月曜から頑張っているな、きつみは!
よしよし、そんな頑張りに応えるべく、俺も何かしらやってみようかな
ダイエットは・・・三日坊主になるのは目に見えているから却下
きつみはが呆れたように見ているけど、これだけは・・・ちょっと無理
となると何があるだろう?俺に出来ることで頑張れることか・・・
きつみはを喜ばせることなら誰にも負けたくないよな、となると食い物関係か
もっと料理の腕を上げるとか新製品の情報をいち早くゲットしてきつみはを喜ばせるとかなら出来そうだ
今ならハロウィン関係の商品が出回っているから、その中で美味いものを探してみようか
よし、なら調査の為に今から買い物に行ってくる
自分でちゃんと味わって、納得したものをきつみはに食べさせて喜んでもらうんだ
待ってろよ、きつみは!

今年も柿の木には橙色の実がたわわに生っている
それを収穫して、干し柿を作るのが俺んちの秋の行事だ
「ほれ、重いから気をつけろよ」
「うんっ!平気だよ!今年もいっぱいだね!」
収穫した柿の身は皮を剥いて枝のついたへたに紐を結んで熱湯にくぐらせてから軒下に干す
もう何回もやっているからきつみはも手順を覚えている
「あ、これ、枝が付いていないや 渋を抜いてさわし柿にする?あれも甘くて美味しいよね」
「それもいいが、今年は新しいグッズを用意したんだ」
俺はきつみはに前に銀色の針金で作られた吊るし具を出してやった
「これで?どうやって使うのかな?」
初めて見るものにきつみはは興味津々だ
ああでもないこうでもないと色々と試している
「これはだな、こうやってクリップを開いて柿のへたの部分を挟で、この上の部分に紐を通すんだよ」
「わあっ!凄いや、これで枝が付いていない柿の実も干し柿に出来るね!」
そう、これをネットで見つけたときは、きつみはが喜びそうだとポチッたのだ
そしてきつみはは予想通りに、それ以上に喜んでいる
「これで今年はいっぱいの干し柿が食べられるね」
きつみはが喜ぶなら俺は何でもやってやるよ
とりあえずは、今年の干し柿作りが成功するように頑張らなきゃな、うん