■Monkeys!!■+1 CG H1
何だこれは、全然描写足りてねーじゃねーか!
勢いがあるのですっと読めてはしまうのですが、はっきり言って説明が全然足りません。ブランド前作のノラととも不足気味でしたが、本作は輪をかけて足りません。
下手すれば良くも悪くも勢い全ツッパだったブランド処女作のらぶおぶより足りないまである。
場面転換や話の流れの雑さは慣れればまあ…って思えますが、キャラはもっと掘り下げて欲しかった(特にカラス)

とまあ唯一にして最大の欠点を挙げたところで、何故この作品を押すのかという話ですが、単純にマイナスを補って余りあるほどプラスが強いという事なんですよね。
とにかくテキストセンスが素晴らしい。
コメディパートにおけるキャラ単発の発言や掛け合いから、シリアスパートのポエミーなワードチョイスに至るまで、どうやったらそんなテキスト書けるのかマジで分からないけどめっちゃ魅力的なんだこれが。
カワイイ子の形容で「美人界のプテラノドン」は天才が過ぎるし、これが最序盤でパフォーマンスが落ちる事無く続いていくから恐ろしい。永遠に読んでいたかった。
センスが合えば最高だけど、合わなければクソゲー。ピーキーでとにかく人を選ぶ、実にはとさんだなという作品でした。
近年では平均値が高い反面、個性が弱い作品が多くなってきているように感じます。
商業である以上それが一概に悪いとは思いませんが、エロゲというコンテンツはもっと自由な作品が許容されていいジャンルだという思いもあります。
本作のような尖りに尖った唯一性のある作品が今後も供給されていくことを願います。