お題:朝起きたら妹に、迎えに来て下さいと言われた。

『15時に、第2寮前門で待ってます。許可証を忘れないで下さいね。』

少し早目に到着し、手続きを済ませてしまった僕は
暇を持て余していて、ふと妹の入寮に同行したときのことを思い出した。
姉さんが入っていた第1と違って、
主に花嫁修行生や将来を約束した相手のいる女の子が集う特殊な寮だ。
「(見守られるなかでキスされるとは思わなかったな。)」

昨日のことのようにフラッシュバックした記憶に思わず赤面していると
心地よい衝撃とともに、妹がやってきて、
「お待たせ、兄さん……顔赤いですよ?」
片時も離れたくないとばかりに僕を抱きしめるのだった。