ヴァンパイア騎士でエロパロ
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
0001名無しさん@ピンキー2008/06/10(火) 10:28:58ID:AZCy03mH
原作:樋野まつり/月刊LaLa連載中(白泉社)

・原作漫画・アニメ共に現在進行形の作品を扱うため本誌派・コミックス派・アニメ派が混在しています。
 ネタバレ要素を含むSSには注意書きを。
・冒頭にカップリング記載、特殊性癖(百合・陵辱・グロetc)にも注意書き推奨。
・男×男は板違いです。801板へ
0549名無しさん@ピンキー2010/01/09(土) 00:21:25ID:69ilVnK3
年明け保守
0551名無しさん@ピンキー2010/01/19(火) 00:00:57ID:6ycbkdQr
投下来たのかと思って期待しちゃったよ。
0553名無しさん@ピンキー2010/01/22(金) 22:49:06ID:ZnUozfdm
たのむ
0558名無しさん@ピンキー2010/03/04(木) 23:04:53ID:lfeA8SeY
ho
0561名無しさん@ピンキー2010/03/16(火) 23:29:31ID:SW5rPPzu
受験も終わったことだし
ゆとりはゆとりなりに何か書こうと思う
なんかリクエストくれ
0565名無しさん@ピンキー2010/03/23(火) 00:40:07ID:24/2vvuH
期待していいのか?
0567名無しさん@ピンキー2010/03/27(土) 22:43:34ID:Fik30qDG
まだか? まだなのか?
0568名無しさん@ピンキー2010/04/07(水) 13:59:48ID:FTfFhMdh
てす
0570名無しさん@ピンキー2010/04/11(日) 00:31:43ID:ShFvO4Uc
投下来たのかと思っちゃったよ
0571名無しさん@ピンキー2010/04/17(土) 00:16:07ID:5er6bIf3
じゃ、枯れ木も山の賑わいに昔書き殴ったヤツを投下する。
シキ×リマ。
アニメオンリーで詳しい設定を知らないので、間違っていたらメンゴ。
0572シキ×リマ2010/04/17(土) 00:31:41ID:5er6bIf3
テーマ【互いにデレたら負けだと思っている間柄】


制服をはだけて露出した肌は、とても綺麗だった。
モデルなんだし、あたり前だけど。
趣味のいいレースのブラが頼りなく揺れて、露出した白い胸は僅かに上気している。


「リマ…セックス……する…?」
シキが何気なく呟いて
「……いいわよ」
リマは不機嫌そうに応じた。


淡々とシキはリマの制服を脱がし、淡々とした前戯に、淡々とした愛撫を続ける。
さすがに行為自体には、お互い眉を寄せて、つらそうな顔を見せたが、
二人はなかば装って表情を押し殺した。

(…だって…悔しい)

口にはけして出さないが、それが二人の一致した意見だった。
それでも次第に興奮し、互いの吐息は全力疾走をしたように荒くなって、押し殺した喘ぎ声が混じる。
肌が上気してピンク色に染まって、内心の羞恥と快感を表しても。
それでも、強がりはやめない。
喘ぎ声も、極力洩らさないよう努めた。

「リマ…強情…」

シキが後ろからリマを抱きしめ、その白い首筋にちろりと紅い舌を這わせる。

「…ぅっさい…」

牙を埋め込むなんて事はしない。
痕が残ると、モデルの仕事に差し障る。
0573シキ×リマ2010/04/17(土) 00:32:39ID:5er6bIf3
滑らかな肌をシキの舌が、次第に下へ、下へと食べてゆく。
背中を腰を、小さなへそを。
そして。
シキはリマの下着の上から、くちづけた。

「…ヘンタイ…」
「……ちょっと…そう、思わなくもない…」

リマの股間に感じる、シキの息が荒い。

「…いいよ。シキ…いいから…」

はやく、などとは口が裂けても言えない。
シキはクスリと笑って、そのままリマの体を抱え、ソファに落とした。
リマの下半身にキスを落としながら片手で、下着を足からはずしていく。

全裸に、靴下だけのリマが、M字開脚。

(…ちょっと…萌え…)

そう内心、呟いた。
シキは自分のモノをズボンから取り出して、宛がう。

「…いく…」
「……ん…」

返事は短く。リマは真っ赤になりながらも強がりをやめない。
ぬぷり。と異物が侵入した。

「「―――!!」」

快感の声を、痛みの声を懸命に堪えて、呑み込む。
互いに正面に向かい、下半身は性器を擦り付け合っている。
ジュボジュボと、生温かく、品のない淫らな水音がする。

真正面にシキがいて、互いの顔が近い。
シキの瞳にリマが映る。
感情を殺したシキの瞳に、自分がどう映っているのか気になった。
0574シキ×リマ2010/04/17(土) 00:33:30ID:5er6bIf3

「…シキ。ナニ考えてんの…?」
「…リマのこと…」
「…他のコト考えてるんだったら、ぶっとばしてやるわ…」

満足のいく答えだったのでリマはそれで良しとした。
制服をはだけただけのシキの首筋に手を回して、抱き寄せ、シキに口づけた。

「……ん…」

シキは納得したように、応えてきた。
シキの唇が大胆にリマの肌を蹂躙していく…。

その間も下半身の動きは止まることなく、相手を先に果てさせ屈伏させるゲームを続けていた。
もちろん、そんな約束はしていない。


すべての欲望を吐き出して、シキは深い溜息をついた。

「セックスって…気持ちいい…」
「…あたしはイタいだけだったわ…」
「…リマは…全然よくなかった…?」
「…最初の愛撫は…よかった…けど…」

不機嫌さを装って、口ごもる。

「…ごめん…」
「…あやまらなくて…いいわ…」

しばらくして、
気怠げなリマが、ベッドから身を起こす。
黙々とベッドに散らばった下着と衣服を集める。

微かな優しい笑みを浮かべて、シキはリマの顔をソファに寝そべりながら下からのぞきこんだ。

「リマ……可愛かった…」
「……当然よ…」

リマは頬を赤く染めながらも、表情を殺した。


0575名無しさん@ピンキー2010/04/17(土) 00:45:47ID:5er6bIf3
念のためにあげとく。
0576名無しさん@ピンキー2010/04/17(土) 01:59:49ID:Fjmx3qXf
自分もアニメしか見てないからアニメ版のしきりまの声で再生されたよ
GJ

ときに原作は今どうなってるのかね
0577名無しさん@ピンキー2010/04/18(日) 00:12:37ID:Ctb7+xre
待ってた甲斐があった。
職人さんありがとう。

他のカプでも期待してる。
0578名無しさん@ピンキー2010/04/20(火) 23:27:21ID:S6dKPIyJ
0579名無しさん@ピンキー2010/04/21(水) 03:23:27ID:SktklQvC
この世界って純血の君の血統ごとに能力が決まってたり、弱点があったりする?
SS書く時に気になって、世界観的なフレーバーとしてでっちあげていいのかどうか迷う。
0580名無しさん@ピンキー2010/04/22(木) 23:53:14ID:6VRbLnd9
SSなんだから、オリジナル設定加えたって別にかまわないでしょ。
0584名無しさん@ピンキー2010/05/17(月) 00:21:52ID:/OGRZKXE
期待age
0585名無しさん@ピンキー2010/05/26(水) 00:39:48ID:cEqYdv7D
つづきはやく
0588名無しさん@ピンキー2010/06/05(土) 23:10:45ID:gTMuvRuE
支葵莉磨乙です!

ヴァンパイア騎士の同人誌がなさすぎて辛い。
BLではなく零優姫とか枢優姫とか支葵莉磨とか男女のやつが
なさ過ぎる。
文字もいいけど漫画でも読みたい。
0591【暁×瑠佳】2010/06/08(火) 23:05:01ID:r/Mk3sSW
【暁×瑠佳】
パラレル注意報。
オリジナル設定有。
レイプっぽい純愛、注意。
投下します。

0592【暁×瑠佳】2010/06/08(火) 23:06:03ID:r/Mk3sSW

「暁――どうして、ここへ?」

濡れた瑠佳が、水の中から暁を睨む。
瑠佳を心配してつけた、とは、暁は口が裂けても言うつもりはない。
月が明るい夜だった。
早園グループ系列のホテルのVIP専用プライベートプール。
水面に月影が頼りなく揺れて、瑠佳にも影と憂いを見せていた。
こんなにも、イイ女、なのにな。暁はそっと、やや垂れ気味な目を伏せた。
大袈裟に、ため息をついてみせる。

「…お前こそ、何をやっている。いいから。ほら、手を貸すぞ、瑠佳」

プールに落ちた瑠佳に、長身の暁が長い腕を伸ばす。
一瞬、躊躇った様子を見せたが、不機嫌そうに瑠佳は暁の手をとって、プールサイドに上がった。
なぜ、わざわざプールなどに来たのか、瑠佳も口にするつもりはない。
例え、長年の幼馴染の関係上、察し、知られていたとしても。
気まずい沈黙が降りる中、瑠佳はかさばる上着をぬいだ。

「暁の“火”はこんなことに使えなかったかしら、ね?」

肌の透けたブラウスと濡れた金髪から垣間見えた瑠佳の白く細い首筋が、暁には、やけに艶めかしく目に映った。

――して、やりたいと。

ゾクリと暁の思考が、血に飢えた吸血衝動にとって変わられる。

残ったのは――昏い衝動と――紅い闇。

0593【暁×瑠佳】2010/06/08(火) 23:08:00ID:r/Mk3sSW
◆    ◇    ◆    ◇


「何を考えてる?」

体の火照りを押し隠した、暁の声音だった。
白いシーツに瑠佳の長い髪が散り、完璧なプロポーションの身体が横たわる。
架院の手にやや余る、やわらかな瑠佳の白い胸に、暁の指が埋まる。
己自身の与える性の刺激に震える女の喉もとに、惹かれ口づけせずにはいられない。
何度も肌を重ねて、シーツを掛けているだけの整った身体の曲線を瑠佳はもう隠そうとはしない。

「…いいえ、何でもないわ」

その答えに暁は深く、ため息をついた。

「嘘つきだな。瑠佳」

瑠佳が何を考え――誰を想っているのか。
幼馴染として付き合いが長く、ずっと瑠佳の視線を追い、見てきた暁にわからないはずがない。
薄く笑って、瑠佳に手を伸ばす。形良くくびれた腰に手を回し、腕に力を込め抱き寄せる。
甘い薫りのする彼女の長い髪を掻き寄せ、白い首筋を露わにすると、暁はそこに唇を這わせた。

「――っ!」

ぴくっと、瑠佳の身体が震える。
暁の牙の予感に瑠佳は身を竦ませたが、暁は牙を立てず、舌先で瑠佳の首筋を愛撫しながら囁いた。

「あんなコトをしておいて、なお、お前はオレの元に来た……覚悟を決めたのだと、思っていたんだが…」

瑠佳の頤に指をかけて、振り向かせ。彼女の瞳を覗き込む。

「オレを恨んでいたんじゃないのか? ……ずっとお前は、枢様だけを――愛していた」
0594【暁×瑠佳】2010/06/08(火) 23:08:37ID:r/Mk3sSW

彼女の心を確かめるように、暁は言葉を重ねた。
瑠佳は首を横に振ったが、それが彼女のいつもの嘘であることも、暁は見抜いていた。
彼女は、いつも強がっている。本当は脆く、女らしい弱さを懸命に押し隠して。
それでも、瑠佳は、暁の元を訪れる。
こうして、ベッドの上で肌を重ねあうのは、もう何度目になるだろうか。

一線を越えるまでは。
瑠佳が暁を許し、受け入れるまでは。
餓えるような渇きの中、どれほど瑠佳の首筋に牙を突きたてたい衝動に駆られたことか。
それを律し、隠し続けてきた暁の目の前で、枢様はほんの戯れ同然に越えてしまっていた。
たとえ、瑠佳がみずから望んだことだとしても。
枢は忠誠を捧げる相手であると同時に、浅ましい嫉妬から憎んでもいた。
不幸にするなら許さないと、純血の君に脅しをかけすらした。
彼女の血を奪い、彼女の心を奪い、彼女から笑顔を奪い、哀しみに封じてしまったあの人を。
枢様を一途に想い続ける瑠佳を、暁は見ていた。
それでも永遠を越え、瑠佳を見守り続ける強さを持てないでいた。
瑠佳を失いたくない。それ故に。
失いたくないがゆえに、幼馴染の距離を―――その一線を、踏み越えられないでいた。

愛したいのに―――愛せない。
枢様を想う彼女を、力ずくでは奪えない。
枢様を追い続ける、その綺麗な瞳を穢したくはなかった。
喩え、その手段が手の内にあろうとも、奪いたくはなかった。

「オレがどれだけ、お前に餓えていたか…」

整った美しい顔だちに、ゆっくりと指先を這わせて。
瑠佳を振り向かせ向かい合うように、その均整のとれた白い裸身を抱く。

「暁……」


◆    ◇    ◆    ◇
0595【暁×瑠佳】2010/06/08(火) 23:09:18ID:r/Mk3sSW

――ヴァンパイアの夜。

『流れる水』の苦手な者の多い早園の家系に生まれ。
それでも勝気な瑠佳は、その弱点を密かに克服しようと、
月の明るい夜に、早園グループ系列のホテルでプールに訪れていた。
素直には口にはしないが、何事かと心配し、つけていた暁の存在に驚いて、瑠佳は服のまま水に落ちてしまう。
不平をいいながら、暁に引きあげてもらい、炎の力で服を乾かせないのかと、
服をぬいでブラウスになった瑠佳の姿に、暁の理性がとんだ。
濡れた髪と、そこから覗く白い瑠佳のうなじ、濡れて白い肌の透けたブラウス姿の瑠佳が、あまりにも扇情的で。

あの時、欲情のあまり暁は、瑠佳の血を求めた。
後から瑠佳の両腕を掴み、身体をタイルに押し付け。

「な、なにを?! や、やめて! 暁――暁――…!」

瑠佳が悲鳴のように、暁の名を呼ぶ。底光りする紅い瞳がそこにあった。
瑠佳の非難の声も、紅い霞のかかった暁の脳裏に届かず。
暁のオレンジがかった金髪が、瑠佳の白い首筋に埋まる。
瑠佳は美しい眉根を苦しげに寄せて、背を弓なりに逸らした。
桃色がかった瑠佳の金髪が跳ね、ブラウスを引き千切られ露になった、
たわわに実った真っ白い乳房に一筋、二筋の血が伝い、煌めいた。

―――暁は、自ら禁じていたはずの”牙”を、突きたてた。

瑠佳にとって――暁が――自らの血を啜るのは、あの時が初めてであり大きな衝撃を受けた。
暁が、主筋にあたる藍堂家から受け継いだ能力は、”炎”だ。
しかし、それ以外にもうひとつ『架院』家の血統の者が、稀に発現させる能力がある。
暁の――いや、『架院』の者、その吸血は――セックスの何倍もの快感と恍惚をもたらす――”誘惑の牙”。
異性の体に、無理矢理、情欲と恍惚の火をつける。
それを、突きたてられた。
目の前がいきなり真っ白になったかと思うと、血薔薇が咲いた。
0596【暁×瑠佳】2010/06/08(火) 23:10:10ID:r/Mk3sSW
暁に牙を突き立てられた。それだけで、瑠佳はイった。

いや、性行為の未体験な瑠佳は、自分が初めてイったのだという自覚すらない。
ただただ、泣きたくなる程の鋭い切なさと感覚が、瑠佳を襲う。
嵐の中で翻弄される小舟ように、襲いくる快楽に気が狂いそうだった。
空気が足りなくて、舌を突き出して喘いでいた。
あまりの快感に、泣き。叫び。
必死に自分を保とうと、枢さまの名前を呼んだ。
応えてくれるはずのない愛しい人の名を――何度も、何度も。

瑠佳の理性が、屈服するまで…何度も。
それはまさしく、レイプにも等しい行為だった。

「こんなの――こんなのはイヤ――。暁っ…あか…つき…っ――いやぁあぁぁぅぅ…っ!!?」


枢の名前を呼び続けながらも、その声は次第にか細く、消え失せてゆく。
甘い喘ぎと呻き、哀願の声だけが響く。
暁の手が瑠佳の形良く豊満な胸を揉みしだくも、瑠佳の口からは声にならない喘ぎが漏れるだけだ――。
小さく泣き零れる瑠佳の理性が完全に屈伏した後、二人は獣のように交わりあった。
暁に足を割り開かれ、濡れた赤い縦筋を空気に晒されて、暁の凶暴な獣が侵入する。
獣じみた、酷く、激しいセックスだった。
初花を散らし、そのまま、瑠佳は一夜のうちに何度も何度も――イった。
暁が瑠佳のナカにだしたものが、トロリと滴りおちる。

どうして、こうなってしまった?
誰よりも傷つけたくなかった女を、誰よりも穢している。
瑠佳に拒絶され、あの人の名前を何度も呼ばれたことがかえって、暁の情欲を呼び覚ましてしまったのか。
瑠佳の身体を押さえつけ、自らの身体を獣欲のままに蠢かせているというのに

心の中で、瑠佳に詫び続けていた。

瑠佳の破瓜の血も、飢えた獣と化した暁には美味だった。
瑠佳のすらりとした白い両脚の間に、暁のオレンジの髪が埋まりピチャピチャと淫らな音をたてる。
0597【暁×瑠佳】2010/06/08(火) 23:10:57ID:r/Mk3sSW
瑠佳の紅い秘淫の花弁を押し開いて、赤く柔らかい真珠を舌と指で愛撫し、
愛撫することで零れ落ちる蜜と、己自身が注いだ白濁液を飲み干す。

――意識は血に酔い。紅い靄にかかったように、ひどく曖昧だ。

どうしてこうなったのか、すら理解できぬまま瑠佳は、暁のダークローズの剛直から顔を覗かせる血の色を、まるであの人のモノのように
恍惚の表情で手に包みこみ、口づけて、夢中で先端を舌で愛撫し、口に含んだ。
舌先に苦い先走りの味を感じる。たどたどしくも、そのまま続け
そして、美しい瑠佳の顔が、暁の白い精液でまみれた。

血の匂いがしていた。
瑠佳の破瓜の血の匂い、俺が啜った血の匂い。
そして瑠佳が抵抗して切り裂いた俺の頬、絶頂に爪を立てた背中の傷。
ひどく甘い――血の匂いが……。


◆    ◇    ◆    ◇


瑠佳を襲った暁は、まさしく化け物"ヴァンパイア"。残酷な血に飢えた、あさましい獣――。
そのことを強く自覚させられた。

私達は人間とは違う。ヴァンパイアなのだもの。

そう暁に告げると、暁は少し寂しげに微笑んで、瑠佳の首筋に指先で触れた。

「オレは"悪い男"そのものだ。あの時、オレは……君のここに”牙”を立てた。
 あの夜、無防備な瑠佳を見て、瑠佳に触れて。オレの飢えは、もう、限界だった。
 瑠佳との関係もすべて滅茶苦茶になってしまっても、オレはお前をオレのモノにしたかった…」

それでも、瑠佳の血が教えてくれた。

『枢さま』『枢さま』『枢さま』

―――哀しいまでの、あの人への一途な想いを。
0598【暁×瑠佳】2010/06/08(火) 23:11:47ID:r/Mk3sSW
暁は自嘲の笑みを浮かべて、瑠佳を見つめた。
瑠佳はすぐに彼の言葉に応えることが出来なかった。

「まったく"悪い男"の……最たるものだよ、オレは。
 お前のことも、欲望のままに貪りつくして、壊してしまうかもしれないな」

暁が瑠佳の白い裸身を、愛しげに抱き締める。

「オレは、そういう化物”ヴァンパイア”だから」

自嘲するように呟いた暁を、今度は瑠佳が抱き締めた。

「だったら、私も"悪い女"ね」

幽かに微笑んだ瑠佳は、暁の唇に自らの唇を寄せた。

「私の”能力”は幻覚。――知ってる? ”洗脳”に使う事もできるのよ、暁?」

「瑠佳…?」

「貴方は私を愛していると言うけれど。
 幼い頃の私が無自覚に幼い頃の貴方に、この能力を使ってないと、貴方は断言できるかしら?」
「瑠佳…?」

僅かに瞠目する。藍堂と三人でつるんで遊んだ、幼いあの頃。
あの頃から、瑠佳を意識していた。
唇を徐々にずらし、瑠佳は暁がそうしたように彼の逞しい首筋に口づけた。
そして次の瞬間、鋭い牙を暁の首筋に突きたてる。
すぐに彼女が、暁の血を啜る濡れた音が響き始めた。

「瑠佳……?」

0599【暁×瑠佳】2010/06/08(火) 23:13:22ID:r/Mk3sSW
いつになく積極的な瑠佳に暁は驚く。
架院の血族ではない瑠佳の吸血には、血を啜り採られる狂おしいまでの『快感と恍惚』はない。
それでも、それはヴァンパイアにとって間違いなく想いを満たそうとする、欲情の証。
しばらくすると暁の血に濡れた紅い唇のまま、瑠佳が顔を上げた。
ぺろりと、血に濡れた紅い舌で唇を拭う。

「私も魔女なのよ、暁。だから――いいのよ? 私を壊してしまっても」

いつから瑠佳は、そんな危険な女の表情(かお)で微笑うようになったのか。

……危険で脆い、憂いを帯びた微笑み。

それでも彼女は、暁を受け入れてくれる。
自らの心の有り様に揺らいでも、こうして瑠佳は暁の傍にいることを選んだ。
だからこそ、暁はこうして瑠佳を身体の下に組み敷く。

「ああ、悪い女だな。そんなことを言う瑠佳は」

イイ女に騙されて、それを許すのは、余裕のあるイイ男だけの特権だと笑ってみせた。
彼女の唇に残る自らの血を拭い、暁もまた瑠佳の首筋に『軽く』牙を立て
暁が渇望し続けた彼女の血が、夜の闇に甘く薫って、暁を酔わせた。

「オレが欲しかったのは。この腕に抱きしめていたいのは……お前だけだ」

折れそうな程、瑠佳の身体を、きつく抱き締める。
瑠佳も暁の胸に頬を寄せ、身を預けた。

「私もよ。私にも…暁しかいないの。だから…」

(もう…)という言葉を飲み込む。
けして――叶わない恋を――した。届かない人を――愛した。
諦めるために。暁を利用しているのかもしれない。
それとも忘れ難い行為に酔うために、身体を開いているのかもしれない。
瑠佳が口にした暁の血は、狂おしいまで秘めていた暁の想いを伝えてくれる。
その想いの暖かさに、甘えているだけなのかもしれない。
0600【暁×瑠佳】2010/06/08(火) 23:15:22ID:r/Mk3sSW

自分がわからない。
枢様を一途にお慕いしたい自分がいる。
枢様を諦めなきゃいけないと思う自分がいる。
頼りになる女になることで、矜持を守り通したい自分がいる。
その一方で滅茶苦茶に壊れてしまいたい自分がいる。
暁の腕の中で愛され、癒やされ、守られている自分がいる。
しかし、それは「枢様を一途に愛しお慕いしていたい自分」への裏切りに他ならない。
それでも未練がましい女にはなりたくなくて…。

ぐるぐると、意識が螺旋のように迷走し、堕ちてゆく。

「――あ…っ」

深く挿されて、瑠佳は艶を帯びた声を漏らす。
暁の厚い胸の中で、か細い瑠佳の体が跳ねる。
挿される度に背中でシーツが擦れる。それさえも卑猥。
逞しい首筋に白い腕を巻きつけて、瑠佳は性行為の快感に没頭した。

忘れさせて――暁。
いいえ、忘れたくないの。
貴方が優しければ優しい程、私は貴方に甘えてしまう。
優しくしないで。
誰よりも美しく聡明で完璧で優しい、あの人を――。
もう、けして手の届かない――愛しい純血の君。



瑠佳の血の匂いに酔って、暁は熱く危険な瞳を、瑠佳に向ける。

「やっぱり瑠佳は、嘘つきだな。枢様を愛して、あの素直な幼馴染だった瑠佳は、すっかりオレに嘘をつく”悪い女”になってしまった――」

それは暁の独り言だったのかもしれない。
瑠佳はその言葉が聞こえなかったフリをして、暁のオレンジ色の金髪を胸に抱え、ゆっくりとベッドに体を倒していった。
0601【暁×瑠佳】2010/06/08(火) 23:18:02ID:r/Mk3sSW

白いシーツに瑠佳の長い髪が散り、完璧なプロポーションの白い身体が横たわる。
やわらかな瑠佳の胸に、暁の指が埋まる。
赤い先端部分をこすられると、瑠佳は泣きそうになるくらい切なくなり、濡れた。
それは二人の交わりを滑らかに助ける。

「いずれ、あの人を、お前の頭の中から追い出してみせる――」

しなやかな瑠佳の身体の中に、逞しい男性自身を深く沈めながら、暁が言った。
瑠佳が甘く呻くのも、気にかけずに。
互いの血で欲情し、何度も交わった身体は、抵抗らしい抵抗もなくあっさりと重なる。
瑠佳の中から、枢様の痕跡すべてを拭い去りたい。
せめて身体を重ねている今だけでも、あの人の事を忘れさせてやりたい。
それは、浅ましい嫉妬。
あまりにも愚かしい感情に、暁は自嘲した。
瑠佳だけがオレを愚かな、ただの男にさせる。

ぬぽッ。じゅぽっ。じゅぷり。

打ち込む度ごとに、くぐもった粘着質な水音とともに、温い飛沫が散る。
淫らな水音を響かせ、暁は瑠佳の耳を、舌と鼻先でくすぐりながら瑠佳を辱める言葉を囁く。
暁が抽挿を始めれば、切なく濡れた瑠佳の身体が揺れ、瑠佳は暁の野生的な逞しい腕を掴んだ。
暁の腰が一つ突きあげるごとに、意識が遠く、朦朧となる。
豊かな胸を揺らして、瑠佳は、嬌声をあげる。
こんなに濡れて…。こんなに激しく腰を振って。
お前はオレを離さないのに……お前は…オレのコトを考えているのか?
瑠佳の手をとり、二人が繋がった場所に宛がう。
濡れた逞しく硬い剛直が、瑠佳の手に触れた。

「あ、…暁…っ」

瑠佳は思わず目を見開く。
0602【暁×瑠佳】2010/06/08(火) 23:19:15ID:r/Mk3sSW
「繋がるっていうことが、どんな事か。わかるか? 瑠佳?」

熱くて硬い暁のモノが、飛沫をあげて瑠佳の身体の中心を出入りする。
それを手で、否応なく感じさせられた。

「…あ、ああ…っ」

瑠佳の美しい顔が、羞恥に歪む。

淫らな水音をたてて、暁は欲望を引き抜く。
瑠佳のそこに長い指を這わせて、温い淫水と暁の先走りの混じったモノを掬いとり、
一舐めすると、不思議と血によく似た味がして――血への飢えを、思い出す。
瑠佳の身体をうつ伏せにさせ、ベットに四つん這いにさせると、形の良いくびれに手を添えて
再び、後ろから彼女を貫いた。

「ひ――あぁっ!」

瑠佳の背が、弓なりに仰け反る。
後ろから回された武骨な手が、瑠佳の端整な顔を取り、頬を撫でる。
息苦しいほど胎内に圧迫感と快感を与えられながら、首を振り。悶え、喘いだ。

「ぁ……離さないで、暁」

呻くように彼女は言った。

「私を、離さないで頂戴―――暁…」

この身体だけじゃなく、心までも縛って。どこにも行かないように。
あの人に啜られた血と魂が、これ以上、私を呼ばないように。


「お願い…だから――このまま――頂戴」


瑠佳は強くベッドのシーツを強く指先で掻き毟り、爪を立てる。
白いシーツに、放射状の皺が寄った。
暁は、激しく欲しがる瑠佳を、ゆっくりと瑠佳を焦らし、容易には登りつめさせない。
何度も、何度も。彼女が達する寸前で動きを止め、甘い言葉や酷い言葉で瑠佳を煽り、そして再び欲望を高ぶらせてゆく。
瑠佳が、矜持も恥じらいも投げ捨てて、暁を心から欲するように。
求めるように、と願っていた。
そうまでして、欲したい言葉がある。
『愛している』と。
『誰よりも、暁を愛している』と。
0603【暁×瑠佳】2010/06/08(火) 23:22:43ID:r/Mk3sSW

しかし、それは、望めない願い。
互いに縋りつくように。
自分に言い聞かせるように。瑠佳は叫ぶ。

「離さないで――あかつき…っ」

獣のように四つん這いの瑠佳の二つの白い尻が揺れて、暁を求める。
汗の玉を浮かせ上気した白い背中が。暁の手の中で暴れ、揺れる二つの双胸が。
娼婦のように振り乱した、瑠佳のストロベリーブロンドが。
快感に溺れ、掠れ喘ぐ瑠佳の声が。
己に組み敷かれて乱れる瑠佳の姿が。
そのすべてが、暁を煽り、誘う。

「ぁ、あかつき――――もっと。――もっと…っ」

もっと、とねだられ、瑠佳の細い手に、自分の手を重ね、強く握り締め
暁は、なるべくならしたくなかったコトを、した。
背中から、その”架院の牙”を、瑠佳の白い首筋に埋め込んで、血を啜る。
その瞬間に、瑠佳のすべてを焼き尽くすような官能が包む。
麻薬すら超える、強烈な性の快感と恍惚。
架院が化物たるヴァンパイアの血筋の所以。

「アア――――ッ!!!」

何度も連続し、襲い掛かった絶頂に、瑠佳は高く悲鳴を上げて失神した。
暁は、何度も連続して締めあげる瑠佳の体に、短い呻きを上げて瑠佳のナカを白く染めた。

荒い吐息を整えながら、暁は繋がったままシーツに突っ伏して倒れる瑠佳を見下ろす。
美しい姿態が汗にまみれ、肌に張りついた金髪と、上気し紅く光る唇がとても淫らで、愛おしい。


『貴方は私を愛していると言うけど。
 幼い頃の私が無自覚に幼い頃の貴方に、この能力を使ってないと貴方は断言できるかしら?』

その頬に触れて、暁は、そっと目を伏せた。
それでもいい。
俺達はどこまでも歪で、正直じゃない。
悪い”能力”と、浅ましい渇望と欲望で、繋がっているだけかもしれない。
それでもオレは、お前が欲しかったんだ。
瑠佳、おまえだけが――ずっと…。


◆    ◇    ◆    ◇
0604【暁×瑠佳】2010/06/08(火) 23:23:26ID:r/Mk3sSW


「私はね、誰よりもお美しくて聡明で、お優しくて、お強くて、完璧で、いずれ大きな事を成し遂げる枢サマに――」

愛されて、結ばれて、子を授けていただくことが夢だったのよ――。

最後の部分は消え入るように、小さな呟きだった。
枢様が許婚者の妹君を手に入れてから、それは絶望的な願いになってしまったけれど。


プールサイドで瑠佳が失神したあと、理性を取り戻した暁は瑠佳を抱え、スイートルームの自室に運びこんだ。
暁にレイプ同然に犯されて、瑠佳の身も心もボロボロだったが、心はともかく、ヴァンパイアの体の回復は驚くほどはやい。
そして――。
瑠佳は白いシーツに包まれて、横に座る暁に悪態をつく。

「――知ってる」

ずっと幼い頃から、それは変わらない幼馴染。

「――だったら! ……なのに…」

「――オレが、お前を抱きたいと思った。オレ達はヴァンパイアだ。人間達のいう飢えた危険な獣。……欲望が抑えられない時も、ある…」

その飢えた欲望と牙は、時に同族さえもかける。
そして――選ばれるのは…その欲望と恋情の対象。
吸血鬼にとって、吸血とは想いを満たす手段だ。
その吸血行為そのものが『架院』の血脈の者にとって、非常に危険でデリケートな問題なのだが。
麻薬と媚薬を同時に盛って、レイプをしたに等しい。

「――スマン。瑠佳」

「――すまないで…、済む訳がないでしょうっ…!」

「あー…どう、したらいいのかな?」

ガックリと肩を落とし、困ったように溜め息混じりに謝罪する。

「そんなの、知らないわよっ!」

ヒステリックに瑠佳が、羽根枕で暁をバフバフと殴りはじめる。

涙が溢れ出る。
でも、それは哀しみの涙だけではなかった。
僅かに、愛されて癒やされた、嬉しい涙も混じっている。
暁がずっと瑠佳を気にかけ、愛していてくれるのは知っていた。
でも、そんなの私は絶対に認めてやらない。
こんな武骨で朴念仁で、獣な暁に、思いっきり八つ当たりしてやる。

何が、ワイルド先輩、よ。

少しは紳士らしく、レディとして扱ったうえに、雰囲気を考えなさいっ!
野性的なのは――そうね、本当にベッドの中だけ、でいいわ。


【終】

0605【暁×瑠佳】終了2010/06/08(火) 23:26:44ID:r/Mk3sSW
アニメ版の舞踏会で
「私は枢さまとしか踊らないわ」と、予防線を張った瑠佳に対して
あえて瑠佳をダンスに誘い、ふられた可哀相な架院萌えからできました。
しかし、原作ではちゃんと二人で踊っていたので、複雑な気分にw
0606名無しさん@ピンキー2010/06/09(水) 01:58:39ID:8TzRtPeH
>>605
アカルカキターーー!
こういうのを待ってたよ!
GJGJ!!
この二人のカップリングが好きでヴァン騎士見てたようなものなので
堪能させていただきました。
0607名無しさん@ピンキー2010/06/09(水) 17:30:48ID:EWAEZwdW
>>605
GJ!久々の投下、嬉しいよ

架院家の『誘惑の牙』設定、エロくてよかった
やっぱり暁の一途なキャラはいいね〜
本編もどのカップルでもいいから、もう少し進展してくれたらなw
0608名無しさん@ピンキー2010/06/09(水) 21:23:10ID:OmeiuVy2
GJ!
待ってたかいがあったよ。

サーセンッ! 牙と聞いて卑猥な意味で牙を想像してしまいましたwwwww
0609名無しさん@ピンキー2010/06/10(木) 05:44:13ID:XfOMxk1a
暁と瑠佳の二人は、私服姿より
ナイトクラスのストイックな白い制服姿で
イロエロと抱き合ったり、ヤる方がエロいと思います。
0612名無しさん@ピンキー2010/06/25(金) 20:53:47ID:TUKUAi5e
>>605
GJX100000000000000000000000
0615名無しさん@ピンキー2010/07/24(土) 10:36:23ID:mEiFGCRN
BLもいいですか? 零x枢を見たいなー
珍しすぎる;
V騎士のBLがほとんど枢零ばっかり;
0618名無しさん@ピンキー2010/08/02(月) 03:32:47ID:0DswTdHi
ぬらりの孫アニメを見たらヒロインの顔が人間の優姫に似て
主人公の取り巻きの女の子がロンゲで、声がアニメ優姫の声で
ふとした瞬間にヴァンパイア騎士を思い出してしょうがなかった。
0619名無しさん@ピンキー2010/09/01(水) 21:38:08ID:/qQ5qiuN
雪女が確かに似てなくもない気がする。
0620名無しさん@ピンキー2010/09/06(月) 18:17:29ID:UeQRzw5s
0621名無しさん@ピンキー2010/09/21(火) 19:48:58ID:a4LdwSgF
保守
0622名無しさん@ピンキー2010/09/22(水) 21:29:05ID:A4gTaSJC
学べるニュースでヴァンパイア騎士エンディングが流れたので
懐かしくなって来てみたw
0624名無しさん@ピンキー2010/09/27(月) 00:52:18ID:jq1UxJqk
原作が続いているなら、まだ投下があるはずだ
0628名無しさん@ピンキー2010/11/09(火) 21:12:04ID:Enaitmtd
念のため保守
0631名無しさん@ピンキー2010/12/12(日) 01:11:55ID:zzhkWo/5
投下かと思わず期待してしまった。
0637名無しさん@ピンキー2011/02/27(日) 08:40:54.79ID:6UWdxWoo
昨日、バンパイア騎士のスレ落ちたのかと思った
0641名無しさん@ピンキー2011/03/29(火) 22:59:25.02ID:MZ9gcMGD
あげ
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

ニューススポーツなんでも実況