夕方になった。

「ただいま。」
リサが帰ってきた。

リサが、部屋に入ってくる。
「カナミ、調子はどう?」
「しばらくねてたら熱は下がったよ。」
「そう、良かったわね。私も今日一日、高校生活を体験できて凄く楽しかったわ。」
「そんなことより、早くもとにもどして。」
リサに元に戻すようにお願いする。やっと元に戻れると思ったが…

「ねぇ、しばらくはこのままで生活してみない?」
「え?なんで。」
「一度、この身体から出たら、もう戻れないし、せっかくだからしばらくはこのままでいようよ。心配しなくても身体はちゃんと返してあげるわよ。」
「いやだ!今もどりたい!もどして!もどして!」
カナミは、まるで小さな子どものように、地団駄を踏んで駄々を捏ねる。

リサはニヤッと笑みを浮かべながら、カナミの脇腹を擽り始める。
「言うことを聞かない子はこうだ!」
「あははははは!やっ、やめて〜」
笑いが止まらない。
「わかったから〜!少しの間だけだからね!!」
リサの頼みを引き受けてしまう。

「分かればいいのよ。」
リサに頭を撫でられる。
なんだか嬉しくなってくる。