エツ子さんと知り合ったのは夏。脱衣麻雀がきっかけで仲を深め、つきあうように
なって、季節は今、秋から冬へ向かっている。
 この時期、会うたびに頬がゆるむ。
 ニットのセーターを着るエツ子さんの、胸もとが素晴らしすぎるから。
 デートしていると、周りから視線が集まってくる。誇らしい気持ちになる。
 腕を組んで、ふくらみに腕が当たると、男たちの羨む視線が飛んでくる。わざとら
しくぶつけてはずませると、いっそう鋭く突き刺さる。いっそ揉んでみせようかと思
うがさすがに自粛する。
 エツ子さんがセーターを着ていると、生地の厚みに縦線のおかげで、ふくらみがい
っそう大きく見える。実にいい。
 ところがどうして、脱いだら脱いだで凄い。生の乳ぶさの迫力は、着衣状態を遙か
に上まわる。脱いだほうが大きく見えるくらいだ。ついつい拝みそうになるくらい、
偉大で神々しいバスト。
 外を歩くデート用のセーターは、首回りがしっかり締まってる。
 でも、ぼくだけに見せてくれる、襟ぐりの深いセーターなら深い谷間まで覗けてし
まって、たまらない。この前、ぼくから彼女の部屋を訪れたとき、そのセーターで迎
えてくれて、部屋に入ったとたん欲情マックス。抱きつき、まさぐり、高まりあって、
激しく愛しあう時間に突入した。実によかった。
 そういえば“なんちゃらを殺すセーター”を着たことがあったっけ。胸がぱっかり、
背中も大きく開いていて、悩ましい。でも案外そそられなかった。セーターはエツ子
さんのナイスバディを包んでこそのもの。布地が少ないと、引き立てられない。せっ
かくの魅力が薄れるとわかった。
 セーターとスカートのツーピースの着こなしもさすがエツ子さんだが、ニットワン
ピもよく似合う。全身のふくよかさが強調され、さらなる魅力を引き出す。バストが
目立つエツ子さん、実はヒップも素晴らしい肉感で、ぼくの目を撃ち抜いてくる。ニ
ットワンピの彼女を誰も来ない穴場に連れていって、野外セックスに耽ったのも一度
や二度じゃない。セーター越しにデカパイを揉みしだき、豊かなヒップを撫でまわす。
着たままでエツ子さんは昂り、あられもない声を漏らし、パンティをずらすだけで合
体して肉欲に溺れたこともある。
 もうすぐ冬。これ以上寒くなると、さすがに野外セックスはつらい。
 そうなれば部屋に閉じこもり、あったかいところで愉しむだけのこと。
 あったかくてもセーターは必須だ。ぼくたちがより昂るためのコスチュームなのだ
から。
 この前部屋を訪れたとき、セーターを着たエツ子さんが上になった。性器をつなげ
てダイナミックに動き、布地を押し上げるの巨大な丸みがゆっさゆっさと揺れはずむ。
見ているだけで、よだれがこぼれそうになった。
 感じまくったエツ子さん。乳首がくっきりと、セーターの生地を押しあげる。形が
はっきりわかるのは下着なしにセーターだけをまとっているから。
 たまらずふくらみを掴んで、乳首を指先でくりくりもてあそぶ。毛糸のやわらかさ
とちくちく感がほどよい刺激となり、エツ子さんの放つ声が大きくなる。
 セーターのなかに手を差しこむ。汗ばんだふくらみを手のひらで味わい、勃起乳首
を直に刺激する。放つ声はますます派手に、大きく、色っぽく。ぼくを耳から狂わせ
て、ぼくからも腰を猛然と突き上げていって……。
 思いかえしているだけで、昂る。ヤりたくなる。
 今から連絡を入れて、部屋へ行こう。セーターだけでまた上になってもらう――そ
れより今度はニットワンピだけのエツ子さんを四つん這いにして、バックから責めま
くるのがいい。ニット越しにバストをこってり揉みながら、ヒップを抱えて突きまく
り、喘がせる。イカせる。ぼくもイッて、なかに注ぐ。今日は安全日のはずだから、
ゴムを使わなくていい。
 いやらしいことを考えながらぼくはスマホをいじってる。メッセージを打ちこんで、
送ればほとんどノータイムで「待ってるわ」の返事が来る。エツ子さんもぼく以上に
いやらしいことを考えていたに違いない。
 メッセージ通りにエツ子さんはニットワンピをまとって、待っているはず。会った
瞬間にふたりで昂り、淫らな交わりがはじまる。

(終)