「おはよう、瑞希……TSプレイ?」
「私より、よっぽど可愛い……ずるい、です……」
2人して中性的なこともあってか、性別を間違えられることもしばしばだったが
着せ替えさせられるのは、正直初めてだった。
「……窮屈、ですか?……私のパンツと解って、興奮しているんですか?」
シルクの下着の上から、包み込むように撫でてくる。
朝だからという言葉が頭をよぎったが、
敢えて野暮なことは言わず、妹にされるがまま任せてみることにした。
「二律背反ですかね……これのせいで振られたなんて、可哀想な兄さん……」
特別大きくはないと思うけど、女の子みたいと言われることも少なくない
「……兄さんに合うサイズの服を探して、
2組のうちの片方を、直してもらったこともありました」
「でも、それも、産まれてくる性別を間違えたんじゃないかって、悩んでいたからなんです。」
「男の人が苦手ですし、女の子しか愛せませんし……
だから嬉しかったんです、唯一愛せる男の人[にいさん]に、受け入れて貰えて」
「間違っていませんよね……このままで良いんですよね」
頭を撫でてあげると擦り寄ってくるのが可愛くて、
妹離れできなくても、皆に理解してもらえなくても良いと、改めて思うのだった。