クラスメートの女子やイケメンに馬鹿にされる日々を送っている二次オタの高校生(喪)
ある日、喪は秋葉原の裏路地で異世界へ渡れるという列車の切符を手に入れ
その日の深夜に駅に向かい、大好きなエロゲーの世界へ渡る
これから始まるバラ色の生活に心をときめかせる喪
しかしエロゲーの舞台である学園に向かった喪を待っていたのは
ゲームでは良き恋人であったヒロイン達からは冷たくあしらわれ
顔も名前も無かったクラスメートからはイジメを受ける現実となんら変わらない日々だった
こんなはずが無い、俺は主人公だぞ!とゲームとは正反対の展開にパニックを
起こし始めた時、屋上で一人のイケメンとヒロインの会話を耳にする
その会話こそ、モニターの中で幾度も目にした主人公とヒロインのやり取りであった。
攻略ルートの選択通りに会話を進めるイケメンに、お前は誰だ!主人公は俺なんだ!と
泣き喚きながらイケメンに掴みかかるが逆にボコボコにされて屋上に一人残される喪
日の傾いた屋上で放心状態のまま倒れていた喪の前に一人の学生が現れる
「アンタさぁ何か勘違いしてんじゃねぇの?あいつらが惚れてんのは、〇〇で
 この世界の外側にいるアンタらじゃないんだよ。
 アンタらは〇〇とあいつらがセックスしている姿をのぞき見しているだけ
 そこら辺取り違えてるから、こんな目に遇うんだよ」
それだけ言うと、その学生は去って行った。
結局自分は覗き見していただけ、学生から伝えられた言葉により
喪の心は更に深く沈んで行った