無理」
「あ、アタシの中でするのっ?」
「しねーよ! 落ち着け」
備え付けのデジタル時計を見ると八時四十分だった。
「夕方まで我慢するしかないか」
「夕方までちんちんと一緒とか無理!」
人格否定。チンコ>俺。
「俺の視界にお前の下半身が見える限り治まらないぞコレは」
「むぅ……射精すればちっちゃくなる?」
「なる」
一時的にだけどな!
「どうすればいいの?」
「エロ本見たならわかるだろう。と言っても俺は良識人なので妹とセックスなんてしない
けどな」
「せ、せっ――」
気になる単語だけ拾いやがった。顔が真っ赤だ、ちょっと可愛い。
「そ、そんなの、お兄ちゃん一人ですればいいじゃない! お、お、お、おなにーすれば
いいじゃない!」
しどろもどろ。
「やだよ恥ずかしい」
「じゃ、じゃああたしもするから――」
「見せあいっこ? やだなにそのエロゲ」
なんというマニアックシチュエーション。
「ち、違う、だってちんちんそのままじゃいつ入れられるか不安だからで……」
素直じゃないのか、バカなのか、もしくはその両方か。……いや、多分バカだな。俺が
ズボン上げればそれですむことだし。面白いから言わないけどな!
「よし、じゃあここに乗るんだ」
俺は自分のふとももをパンパンと叩いた。
「ぜ、絶対入れないでよ?」
おずおずと軽い身体を俺の上に乗せてくる妹。兄妹の対面座位の完成。ニッポンの夜明
けぜよ! 「はわぁ」
妹の視線が自分の股間のすぐ前に反り立つてぃむてぃむに注がれる。穴が開くくらいに
凝視。これでもかってくらいに。
「よし、じゃあ始めるか」
俺はおもむろに自分の陰茎を握り上下させ始めた。今日のオカズはモニター越しの彼女
でも雑誌の空想幼女でもない、まさかのリアル妹。ふとももにのしかかる心地よい肉の重
み。うっ……冷静さを装っていたけどちょっとドキドキしてきた。思ったより先走った汁
が多く、手元がべたつく。ちくしょう、妹のくせに。
「ふ、ふぉぉぉ……」
感嘆の息を吐く妹。まじまじ見られると恥ずかしい。
「見てないで、お前もやれよ」
「う、うん」
妹は手を自分の陰部へと持って行くと、ぎこちない動きで未発達のスリットに指を這わ
せた。上下に。ゆっくりと。
「そうやるのかお前は」
ニヤニヤしながら言ってみる。
「うるさいな」
妹がふて腐れたように口をとがらせ伏し目がちになる。愛いやつめ。
「ていうか、あたし、あんまり気持ちよくなったことない」
「女の子は男と違って脳をエッチな気分にさせる必要があるとかないとか」
「どゆこと?」
「つまり、好きな奴のこと考えたり、そいつとエッチなことしてるの想像したり。想像っ
て言うか、実際、見せあってるわけだが。今、興奮してるか?」
「し、してない! それじゃあたしがお兄ちゃんのこと好きってことになるじゃん」
「俗説だよ、俗説。お前わりと可愛いな」
「――か、可愛いとか言うな。意識しちゃうじゃんか」
なんだこの生き物? いつも見ている妹が妙に新鮮に見える。
いくら密室に半裸で二人閉じ込められて、その二人がオナニーの見せあいしてるくらい
でまさかそんな変なことには……って相当際どいシチュエーションじゃないかこれ?
俺は多分大丈夫だろうと自分に言い聞かせると、再び行為に没頭した。 つづく >>342
「俺のエロ本勝手にもって言っていくのはお前か」
「俺のエロ本勝手に持っていくのはお前か」
ですな。
推敲甘いなァ。 乙です
> >>341
> 「待て、お膣け!」
に吹いた ふと妹を見やる。花飾りで留めたトレードマークのサイドテールが揺れ動く。女性的な
起伏を得るにはまだ幼いが、二次性徴前の独特な色気が桜色をした顔で引き立っており、
少し厚めのチャーミングな唇から白い吐息が漏れていた。
それぞれの性器に指をかけ、二人の手は上下に揺れ動く。なんだか無性に恥ずかしくな
ってきた。
「お兄ちゃん、ソレちょっと触ってもいい?」
「おさわり厳禁」
今お前に触られるのはちょっとヤバイ。集え理性よ! 七つの大罪が一つ、色欲から我
を守りたまえ!
「やだ触る」
問答無用で突付かれた。しかも一番敏感な部分を! 好奇心と言う名のガードブレイク。
理性という名の盾に亀裂が入る。脆すぎるガラスの盾。
「ほ、ほぉ〜、すごいぬるぬるしてる。ぽふぽふ」
妹が手のひらで頭をなでなでするように亀頭を撫で回した。ナデナデシテーファーブル
スコファー。
「あふぅ! くっ、お前そんなことすると、俺も触っちまうぞ」
俺は壊れかけの盾を引きずりながら、攻勢に転じようと試みた。こいつの無邪気さは凶
器だ。主導権を握らねば俺の理性の危険が危ない!
妹は俺の顔と自分の股間を交互に見ると、また目線を俺に戻し無言で頷いた。
「嫌がれよ!」
「そ、そんなに嫌じゃないか、な?」
やべー、いもーととかちょーやばくねー?
俺はなんとかいもーとという巨大な津波に耐え抜き、理性を持って本能を制すると、毅
然とした態度で手を妹のまんこへと持って行った。
「不思議、心と身体が乖離する!」
指が妹の弾力のある恥丘に触れる。ぷにっと。程よいもちもち感に思わず撫で回す。両
の親指でスリットを左右に開くと、ピンク色の内性器が申し訳程度にあらわになった。
ヤバイ、今すぐにでもアグネスがガラッとドアを開いてやってきそうだ。国に帰れ!
「あ……ぴくってきた今ぴくって」
「どこ? これか?」
ぷくっと膨れた豆粒に触れてみる。クリトリスというやつですか? 「お、お?」
妹の腰が若干浮いた。性感帯発見! 全速前進ヨーソロー!
俺はすかさずつまんだり弾いたり転がしたりしてみた。
「電気。なんか電気がびびっと」
その時、妹に電流走る――ッ! みたいな。
しかし妹を見た感じ、まだ快感を得ていると言うほどでもない。脳裏に妹調教24時と
かいうテロップが流れる。そういうの無理だから! 俺ヘタレだから!
「おもしろい」
妹はまるで新しいおもちゃを与えられたょぅι゛ょのように俺の自慰限定膨張収縮機能
付き棒――つまりチンコを両手で弄んだ。ちくしょう、いつか限定解除してやるんだか
ら!
妹の手が俺に、俺の手が妹に、それぞれの性器をもてあそぶ。なんというポジションチ
ェンジ。もはやこれはオナニーではなくペッティングそのもの。
「これ上下にこするんだよね」
「人のエロ本でろくでもない知識見につけやがって」
「えっちぃ本だと思わなかったんだもん」
たかみちめ! 俺はLOの表紙を呪った。
妹はおっかなびっくりと亀頭をつつきながら、意を決し包み込むように陰茎を握りこみ、
そのまま上下に滑らせた。べとべとになった小さな手が動くたびに、にちゅにちゅと淫靡
な音が聞こえる。
はぅう、先端はまずい。先っぽは敏感なんですぅ!
「お兄ちゃんよだれ垂れてるよ。これ気持ちいいの?」
「いい。悔しいけどいい」
ちくしょう、お前の下半身からよだれ垂れさすぞ! あっ、やん、ごめんなさい嘘です、
強くしないでぇ!
「ずるいー。あたしまだ気持ちよくない」
「こ、攻撃の手を休めてくれ。休戦協定。――ひッ、親指でぐりぐりしちゃらめぇ」
妹に調教されちゃう! 男の娘になっちゃう! お兄ちゃん陵辱日記。イヤすぎる!
「しょうがないなぁ」
ピタリと妹の手が止まる。あ、やめちゃうんですか?
「うわぁ、すごいむわってする」 妹はぐちゃぐちゃと両手を握ったり開いたりした。ほんの少し湯気が立っている。
「ちょっと、この体位だとおまえのいじりずらいんだ」
そう言って妹を持ち上げながら立ち上がった。ひゃぁ、と妹が驚きの声を上げしがみつ
いてくる。
「降りて後ろ向いて。そう、腰折って」
妹が言われたとおりの体勢を取った。いわゆる後背位。薄いおしりも突き出されるとボ
リュームがあるように見えて艶かしい。不安そうな小顔が振り返る。
「うそ、ちょっと――入れる気?」
「入れないっつの。素股。おまえのここに擦り付ける」
「は、入んないんだからね、絶対! 痛いのやだからね!」
信用ないなぁ。おにむにむで尻をぺちぺちと叩いてみた。やべ……粘性の高くなった汁
のせいで肌にしっとりと吸い付く。
「う、うしろの穴とか死ぬから!」
深読みしすぎだから! エロ本じゃ普通だけど現実じゃそこまでポピュラーじゃねーか
ら! ……多分。
「大丈夫。兄ちゃんを信じろ(キリッ)」
見つめ合う。妹のへの字に曲がった口元、ハの字の眉が徐々に角度をなくす。これぞ、
急に真面目な雰囲気に変わることで相手の勢いを削ぐ俺の特殊能力<空気転調>。今編み
出したわりに効果は抜群っぽかった。
妹が猜疑心をかけらも残さないような無垢な顔で頷いた。
「ちくしょう、お前可愛いわ」
「だから――可愛いっていうにゃ! ――な!」
むずがゆくなった。
「じゃあちょっと擦りつけますよ」
身長差が結構あるので、かなり膝を折る体勢に。狭いしつらい。だが人類は歩みを止め
ることは無いだろう、そこにエロがある限り。
妹の腰を持ち、陰茎を太ももの間に挿入する。鋭角に突き上げるように。
「おお、おおお……ちんちん生えた!」腰を引く。「もげた!」
「楽しそうなとこ悪いが、さすがに乾いた肌で素股はきつい。俺のがまん汁だけじゃ間に
合わん」
「がまんじる? なに我慢してるの――ってやっぱり入れたいのか!」 「信用しろって」
後ろからぎゅっと抱きしめてみる。本当はちょっと挿れたいって思っちゃったけどな!
「は、はわぅ。わかった……」
妹の身体が弛緩する。ハグや言葉のほうが感性が揺さぶられるらしい。
「愛液が出れば一番いいんだろうけど難しそうだな。唾液で代用するか」
そう言って俺は唾液を左手にこぼすと妹の性器周辺にぬりたくった。素っ頓狂な声はこ
の際無視。妹の股間が濡れ濡れになり準備完了。語弊あれど嘘ではない。
「それいくぞ」
再び腰を突き出すと、篭った水音がくちゅくちゅとなり、手でする時とはまた違う快感
が雷鳴のように脳を刺激した。亀頭がスリットにこすり付けられる度に言知れない倒錯感
に陥る。近い……。少し角度を変えるだけで自分の性器が女の子の性器に挿れられるとい
う状況は、理性のタガを外すには十分すぎてヤバイ。
「や、お兄ちゃん、ちょっと……熱い」
「すまん……大分余裕が、無い感じに」
両手で妹のスリットを開くと、会陰からクリトリスまでを一直線に擦った。
「――ひっ!」
妹の身体が強張った。下半身がピーンとつま先立ちになり、内股気味になった太ももに
陰茎が圧迫される。
「ぅ……お兄ちゃん、い、今のもっかい」
行為をなぞる。二度、三度と陰茎を擦り付けると妹の身体が崩れそうに弛緩する。とっ
さに片手で抱きとめるように支えると、妹が初めて甲高い甘い声をもらした。
「なんか、変なの、きた、かも……んっ!」
なんだか頭がぼんやりして妹の言葉が耳に入らない。ただ性器に刺激を与えたいという
欲求だけが肥大化する。腰を振る速度が速まる。粘液の混ざり合う音がやけに耳朶に響く。
「あッ――おにいちゃ、んッ! ッあ――すごい」
こする、擦る、こする。心臓が早鐘を打ち、息が荒くなる。刺激が――足りない。
「っは、っは……もっと、そ、こぉ……」
興奮のあまり、勢いあまって陰茎が滑って抜けた。
妹が振り返り、表情が視界に入った。紅潮した頬と緩んだ口元。吐息が漏れ、とろんと
した焦点のあってない眼が俺のほうを見ていた。
それで、思考が、寸断された。 俺はモノを手に持ち、再び妹の股へと持っていくと先端をスリットに押し付けた。
「ひゃ――や、ちょっと、お、にいちゃん?」
もう片方の手で尻の肉を開き膣口を露出させると、亀頭をそこにあてがった。ぷちゅり、
と音がなり、中から透明な液体が零れ落ちた。
「おにいちゃ、そこダメ、ちが――」
力を入れた。前に。
「ひうッ、入れちゃ、だめだって……!」
亀頭が膣口に少し埋まった。しかしそこから先が狭い。針の穴ほどしかないかのようだ。
僅かに突き入れるが、すぐに強い粘膜のようなものに押し戻された。粘膜……膜?
「お、にいちゃ――痛い、いたいよぉ……っ」
悲痛な妹の泣き声。
声が――意識を――呼び覚ました。
「おわぁ!」
一瞬で自分がやったことを理解した俺は、ものすごい勢いで腰を引いた。腰というか身
体全てを。衝撃がドアを襲い、そのまま身体が後ろに傾いた。
「ちょ――おお?」
突然のことに受身すら取れず背中から床に叩きつけられる。後頭部にも衝撃。
トイレのドアが開いたのだった。
「お、お兄ちゃん!」妹がすぐ駆け寄り俺の頭と胸に手を添えた。「大丈夫?」
「お、俺のことはいい。お前こそ大丈夫か?」
「ん……だいじょぶだった」
半分涙声。
「すまん、我を失っていた」
「ん……途中でやめてくれたからいい」
未遂だったか。思わず安堵した。
「良かった。ってかドア開いたな」
ひんやり冷えた空気がトイレの中がいかに暑くなっていたのかを物語っていた。狂った
ような興奮も一気にしぼんでしまったようだった。
「はー、まぁ出れて良かった――ってお前、なにしてんだ!」
倒れた俺に妹が馬乗りになっていた。腰をくねらせ自分の性器を俺のそれに押し付ける。
「ん……だって……なんか、きそうなんだもん」 妹がぐりぐりと股間を押し付ける。それこそ、さっきの歯止めがきかなくなった俺のよ
うに。
腰が前後する。妹は自分の上着をたくし上げ、お腹の上をまさぐり始めた。でたらめに
身体に指を這わす。こいつの様子は……。
蕩けた表情。耳まで真っ赤になった肌。眼は虚ろ。唾液が口からしたたり落ち、俺の腹
部を濡らす。もはや妹は本能に準じていた。
「はぅ、あぁ……おにいひゃ……ああ、ぁあ」
亀頭にクリトリスが押し付けられ、円を描き、線上に動き、軽く上下する。愛液が互い
の性器が離れるのを惜しむよう糸を引いた。
揺れ動く妹が見ると性交を行っているような錯覚に陥る。
「に、にぃ……ひゃ、くぅ……アっ、ん――おにー……ちゃ」
妹の挙動が早まり、喘ぎ声が廊下全体に響き渡る。
射精感が睾丸からせり上がり、俺の腰がひかれる。同時に妹が痙攣しながら弓のように
身体を湾曲させた。
「う゛ぅ〜〜〜ッ」
未知の快楽に抵抗するように押し殺された嬌声を妹が上げ、同じようにこれまで味わっ
たことのないような快楽を俺は射出していた。びくんびくんと陰茎が脈を打つ。
妹が身体を起こし両手を俺の胸に置く。肩で息をしながら何が起こったか自分でもわか
ってないように、色々な感情の綯い交ざった、えも言われぬ表情をした。
「はぁぅう……信じらんない……」
泣きやがる。なんでだよ。
「びっくりしたぁ。すごいよお兄ちゃん。おなにーすごい」
泣きながらはしゃぐ。なんなんですか。
「誰がどう見てもオナニーじゃありませんから、セックス一歩手前ですから」
どれだけ偏った知識なんだ。エロ本が教科書じゃしょうがないといえばそれまでだが。
「せっ――」
また硬直する。あーもう!
「いいから風呂入るぞ。ぬるぬると気持ち悪くてしょうがない」
賢者モード突入。
「い、一緒にはいるの……? はだかで?」
こいつはバカだ、絶対バカだ。 「一緒に入ろう」
そう言って妹をぎゅっと抱きしめた。
「……うん、入る」
「やれやれ」
ウチの妹はバカワイイ。
長い! ごめんね!
いまさらながら桃の節句ネタ入れておけばよかったとか思った。桃のセック……ちょっと死ぬわ。 >>351
>いじりずらい
いじりづらい(=弄り辛い)
>>356
乙であります (`・ω・´)ゞ 朝起きたら妹に、着替えさせられていた。
「おはよう、瑞希……TSプレイ?」
「私より、よっぽど可愛い……ずるい、です……」
2人して中性的なこともあってか、性別を間違えられることもしばしばだったが
着せ替えさせられるのは、正直初めてだった。
「……窮屈、ですか?……私のパンツと解って、興奮しているんですか?」
シルクの下着の上から、包み込むように撫でてくる。
朝だからという言葉が頭をよぎったが、
敢えて野暮なことは言わず、妹にされるがまま任せてみることにした。
「二律背反ですかね……これのせいで振られたなんて、可哀想な兄さん……」
特別大きくはないと思うけど、女の子みたいと言われることも少なくない
「……兄さんに合うサイズの服を探して、
2組のうちの片方を、直してもらったこともありました」
「でも、それも、産まれてくる性別を間違えたんじゃないかって、悩んでいたからなんです。」
「男の人が苦手ですし、女の子しか愛せませんし……
だから嬉しかったんです、唯一愛せる男の人[にいさん]に、受け入れて貰えて」
「間違っていませんよね……このままで良いんですよね」
頭を撫でてあげると擦り寄ってくるのが可愛くて、
妹離れできなくても、皆に理解してもらえなくても良いと、改めて思うのだった。 偽妹・脳内妹スレの保守用に投下した小ネタの改良版のつもりが
360では途中送信してしまったので、
後日訂正版を投下した上でレス削除依頼を出しておきます。すみませんorz
<近況報告>
久しぶりに2428を読みに行ったら、結構更新されていてびっくりしました。
純佳みたいな妹も欲し(ry お題:朝起きたら妹に、着せ替えさせられていた。
理由を尋ねると、一日入れ替わってみない?と言われた。
<<概要>>
・360の書き直しです。当初予定していたものを+αしました。
・合計で2〜3レス程度お借りする予定です。 朝起きたら妹に、着替えさせられていた。
「おはよう、瑞希……TSプレイ?」
「私より、よっぽど可愛い……ずるい、です……」
心もち傷ついた様子の彼女に、理由を尋ねたのが間違いだった。
2人して中性的なこともあってか、性別を間違えられることもしばしばだったが
着せ替えさせられるのは初めてだった。
――閑話休題
「大丈夫。こんなに可愛いのに"男の娘"だなんて、誰も思いませんよ」
結局、私服を交換した状態のままでデートすることになってしまい、内心気が気でない。
気を紛らわせようと彼女を見やると、
金具で固定するタイプの穴のないベルトのおかげか
スマートに着こなしているように見えた。
「さらしを巻けばぴったりで、殆どサイズ同じなんだなと思ったんです。」 寝落ちしてしまいましたorz
とりあえず、続きはまたにします。すみません。
■兄と妹と手作りクッキー(1/2)
「あーあ、今年もお返しゼロかぁ……虚しいなぁ……」
諦めと悔しさが混ざったため息が、俺の部屋に漏れた。
「そういうセリフはチョコの一つでもプレゼントしたヤツが言うものであって、一つもあげてない人間が言うものじゃない」
何度注意しようが、断固として俺のプライベートを侵害してくる妹にため息を吐き返す。
「ホワイトデーに一つもお返しをしていないお兄ちゃんにだけは言われたくないよ」
「お前が全部食ってたからだろうがっ! 今年はするよ!」
もうご存知だと思いますが、ウチの妹の頭には締めるべきネジがありません。
「ねえ、お兄ちゃん」
「なんだよ」
「今からでも遅くないからお礼参りした方がいいよ」
「お礼返し! なんでチョコ貰った人間に暴力振るわなきゃいけないんだよ!」
「そんな需要も無くはない」
「そんな需要を望んでる人間にはお近付きになりたくないねぇ」
「お兄ちゃんはハードSMもできないヘタレ……と。あ、あああぁお兄ちゃん、無言で部屋から押し出そうとしないでっ! ああっでもそこがいい!」
「お兄ちゃんはお返し作るんだよね? そのホワイトクッキー」
「ああ、そうだよ」
「じゃあ、
『 ホ ワ イ ト ジ ャ ム 』をたくさん使うんだよね?」 ※精液を詰めた瓶の俗称
「……Just a moment?」 ■兄と妹と手作りクッキー(2/2)
「…………あい うぇいてぃどぅ ふぉー あ りとる ほいーる」
「whileの間違いだろ」
ちょっと英語の出来るフリをして見事に墓穴を掘っていた。そのまま埋葬してやりたい。
「つまり俺は、心の篭もったチョコに対して、きわめて変態的で特殊性癖を晒しながら感謝の気持ちを送るような人間だと言いたいのか?」
「大丈夫、お兄ちゃんの自由は法律が認めている!」
「自由には責任がつきまとうことを覚えような! あるのは自由だけじゃないからな、勘違いするなよ!」
「ひぃっ、お兄ちゃんがまともなことを言っている!」
「それがまともだと理解できる脳みそがあることに驚きだ」
「いやぁ、お兄ちゃんに褒められちゃったよ。15年ぶりかな?」
ちなみに妹は15歳です。そんなに褒めてなかったかと思ったが、そんな気がしないでもないのは、逆に悲しくなる。
「味見するなら皿まで食う心積もりですので、食べられるお皿でお願いします。手伝えることなら何でも手伝うよ!」
「じゃあ、卵を用意しろ」
「そんな……。排卵日まではあと2日くらいあるよ……」
「嫌な個人情報吹き込むな。ええい、卵はいらんっ! 牛乳寄越せ!」
「ひ、ひどいっ! こんな皿乳捕まえてミルクを出せだなにゃうぅぅぅぅいっ! 痛いよお兄ちゃん!」
「俺はお前をそんな下品な女に育てた覚えはないぞ」
「私、お兄ちゃんに育てられた覚えしかないのにぃ!! あの夜も、この夜もっ……あ、待って、すりこぎ棒はダメ、そんなぶっといの壊れちゃう」
「うるせぇ、お前さっきから邪魔するだけじゃねぇか。あっち行ってろ。でないと、お兄ちゃん、”赤い”ホワイトクッキーを作ってしまいそうになる」
「お兄ちゃん、そんなになるまで出すつもりなのっ? 若いからってムリしちゃダ……ぴぎゃーーーっ!!!」
そうこう言いながらも俺達は今日も仲良く過ごしています。
「はぁ……はぁ……ちょっと目覚めてきたかも……」
「だめだこいつ、早くなんとかしないと……!」<終> すみません、あげてしまいました。orz
お目汚しも甚だしいかもしれませんが、ホワイトデーネタです。
相変わらずアホのコです。
最近、ちょっとずつ盛り返しているようでちょっと嬉しいです。
朝起きたら・・・妹に
妹「お兄ちゃ〜ん早く起きて〜」
俺「キスしてくれたら起きるよ。」
妹「え〜〜そんなの出来ないよ〜(もじもじ)」
俺「じゃあ起きない」
妹「も〜、お兄ちゃんのエッチ(はあと)」
俺「すやすや(芝居)」
妹「ねえ、キスもしたんだから早く起きてよ〜」
俺「だけどほら、キスなんてしちゃったから・・・」
妹「あれ〜?なんだか布団が膨らんでるよ?どうして?」
俺「うっ、それは・・・」
妹「あっ、わかった!何か隠してるんでしょ。えいっ」
ぎゅっと布団の上から握られる。 俺「うあっ」
妹「何だろ〜これ?なんだか凄くかた〜い。ねえねえお兄ちゃん。これ、なぁに?」
にぎにぎと握ってくる。
俺「そ、それは・・その・・」
妹「隠す所が怪しいなぁ〜えいっ!」
さらに強く握って来る。
俺「うあああぁっ!!」
寝起きの敏感な所を強く刺激されたために、すぐに射精してしまう。
妹「わっなんかビクビクしてる。」
布団の上からなので外までは染みていない。
俺「はあっ、はあっ」
妹「お兄ちゃんどうしたの?大丈夫」
俺「あ、ああ、大丈夫だ。妹よ、着替えるから少し出て行ってくれるかな。」
妹「う、うんわかった。」
流石に何か大変な事をしたのを感じたのかすぐに出て行った。
俺「はあ〜、しかしどうするんだよ、これ。」
後にはベタベタになった下着とパジャマだけが残された・・・。
朝起きたら・・・妹に抜かれた・・・ 何だろ・・・今見ると、明らかに文章が馬鹿っぽい・・・
何時作ったのかさえ思い出せない位に前に作った奴なので、出来が悪いのは勘弁してください・・・ >>373
お約束な展開だけど、乙。
妹が恥らっていたらもっと良かったかも。 朝起きたら、妹が「えいぷりるふーる」に何も嘘吐かれなかったと不貞腐れていた。 朝目が覚めたら、妹がえいぷりるふーるに誰にも嘘をつかれなかったと不貞腐れていた。
「どうしてなの!?」
いや、いきなりどうしてとか言われてもだな・・・何の事だかさっぱりなんだが・・・
「どうしてエイプリルフールに誰も嘘付いてくれなかったのよ!?」
それって、そんなに怒るような事か・・・?
「そうよ!だって、折角の嘘をついても良い日に誰も嘘をついてくれないなんて・・・
兄さんだって嘘付いてくれなかったじゃない!?私の価値ってそんなものなの!?」
分かった分かった、じゃあ俺が今から嘘付いてやるから・・・
「嘘付くって宣言してから嘘付かれても意味ないじゃない・・・」
そうか、じゃあ諦めるんだな。
「う〜・・・」 翌日
妹よ、実は俺たちは血がつながってなかったらしいんだ!
「え!?それってホント!?」
ああ、どうやら本当らしい、俺も初めて知ったんだ。(嘘だが)
「良かった・・・」
ん?何でだ?
「だって、血が繋がって無いんだったら兄さんの事好きだったって何も問題ないでしょ?」
なっ!?お前・・・俺の事好きだったのか!?
本当にそうだったら困るぞ・・・さっきのは嘘なんだから・・・
「こっちも嘘だけど?」
・・・・・デスヨネーーー
まあ、当然だよな、兄妹なんだし。
「何で嘘って信じるかな・・・兄さんの馬鹿・・・」
ん?何か言ったか?
「な、何も無いわよ!?」
えいぷりるふーるに誰にも嘘付かれなくて不貞腐れてた妹を、慰めようと思ったら逆に嘘を付かれた・・・んだよなぁ?
元・ID:i+umneGX0だ
俺のせいでスレが止まってるような気がして、書き込んでみました。
何故か、一ヶ月以上書き込めなくなってたんで、今更エイプリルフールネタに
特に面白くも無いだろうけど・・・ 朝起きたら妹に、
「お兄ちゃんは彼女を作っちゃダメなんだからね!」と言われた。 兄「…(セフレなら問題ないな)…理不尽だがその要求を呑もう」 「……」
「……お、おっはー」
「ありえない物が見える。寝直そう」
「ちょ、見捨てないで欲しいッス! にーちゃん!」
「やっぱりお前かー! 分かったから乗るな! 跳ねるな!」
朝起きたら、妹が巨大キノコになっていた。
「ベニテングタケ、っぽいなぁ、ちとデフォルメ入ってるが」
「えー、そんな毒キノコイヤっすよー」
「アミガサタケの方が良かったか?」
「乙女として全力で拒否するッス」
「で、何を拾い食いしたらこんなことになったんだ?」
「うーん、毎晩、にーちゃんの部屋に忍び込んでキノコの味見してたからッスかねー」
「サルマタケを栽培した記憶はないが」
「今、板的にありえないスルーをされたッス。男の下着とか誰も想起したく無いッス」
「そういえば服とかどうなったんだ」
「最近、全裸健康法がマイブームだったっッス」
「……つまり、その格好は紛いよーもなく全裸だと」
「ぽっ……ッス」
「軸を染めるな」
「全裸の乙女を前にしてその冷静な反応は無いと思うッス」
「地底旅行的な巨大キノコを前にして何を反応しろと」
「そんなにでかくなったつもりは無いッス。腕の中に収まるお手頃サイズっすよ?」
「収めてどうしろと言うんだ。大体、キノコってのは男のアレと相場が決まってるだろう」
「目につく所だけにとらわれるのは良くないッス。見えない菌糸をぞわぞわと浸透させて相手をじっくりと解体していく様は、経国の美女も真っ青ッス」
「そして咲かすは紅い花…生殖器…まて、まさか胞子とかばらまいてないよな?」
「いや、キノコの形になったからには、多分絶讃バラマキ中ッスね」
「ちょっと見てみるか。確かカサの裏のヒダヒダから出すんだっけ?」 「……下からのぞき込まれるとかなり照れるッス」
「我慢しろ。というか、目とか耳とかどうなったんだ。見えてるのか?」
「まぁ何となくッスけど。前と後ろもあるッスよ?」
「そのナリで歩いてるしな……んー、綺麗なヒダだなー、意外と柔らかそうな……」
「ひゃわっ!」
「変な声出すなっ!」
「変な所触るなぁっ……ッス!」
「変な所だったのか?」
「た、多分胞子を出す所ッスから……」
「あー、なるほど──軸は?」
「ちょ、ちょっとくすぐったいッス」
「……このささくれの所とか」
「む、ムズムズするッス。爪の隙間みたいな」
「カサの方は……おお、意外とふわふわな。妖精さんが座りたくなる感じだな」
「アレって実はヴィクトリアン・エロ本らしいっッスけど。とゆーか、お兄ぃに乗られたら潰れるッス」
「分かってるって。なでなで」
「あ、あんまり触らないで……ッス」
「こう……カサの外と中の境界辺りは……」
「ひゃうううっ!!」
「ああ、この辺が効くのか」
「「この辺が効くのか」じゃないッス! 一体何なんスか! 冷静なフリして、妹のカラダなでなで大探検とか! アリエナイッス!」 「あ……すまん、つい」
「今頃気づいたフリしたって無駄ッス! せ、責任取って最後まで食べてもらうッス!」
「いや、毒キノコはちょっと」
「大丈夫ッス! ベニテングタケの毒は旨味成分で美味しいらしいッス! 幻覚作用に酔いしれるがいいッス!」
「落ち着け、毒キノコはギリギリアリだが、人食いはアウトだ」
「どうぜ毒キノコッス! こんなお化けキノコどうにもならないッス! 食べられるのが幸せッス!」
「あー、もー」
「にゃっ……
……いきなり抱きしめるとか、卑怯っすよ」
「お手頃サイズなんだろ?」
「お化けキノコっすよ?」
「俺の妹だろ?」
「……毒キノコっすよ?」
「美味しいんだろ? ……キスしていいか?」
「……か、カサの上なら……」
ぺろっ
「──それ……キスじゃないッス。兄ちゃん」 朝起きたら、妹から駅に迎えに来いと電話があった。
「おにーちゃん、なんで傘を私に持たすわけ?」
部活の合宿の朝帰り、運悪く雨が降ってしまい、妹のために
しぶしぶ傘を駅まで持って行った。
それなのに、この口のきき方である。
「人に傘を持ってこさせたんだから、傘ぐらい自分で持て」
「ちょ、ちょっとあんまりこっちよらないでよ…、肌がくっつくじゃない、キモッ」
傘を二本持っていくのがめんどくさく、1本だけを持ってきたのが間違いだった。
予想していたとはいえ、この妹・美春と二人で相合傘とは……。
それに、そんなに兄を邪険にすることはないじゃないか。
「キモいはないだろう、キモいは」
「もっと離れて歩いて! 10メートルくらい後ろからヒタヒタと歩くことは許してあげる」
「ストーカーかよ! キモさ越えて怖いだろッ、それはもう」
「だって……、相合傘で女性に傘を持たせる男なんて、ストーカーと一緒よ。
お兄ちゃんには俺が持ってやろうかっていう、優しが足りないのよ」
拗ねたように下を向いた美春が妙にしおらしく見える。
「あー、もう、分かったよ。傘持ちゃいいんだろ、貸せよ」
「そんな言い方はイヤ」
「ええ? 何が気に食わないんだよ」
「言い方がスゴイ偉そうなんだもん、謝って!
全国民に謝って!」
「スケールでかいな、おい。 分かったよ、悪かったって。気が利かなかったな」
「……、それだけ?」
「他にどうすりゃいいんだよ」
「……、『美春はいつも可愛いな』って謝ってくれたら許してあげる……」
「おい! それ謝罪と違うだろ、なんで口説いてんだよ」
「あああ、えええと、そう! 間違った。
本当は『美春はいつも可愛いな。 ヒタヒタと歩いてごめんな、俺』よ」
「俺、そんな歩き方してるの!? しかも後半自分で自分に謝っちゃってるし」
「あー、もうおにーちゃん、うるさいっ! 謝る気があるの?ないの?」
「あります」
「……ファイナルアンサー?」
「古いよ!」
とにかく、その後すぐ謝って美春の機嫌を何とか直すことに成功した。
「ったく、俺に傘を持たせるのがそんなに重要なことかね」
「えっ?」
俺が傘を持つようになってから、美春が急に上の空になった。
しかもさっきからチラッ、チラッと俺の方を見てくるし。
「俺の話、聞いてるか?」
「ききき、聞いてるわよ」
「……、ったく、ほらもうすぐ家に着くぞ」
なんだかんだで市街地を抜けて住宅街。
俺たちの自宅まで徒歩5分に迫っていた。
「おにーちゃん、ちょっと」
突然、左横を歩いていた美春とピタリと足を止める。
「どうした?」
「えっと……、その……」
妙に顔を真っ赤にしながら美春が俺を見上げてくる。
「どうした?トレイか?」
「違うわよっ、バカ!」
「そんな大声でどなるなって、どうしたんだ?
言いたいことがあれば早く言え」
「いいの?」
「何だよ、言ってみ」
「えいっ」
「えっ!?」
一瞬、何が起こったか信じられなかった。
美春が俺の左腕を取ると、美春の右腕を絡めてきたのだ。
カップルがよくやる「腕組み」というヤツである。
「おい、一体どういう……?」
「おにーちゃん、私の好きにしていいって言ったじゃん……」
「いや、言ってないし」
「私疲れてるから、こっちの方が歩きやすいの」
「ったく……」
これがやりたかったから、俺に傘を持たせようと躍起になってたってわけか。
美春が傘持ってたらできないもんな……。
素直じゃねーんだから。
次回:おにーちゃんに彼女ができた!その時、美春はどーなってしまうのかっ!の巻 ┌─────┐
│ 乙 |
└∩───∩┘
ヽ(`・ω・´)ノ 朝起きたら妹が
お兄ちゃんは私のと言い合っていた。 ▼朝起きたら妹が、「お兄ちゃんは私の」と言い合っていた。
……いつから我が家は妹が複数形になってしまったのだろうと、ベッドの中で天を仰ぐと
そこには水玉模様が広がっていた。
「やん、お兄ちゃんのエッチっ♪」
「私から言わせて貰えば、人の頭の上にまたがる貴方の方がよほどいやらしい人だと思います」
「ああぁぁ、そんな冷静に突っ込まないで」
どういうわけか、私の妹”りの”は喜んでいる。
私は貴方の行動を非難したわけですから、喜ぶより前に反省いえ、どいてください。
「ちょっと、突っ込むってどういうことっ!? まさかお兄ちゃんのお口のヌメヌメしたモノが入り込んだのっ!?」
もう一つの声が聞こえて、複数形になっていた妹の正体が判明した。
従姉妹の”みお”か……。
「ちょっとお兄ちゃん、実の妹に手を出す……いえ、舌を入れるなんてどういうコト? ならばあたしはお兄ちゃんに手を、いえ口に入れる」
「何をっ! ちょっと、みおちゃんっ、あなた何をしているんですっ!? こら、手を離しなさい」
「いやっ、お兄ちゃんのを一目、いえ、一口味わうまではっ!」
「味わうとかバカなこと言ってるんじゃありませんっ! ほら、ご近所さんの目もありますし!」
「りのの情報網によれば、お父さん達は今夜は帰りません。ご近所さんもいません。つまりここは完全密室。いくら喘いでも泣かされてもOK♪」
「ふふふっ、あたしとりのちゃん、2人がかりで、お兄ちゃんを好き放題♪ どんなプレイでもOK☆」
「OKじゃありませんっ! 目を覚ましなさい2人とも」
「りの達はもうバッチリ目が覚めてるよ」
「お兄ちゃんが、あたし達の愛で目覚める番……」
そう言って、2人の妹が私の両サイドを陣取ると、頬に息がかかるくらいに顔を接近させてきた。
暖かく柔らかい唇が触れた瞬間、とてもイケないことをしているような気分になり、心がざわめいた。
「遊びはここまでだよ、お兄ちゃん」
「今日は寝かせないからね、お兄ちゃん」
まだ起きたばかりだというのに妹達は気が早かった。
「邪気眼の妹」って題材で書いてるのがなかなか終わらなかったんで、
>>399氏のお題で、軽く書いてみた。
お目汚し失礼。少しでも楽しんでいただけたら幸いです。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています