バトル・ロワイアル 【今度は本気】 第8部
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
0001名無しさん@初回限定2011/02/13(日) 19:46:44ID:+fqADOXd0
前スレ
バトル・ロワイアル 【今度は本気】 第7部
ttp://set.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1228228630/
<感想・質問等はこちらへ↓>
関連スレ
企画もの【バトル・ロワイアル】新・総合検討会議2
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/15097/1270308017/


過去スレ・過去関連スレなどはこちら >>2
参加者表その1はこちら >>3
参加者表その2はこちら >>4
主催者表はこちら >>5

割り込み防止用 >>2-10

常に【sage】進行でお願いします


※ルート分岐のお知らせ
前スレ>>238「生きてこそ」以降、3ルートに分岐することとなりました。
ルートAは従来通りのリレー形式に、
ルートB、Cは其々の書き手個人による独自ルートになります。
経緯につきましては、新・総合検討会議スレの886以降をご参照ください。
0381タクスタスク(8/12) ◆29ZH4ztR.E 2011/03/20(日) 19:30:52.93ID:R21LZ4vM0
 
P−4の搭乗するジンジャーは緩やかに速度を落としつつ道路を外れ、
運転者を振り落とすと同時に、横転した。
P−4の胸からは白煙。
拳より大きな穴が、その胸に穿ちぬかれている。

「だが日本じゃあ二番目じゃな」
「……な?」

代行の走る前方に、魔窟堂野武彦がいた。
代行の進路を塞ぐが如く、仁王立ちしていた。
夕焼けの書割をバックに、銃口の硝煙に息を吹きかけ、カッコつけていた。
往年の、親友の仇討ちに燃える万能名探偵になり切っていた。
その余裕に、遊び心に。
代行は、自らの運命を悟った。

「加速装置、か……」
「いかにも」
「万事窮す、か……」
「いかにも」
「で、あれば……」

代行は胸ポケットから分機開放スイッチを取り出すや、それを大きく振り上げる。

「……いっそ!」

敵の手に渡るくらいならばと思い余って。
振り下ろし、叩き付け、破壊してしまおうとしている。
代行の動きをそう受け取った野武彦は、再び奥歯を噛み鳴らす。
0384タクスタスク(9/12) ◆29ZH4ztR.E 2011/03/20(日) 19:38:41.42ID:R21LZ4vM0
 
空間が白黒反転する。音と臭いが消える。
野武彦ただ一人しか入門できない、超加速の世界が幕を開ける。
野武彦はコールタールに浸かったかの如き緩やかな動きを見せる代行機に、
数多の残像を残しながら詰め寄って。
振り下ろし始めたばかりの代行の手から、見事スイッチを奪い取る。

「ズズズズバっバっバっバっとととと参上参上参上参上!!!!」

音声すらコマ送りに、空間に置き去りに、野武彦はそのまま五、六歩走りぬけ。
姿勢反転、代行N−22に再び向き直ったところで、加速の世界は幕を閉じた。

「ズバっと参上!」

N−22の腕は何も握らぬまま、ただ空気を地面に叩き付けていた。
スイッチを奪われたことに気付いたN−22は、絶叫と共に野武彦に踊りかかる。
野武彦は、既に中腰にて454カスールを構え終えていた。

「それを返せええええ!!」
「ズバっと解決!」

決め台詞と共に、轟砲一声。
代行機の、人であれば心臓があろうかという位置が、左腕ごと吹き飛んだ。


   =-=-=-=-= ・ =-=-=-=-= ・ =-=-=-=-= ・ =-=-=-=-=   


「じっちゃん、間に合ったみたいだね!」
「おお、まひるちん! やつらはどうしたのじゃ?」
「ザ・瞬☆殺!」
0388タクスタスク(10/12) ◆29ZH4ztR.E 2011/03/20(日) 19:41:38.09ID:R21LZ4vM0
 
「いやはや、ほんとうにレベルアップしたのう!
 戦う愛らしき女装少年! よいよい!」
「うがーっ! 少年じゃないんだってばさ!」
 
N−22は、まだ壊れ切っていなかった。
とはいえ、自発的な行動は不可能。
唯一生きている聴覚を以って野武彦たちの会話を拾うのみである。

「あれ、ノートPCなんて持ってたっけ?」
「このリーダー椎名の荷物じゃ。何かよい情報でも入っておれば良いがな」

スイッチを奪われ。
武装を奪われ。
PCを奪われ。
一矢すら報いることなく。
脅威すら与えることなく。
同胞を犬死にさせ。
今、P−22は、終わりのときを迎えようとしている。

しかし、彼女の胸を満たすのは敗北感でも後悔の念でも無い。
達成感、である。

(我々からのギフト、心置きなく活用してくれ給え……)
 
オリジナル智機が覚醒するキーとなる分機開放スイッチを守らせ、
残存するアイテム群やゲーム裏情報ををプレイヤーに譲り渡す。
これこそが、分機たちのファイナルミッションであった。
 
代行は演算した。
これまでの智機本機の策謀やプレイヤーたちへの関わり方をシミュレートした。
結果、プレイヤーたちには自分の言葉は信用されないとの解が返された。
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

ニューススポーツなんでも実況