浴場から上がり、身体の水滴を拭い、全身鏡の前に立つ。
自身にイリュージョンを施し、ほころびがないか入念に確かめる。
 髪を黒くし、眉、睫毛も色を濃くしてみると、少しはネイ様やカイに
近づけた気がして自信が湧く。
「ここは…」と逡巡気味に下腹部の柔毛を眺め、ほんの少し色を付けてみた。
「…でも…きっと…するとき明かりは消すよね…?」
 最後にもう一度全身を眺め、鏡の中の自分に語りかけた。
「これでいいのよ。後悔しないわ。ネイ様のため、たとえ捨駒としてでも
一矢報いて殉じるわ。誇り高い鬼道衆として…」

 幼さの残るその顔は死を決意した戦士のそれに変わっていた。

 用意していた薄物をまとい、DSの部屋の前まで来た。
「よしっ!」と小さくこぶしを握り、意を決してノックし返事を待たず
ドアを開けた。

「DS様……もうおやすみになられました……?」



とりあえずここまで書いた。あんまエロくないね…