頑張ったな、きつみは!
ようし、今日も美味いものを食べてのんびりといこう・・・あれ?
きつみはよ、お前なんかこう・・・横に広がってきていないか?
この感じ、どこかで・・・そうだ、クマーだ
冬に向かって。気温が下がってきたときのクマーに似ているぞ
あれは本来、冬眠に入るための脂肪を蓄える為に食って肥えているわけだが
きつみはもその傾向が?
もしやお前・・・この冬、冬眠するつもりか?
そうなったら俺・・・長い冬を一人で過ごすことになるかの?
一冬、寝ているきつみはを眺めて過ごす日々・・・
寝返りで乱れた布団を直してやったり、夢を見てかわる寝顔をながめて楽しんだり・・・
あれ?これっていつもの事だよな
でも長い日々、寝ているだけのきつみはを見ているだけなんて嫌だからな
俺は・・・俺は・・・俺も一緒に冬眠する!!
そうと決まれば準備するぞ!脂肪をつけるために食って食って食いまくってやる!
お前を一人で冬眠なんてさせないんだからな、きつみは!!

「こんちは・・・あれ?俺さん、どうしました」
「こんにちはジタバタさん・・・俺くんがね・・・また変なことを考えているみたいなんだ」
久しぶりに俺家を訪れた水谷は、そこで異様な光景を目にする
この家の主であり、きつみはの保護者である俺が、異常なまでに食って食って食いまくっている姿があった
水谷がきたのがわからないのか、俺はただ食い続けている
「いや・・・俺さんが食い気がありすぎるのはわかってましたが、でもこれは・・・」
「うん・・・俺が止めても「きつみはを一人にはさせないからな」とか判らないことを言って食べ続けているんだよ
そろそろお腹がパンクするんじゃないかって心配で・・・」
その時、食いまくっていた俺の動きが急に止まり、スローモーションのようにゆっくりと床に倒れた
「俺くん!どうしたの?どこか痛いの?」
「俺さん!しっかりして下さい!今、救急車を呼びますから!」
かくて俺は病院へと担ぎ込まれ、食いすぎの為の腹痛とメタボ悪化の診断を受けるのであった
この後、きつみはに散々怒られたのは言うまでもない どっとはらい