空飛ぶ広報室でエロパロ
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
無かったので立ててみました
空稲かわいいよ空稲
他カプ話でもエロ無しでもほのぼのでも何でもアリでどうでしょう
実は稲ぴょん限定で夜の時間のみドSだった空井にじわじわと言葉攻めされて
キョドってるの隠しながら全力でツンしつつ胸キュンが抑えきれない稲ぴょん
…なんていうのもアリですアリアリです
職人さんの投下お待ちしております >>106さん乙!
二人が初々しさを越える所にキュンキュンしますた。
続きが気になるので、良かったらまたうpしてください。 空リカ書きたくて書いてたらエロさが足りなくなりましたが投下
2レス?お借りします
テレビ関係の仕事というものは、とにかく生活リズムが破壊されるらしい。
「……稲葉さん?」
その話をしてくれた当人が机に向かって船を漕いでいる姿に、僕は何故か息を殺して扉を閉めた。
所用で席を外していた僕を訪ねてきたらしい稲葉さんは、僕がいないとわかると「どこか空いている場所を貸してほしい」と申し出たという。
そのことを伝え聞いたときの広報室メンバーの言い分は散々だった。
「ファンデーション越しにもわかる隈の酷さ」「私でもビックリする肌荒れ」「廊下を歩き去るときに呪詛のようなものを唱えていた」……呪詛とやらは、
「原稿の締め切りが!!」と崩れ落ちそうになりながら口にしたということから、おおよそ推察できる。声に出すと考えがまとまることはよくあることだ。
「空井、コーヒーでも持っていってやりなさい。あの様子だと今ごろ潰れてるかもねー」
「はぁ……」
特別静かな部屋を貸したから。
親切なのか不親切なのか判断が難しい言葉を背に向かった先には、冒頭に述べた状態の稲葉さんがいた。
半開きのブラインドから差し込む夕陽に横顔を照らされながら、稲葉さんはその小さな頭を揺らしている。
思わず足音を殺して傍に近付くと、机の上に置かれた取材用らしきノートや紙に書かれたたくさんのメモ書き。紙の端に頭の揺れに合わせて短いへにゃへにゃした線が引かれていて、学生時代を思いだし、吹き出しかける。
知り合って間もないころの稲葉さんは、なんというか、隙のないキャリアウーマンのような印象を受けた。けれど一歩踏み込んでみればなんてことはない、少し意地っ張りがすぎるだけの、普通の女の人で。
……いや、普通というか、スッゴク可愛い女の人で。
持ってきたコーヒーを音を立てないようディスクに置き、彼女の隣の椅子を引く。疲れているのだろう彼女を起こすのは気が引けて、僕はこれも音を立てないように椅子に腰掛け、彼女の顔を見つめた。
(……疲れてても、ちゃんと化粧はするんだなぁ) 自分が女だったら、皮膚を覆うという息苦しさに耐えきれる自信がない。
化粧は可愛くなるための、美人になるためのものだろう。ということは、稲葉さんは美人に見られたいわけだ。彼女は化粧なんてしなくても美人だろうなと思うけれど、スッピンなど見たことがない。
(もっと仲良くなったら、見せてくれるかな)
恋人のスッピンにがっかりした、と同期に愚痴られたことがある。つまり、妙齢の女性が異性にスッピンを晒すのは、それくらい仲良くならなくてはいけないということだろう。
(……あの人は、見たことがあるのかな)
稲葉さんと仲が良いというイケメン男性キャスターの顔が思い浮かび、途端にモヤモヤとした嫌な感情が胸に渦巻いてしまう。
どうでもいいが、テレビに映ることを生業にしている彼は化粧をしたことがありそうだ。
この肌の白さはファンデーションなのかな、と考えながら視線を下ろしていき、見えてしまったものにぎょっとした。
空調の効いていない室内が暑かったのか、二つ目までボタンがあいた稲葉さんのワイシャツ。
彼女が前屈みになっているせいで、白い首筋から繋がる胸の膨らみが目に入る。微かに汗ばんだ谷間と愛らしい桃色のレースが見えてしまっている。
目を逸らさなくてはと思うのに、身体どころか視線さえもいうことをきかない。空調を調整してあげなければ、彼女に次の用事がある可能性もあるのだから起こさなくては、そう考えている理性がどこか遠くで叫んでいた。
(う、わ)
気がつけば握り締めていた掌が汗ばんでいる。
うっすらと開かれた稲葉さんの唇からは小さな吐息。ファンデーションでもなんでもなく白い肌の谷間に汗をかいているのがよくわかってしまって、自身のパイロットとして優秀だった視力の良さを恨んでしまう。
「んん……」
暑さが寝苦しいのか、悩ましい声をあげた稲葉さんは肘をずらしてさらにディスクに寄り掛かる。彼女の胸がディスクに押し付けられて、膨らみがさらに鮮明になってしまう。
やばい、このままではやばい。
なにがって、僕が。
「い、稲葉さーん……空井来ましたー……」
なんとか上げた手で彼女の肩を軽く揺する。むずがるように声をあげた稲葉さんは、スローモーションのようにゆっくりと目蓋をあげる。
寝起き特有の焦点がぼんやりした瞳が僕を捉えたと思った瞬間、彼女はへにゃりと微笑んだ。
「っえ、」
「ぁー……空井さんだぁー」
小さな女の子が大好きな縫いぐるみを見つけた時のような、甘えたな声に息がとまる。
「おはようございますぅ、空井さん」
朝ごはん食べましょっか、という言葉の語尾は、再度眠りに引き込まれたらしい彼女の口の中に消えていく。規則的な寝息が再開するまで動けずにいた僕は、熱を放つ顔を両手で覆い、五月蝿い心臓の音を聴く羽目になった。
そんな甘い声、まるで。
(か、可愛いすぎますよ……っ!!)
まるで、一緒に夜を明かした恋人のような台詞。
指の間から見える彼女は相変わらず気持ち良さそうに寝ている。エレメントに撃墜させられている自分の間抜けさに動けないまま、ブラインドから差し込む光が消えていく。
暫くしてから飛び起きた稲葉さんに声をかけられるまで、僕はそのままの姿勢でいたのだった。
※名前欄はおきになさらず 春野菜のように稲ぴょんをおいしくいただいたのかと思いましたw
素晴らしいドキドキ感でした。
ごちそうさま。 しっかりバッチり見ちゃってる空井がかわいい!
そしてこの部屋の扉の外では、
広報室の面々が息を潜めているに違いない……w 106です。
続きじゃないけど、ピロートーク的なのを。
今夜はいよいよ9話ですね。
楽しみなような、怖いような……。 「本当はわざと外したんじゃないですか?」
とりとめのない深夜の会話はそれでも途切れることはなく、いつしかお蔵入りに終わったPV撮影の話になり、「そういえば、あの時」とダーツの話に触れたのはリカだった。
布団の中に半ば顔を埋めた、どこか拗ねたようなリカの言葉に、空井は思わず目を瞬く。
「……ええっ?!」
一瞬遅れてやってきた理解が、空井に驚きの声を上げさせる。
「違います!本気で当てにいってましたよ!」
そりゃあまぁ、結局外しましたけど、と付け足さなければならないのが、何とも情けないところだ。
「……本当に?」
「はい」
間髪入れずに即答した空井に、「なら、許してあげます」とすまして言ったリカの瞳が、くるんと可愛らしく見開かれた。
まだほんの少し、先刻の気怠さが残っている。 「それじゃあ、今度また勝負しましょうか」
悪戯っぽく見上げてくる恋人に、空井の目が自然と細くなった。
以前とは違う、くるくると目まぐるしく変わるリカの表情が、いつも空井に境界線を越えたことを教えてくれる。
「いいですよ?」
「何か賭けます?」
思案顔のリカに、空井はおもむろに手を伸ばした。
頬に落ちた髪の一房を、耳にかけてやる。
「そうですね……」
そのまま、指を耳元で遊ばせながら空井が口を開く。
「俺が勝ったら、3回廻ってピョンって言って下さい」
動画撮影つきで、と言った空井に、リカが思わずといった風に噴き出した。
「何ですか、それ!」
「ちゃんと、手で耳もつけてくださいね?」
「それじゃあ私が勝ったら、空井さんは3回廻ってワン!ですよ?オマケでお手とお座り!」
リカの笑い混じりの提案に、空井は眉間に皺を寄せた。
「え?俺、犬ですか?」
真顔の空井に対し、リカは、はい、と笑顔で頷く。
「何かこう、忠誠心にあふれた犬、みたいな感じ?」
よしよし、とリカの手が空井の頭を撫でる。
「何でしょうね、セッターとか、ポインターとか……あ、柴犬?あとは……っっ!!」
「……あとは?」
そう尋ねた空井に、ぱくぱくとリカの口が開く。
「な、な、何でいきなり耳舐めるんですかぁ!」
「犬らしく、ご主人様への愛情を示してみたんですが」 しらっとうそぶいた空井に、リカが微妙な空気の変化を感じて後ずさる。
とはいえ、所詮は空井の狭いベッドの上だ。
易々とその身体を捕まえて、空井は白い首筋に顔を埋めた。
――因幡の白うさぎ、って鷺坂室長が言ったんだっけ。
確かに、日に晒されていないリカの身体は眩しいほどに白く。
その膚が、夜の中で浮かび上がるように見えるのも。
自分に応えて、だんだんと仄かな朱に染まるのも、空井はもう知っている。
「ちょ、空井さん!」
じたばたと暴れるうさぎを捕まえて、空井は舌先で首筋をなぞる。
自分の下で、リカの身体が若木のようにしなやかにたわむ。
「もう……」
短い攻防の末、リカが観念したように声を上げた。
見下ろした空井を、潤んだ瞳が鏡面のように映している。
「……稲葉、うさぎなので優しくしてください」
呟くようなその台詞に、空井は思わずリカの肩口に突っ伏した。
「リカさん……それ……!」
ぐっと、リカを閉じこめるようについていた両腕に力を込める。
「絶対に!俺以外の人間の前では言わないで下さいよ!」
食べられますよ!ほんとに!と息巻く空井に、胸元まで真っ赤になったリカが抗議する。
「い、言うわけないでしょう?こんな恥ずかしいこと!もうっ!二度と言いませんからっ!!」
空井さんのばーか!と喚くリカを、空井は笑いながら抱き締めた。
匂いたつリカの香りが、頭の芯を痺れさせる。
「でも……」
甘く、甘く、その膚に歯を立てて。
「言っても言わなくても、結局俺には食べられちゃいますけどね」 (メインディッシュがうさぎな犬の話が書きたかっただけです)
(ほんと脳みそ溶けててごめんなさい) >>118
空井目線なのが超嬉しいっす!!!
しかもドラマの空井そのままって感じで、純情で稲葉さん大好きな所が可愛い〜
シチュとしては4話と5話の間くらいかな
また是非お願いします
>>123
今夜はせつない回なので今から萎えてるけど、貴方の作品で萌え補充させて頂きます!!!
「絶対に!俺以外の人間の前では言わないで下さいよ!」
ここ最高ですw >>123
ありがとう!!あなた様の作品大好きです
再度続きまってますから!正座で!! >>130
ありがとうございます!
ドラマの結末が読めないので、
ちょこっと様子見してましたw
また書きま〜す! すみません、初めて書くので拙いですが2人が好きすぎて手を出してみました。
お酒のパワーでお互いちょっと大胆になる話です。
空井と稲葉が付き合い始めて数ヶ月。
空井と稲葉は空井の自宅で呑んでいた。
空井の家で呑むのは3回目。
過去2回は例に漏れず終電で健全に自宅に送り届けられていた。
今日もお酒の空き缶が増えるごとに話に花が咲いていく二人。
「空井さんってー、あんまり自衛官っぽくないですよね〜」
「えぇっ!?」
「あ、いや精神面ではとても自衛官ぽいんですけど、見た目です。線が細いし、私自衛官って槇さんみたいにがっちりした人ばっかりだと思ってましたぁ〜」
少し呂律の回らない口から失礼な発言が飛び出す。
「…良く言われるんですよね、ひょろいって。
でも!筋トレとか毎日してるんですよ!!」
男らしくないと言われた気がして、空井は少しムキになって言った。
「……見て、見ますか?」
酔っているのか稲葉の返事が遅れる
その間に、空井は長袖のシャツの釦に手をかけあっという間に脱ぎ去ってしまった。 空井の上半身はしっかりとしていて、隆々とした筋肉の山も目立つ。手首などはキュッと骨ばって締まっている。
胸板は思っていたよりもずっと厚い。
「あ…そ、空井さんって着痩せするタイプなんですね」
動揺したのかお酒の力がそうさせるのか、稲葉は思わず空井の胸板に手を当てる。
まだ涼しい夜の空気にさらされた空井の肌は、ひんやりとしていた。
その奥はとても速い鼓動が波打っていた。
「…気持ちいいなぁ〜
空井さん、ドキドキしてま…」
ドサッ
背もたれにしていたベッドの上に急に押し倒された。
「稲葉さんっ!そんな可愛い声で気持ちいいとか言ったらダメです!俺っもう…っ!!」
「え!!そんな意味で言った訳じゃ!ただ私今お酒飲んでて暑いから冷たくて気持ちいいなって!!! んっ!」
いきなり唇が重なる
それと同時に空井の身体が覆い被さってくる。
サラサラしてひんやり。本当に良い気持ち。
長いキスが終わったかと思うと、
稲葉の首すじに空井が舌を這わせていく。
「あぁ…や…はぁ…んっ!」
逞しい空井の身体は、段々と熱を帯びて行き、力強くなっていく。
「はっ…空井、さんっ、」
「稲葉さんの身体、とってもキレイです。俺も気持ちいい。」
稲葉の服も剥ぎ取られ、
いつのまにかお互い下着姿になっていた。
「空井さん、電気消してください」
「…嫌です。もっとちゃんと見たい…もっと、見せて」
リカは恥ずかしくて思わず上半身を捻るように顔を背けた。
真っ白な背中、淡いブルーのラインの中心にあるホックを空井が不器用な手つきで外してしまった。
「全部、見せてください。稲葉さんの全部。」
以上です。失礼いたしました。 >>132
うわっっっ♪ドキドキします!!!
ちょ、続きはないんでしょうか???
9話に萎えてるんで、こういう作品本当にありがたいです
正座して待ってます〜お願いします 一週間が長すぎる・・・
ココを毎日覗いてしまう
幸せな2人が大好きだ ドラマ終わったら有川浩スレになってほかの作品もOKになるのかな? 槙が柚木をナチュラルに「おまえ」呼びしてたのが…/// >>137
やっぱ「お前」って呼んでたよね!?
空白の半年間の槙柚ラブストーリーが気になって仕方ないwww
あの感じだと槙の方がツンデレ柚木を手の上で転がして上手いこと主導権握ってんだろうなーと妄想爆発したわ 一緒に旅行行ってるもんなw
出来てる指摘に対して照れもないし。 槇はともかく柚木さんは槇と付き合うまで処女間違い無しだしね
あの温泉旅行もすでに2回めや3回めかもね
14年分待ってたから、この2人の進展はめちゃめちゃ早そうと思ったけどw
ちなみに9話の飲み会翌朝に同伴出勤していた槇柚木だから、この時点ですでに柚木非処女だと見た 最終回はハッピーエンドで大丈夫そうだし
ドラマの流れをみて、って言ってた職人さん含め
空稲萌え萌え作品、投下して欲しいよー 柚木が30過ぎまで処女なんてことあり得んだろ。
防衛大卒業して配属になるまでは普通に魅力的な美人だったんだろうし。
剣道部の部長とかの彼氏と幸せそうにしている柚木を憧れのような切ないような複雑な気持ちで
遠くから見つめているまだ若かりし頃の槇、とかちょっと萌える。
空井は子犬っぽいけど槇は大型犬っぽい。 男所帯のおっさん女子は、見てくれが上々でも意外と残ってるもんだが。
途中で断念したまま無責任に投下。
「柚木三佐!帰りますよ!」
飲み会のたびに、太い声で呼びかけられ、引き起こされるのにも、そろそろ慣れてきた。
その手の熱さと強さには、まだ少し違和感があるけれど。
「よし!その忠義に免じてたまには優等生になってやろう!
今日はこのまま帰るぞ、風紀委員!」
いつもどおり寝落ちした自分と槙が取り残された飲み会。
めずらしく「後輩に面倒をかけまい」と考えたのは、空井たちを見ていて、ふと昔を思い出したからかもしれない。
誰かに素直になることを。
「なにをしても女性としか見られない」
自分にとっては屈辱でしかなかった言葉を、「人として尊重されているのだ」と受け取れるようになったのは、いつからだろう。
肩肘をはってばかりでは、何も変えられない。誰も助けられない。自分自身も前へは進めない。
だから、変わらなければならない。少しでも。
「悪いね〜毎回。でもあんたがいるから、安心して飲めるね」
求められているのは男性隊員とは違うモノ。ならば、それを提供できる自分にならなければ。 朦朧とした頭でそう考えたことまでは覚えていた。
ふと目を開けると、見慣れた顎と頸が至近距離にある。
「あ!?」
飛び起きるつもりが、身動きが取れない。
「起きましたか?」
頭越しに聞こえるのは・・・酒でかすれた槙の声。
その腕と胸が自分を縛めていることに気づく。
「ああ!?・・・起きた!起きたから!」
しらふでは耐えられないシチュエーションからのがれるために、なるたけいつもの口調で、いつもの行動を取ろうと試みる。
すねて生きてきた自分のままで、まっすぐに好意を向けてくれた後輩に対峙はできない。
そう考えて、いつもどおりのスイッチを入れるつもりが・・・。
「そうですか」
答える声は聞こえるのに、自分の身体は身動きもままならない。
「馬鹿!何寝惚けてんだ!話せ、この馬鹿!」
必死にもがいてみるものの、同じ訓練をした相手だ。
性別による力の差はどうしようもない。
「まだ朝までしばらくありますよ。もうちょっと眠れますから」
そうささやいて、槙は抱きしめる腕に力を込める。
「好きです、先輩」
消え入りそうな声にも関わらず、その吐息は柚木をたじろがせるほどの熱を帯びていた。
無防備な首筋に、甘えるように顔をすり寄せ、もう一度ささやく声が聞こえた。
「好きです。あなたがどんな生き方を望んでいても、俺はついていきます」 次回予告の幸せになってくださいがもうウワアアアア
というわけで、プロポーズ妄想です・・・
「僕と、一緒に生きてくれますか?」
たくさん不安な想いをさせるだろうし、迷惑もたくさん掛けると思うけど。
それでも、僕と。
ぼろりと零れた涙を拭う余裕などなかった。
「・・・はい、はい」
力強く何度も頷くと、溢れた涙が地面に落ちる。
それを見て「決めたんだけどなあ、もう泣かせないって」と
困った顔で頭を掻く空井さんに、これは嬉し泣きです、と答える。
「幸せに・・・ 僕が、僕の手で、稲葉さんを幸せにしたい」
幸せにします、と言い切らないのはきっと空井さんが自衛官だから。
いざという時に傍にいられないことを、痛いくらいわかってる空井さんだから。
「私、幸せです。もう、充分なくらい。ただ、」
「稲葉さん?」
「幸せにしてもらうだけじゃ、嫌です」
私だって空井さんを幸せにしたいんだから。
言い切った。その瞬間、何かに弾かれたように空井さんの
身体が動くと、いつの間にか視界が遮られていた。
耳が、空井さんの固い胸に当たって、どくどくと
速い鼓動を伝えてくる。
「・・・・ありがとう、」
僅かに震えた語尾が、心からいとおしいと思った。 >>145
投下ありがとうございます♪
最終回前半は切ないと思うので、嬉しいです
また是非お願いしますね! 106です。
とうとう最終回ですね。
空井とリカがどうなるのか……。
出来れば、この先の幸せな二人が想像できる結末だといいんですが。
そんな中、142さんのレスで妄想が膨らんだので、槙柚書いてみました。 かっちりとした制服の上からは分かり難いが、柚木の身体は自分と違ってしなやかで柔らかい。
自分よりほんの少し体温の低い肌はしっとりとして、触れる度にその感触に夢中になる。
今も、無意識に身体の上を辿っていた手が、離れがたいというように悪戯に動き出すのを、槙はどうしても止められなかった。
「なんなの、あんたは!体力馬鹿か!」
拳つきで自分を振り払おうとする柚木を抑え込んで、
「取り柄なんで」
即答した槙に、こんな時なのに「そうか」と柚木が納得したように頷く。
大方、槙の自衛隊志願の理由(体力に自信があったから)でも思い出したのだろう。
「にしたって!もう寝る!あたしは寝る!明日も仕事だっての!」
はい!おやすみ!と勢い良く背を向けた柚木に、槙は短い嘆息を漏らした。
柚木の言う通りだ。
時刻は、あと2時間もすれば外が明るくなる頃で。
いい加減休むべきなのは分かっているが、それでもと思ってしまう自分に苦い笑いが浮かぶ。
あまりにも想う時間が長すぎたのか、まさか思春期の子供のように自分を持て余すとは思わなかった。
それでも槙は、自分に背中を向けて眠ろうとしていた柚木を抱き寄せた。
これが当たり前に思える日が、果たして来るのか。
その首筋に顔を埋めて、唇が滑らかな肌を感じると、あとはただ思うままに貪ってしまう自分を抑えられない。 きつく吸い上げると、腕の中で柚木が非難の声を上げた。
「ちょっと!痕残さないでよ!」
高校生か!とつっこむ柚木にむっとする。
「……昔だって、つけてたじゃないですか」
そう低く囁くと、柚木の身体が分かり易く竦んだ。
その反応に、咄嗟に苛立つなと自分に命じる。
「何、言って……」
「知らないわけがないでしょ。……ずっと見てたんですから」
防大時代、ただ見ているだけしか出来なかった自分。
他の誰かに向けられた彼女の横顔。
何もかも忘れがたく残っているのだから。
きつく柚木を抱きしめると、腕の中で彼女は呆れたように深くため息をついた。
「……好きにしなさいよ。もう……全部、あんたのもんなんだから」
その言葉に、らしくもなく自分の心臓が跳ねた。
槙は、そっぽを向いている柚木の頤に手をかけて、自分の方へ引き戻す。
「こっち見て言って下さいよ」
「っ!い、言えるかぁ!馬鹿じゃないの!」
「柚木先輩。耳まで赤いですよ」
「うるさい!さっさと寝ろ!」
飛んできた拳ごと抱きすくめて、槙は深く彼女に口づけた。 「ちょっと!バカ槙!あんた何してくれてんのよ!!」
突然部屋に飛び込んできた柚木に、槙はネクタイを締める手を止めて振り返った。
「……ああ」
そして得心がいったように頷く。
「あんたがいいって言ったんでしょ」
「加減ってもんがあるでしょうが!」
憤る柚木の身体には、点々と仄かに紅い痕が散らばっている。
柚木は気づいていないだろうが、同じ物が背中にもあることを、つけた張本人はもちろん知っている。
「……柚木三佐」
「あ?!」
剣呑な目で自分を見る柚木に流し目をくれる。
「誘ってんですか?それ」
「は?」
たとえ、女性らしさ皆無の勇ましい仁王立ちをしていても。
しなやかな肢体が、可愛らしいサーモンピンクの下着しかつけていないとなると話が変わってくるというものだろう。
槙の視線の先を追いかけて、自分の身体を見下ろした柚木が「ぎゃっ」と色気のない声を上げて部屋を飛び出していく。
その後ろ姿を見送って(もちろん痕はしっかり残っていた)、にやける顔を必死に引き締めていた槙は、
「何着りゃいいのよ!」
そう喚き散らす柚木の声に、思わず噴き出してしまったのだった。 柚槙ゴチです!
ドタバタっぷりが想像できていいー!萌えるー!
最終回予想を遥かに越えましたね!
あまりに素敵すぎるラストにニヤニヤが止まらない〜! 最終回が幸せすぎて賢者タイム……嫁を「可愛いなぁ」ってなんだくそ祝ってやるwwww
最近では珍しいほどのハッピーエンドだった >>148
自分142です!
素敵な槇柚をありがとうありがとう…。 空ぴょんといなぴょんが結婚するまでのエピソードとか初夜とかとか読みてー うん、禿しく読みたいね!!>空稲の結婚までの音速エピや初夜 良かったねえ
前半の震災関連が辛すぎて、どんなにハッピーエンドでも盛り上がれるのかな?と不安だったけど
鷺坂さんやブルーインパルスに気持ちを盛り上げられて、これ以上ないハッピーエンドだったw
今日ずっと思い出して2828してしまったw 互いのアナルにコンプレッサで空気を入れあう二人…
いつしか友情以上な感情が… 私に人生を語ることはできません。
そこには色々な問題や、どうにもならない状況もあってそれをわかった気になってひとまとめに語ることはできません。
ただ1つ言えることは、どんな人生でも自分がやりたくなかった人生でも、真正面から向き合えば
何かを得ることはできるんじゃないでしょうか。
思い通りにいかないことは、たっくさんあります(´・ω・`)
どんなに一生懸命やっても上手くいかないこともあります。(´・ω・`)
夢があっても叶わないこともあります。悲しいですけど、あるんです。それは。
でも!どんなに失敗しても、なりたいものになれなくても、人生はそこで終わりじゃないです!
どこからでもまた始めることが出来る。恐れずに飛び込んでください。
1つ1つの出会いを大切にしてください。
(´・ω・`) 目覚めると暖かい腕の中だった。
ーー夢だったんだ。
リカの目が熱く潤む。
空井が知らないけれど自分よりもずっと家庭的で柔らかくて可愛らしい誰かと去っていく、そんな夢を見ていた。
「ん……」
リカの身動ぎに気付いて空井が目を覚まし、ぼんやりとした眼差しでリカを見つめた。
焦点の合わなかった視線がリカの目に浮かんだ涙をとらえ、びっくりしたように見開かれた。
「え!……リカさん?どうしたんですか?」
リカはパッと顔を背け無理やり体勢を変えて空井に背を向ける。
「な、何がですか?」
「何がって……泣いてますよね?」
「泣いてなんて……」
誤魔化そうとした声まで震えていた。
「リカさん」
少し強い口調でリカの名を呼び、空井は起き上がって覆い被さるようにリカの顔を覗き込んだ。
「やっぱり泣いてるじゃないですか」
「何でもないです、本当に、ごめんなさい」
「リカさん、俺言いましたよね?俺たち離れて暮らしてるんだから何でもちゃんと話そうって、結婚した日に約束しましたよね?」
その約束ならリカも勿論覚えていた。けれど夢なんて不確かなものを理由に泣いたことを空井に訴えていいものか分からない。
「ちゃんと話して。聞きますから」 何度も空井に諭され、リカはしどろもどろになりながら、夢を見て泣いたことを打ち明けた。
言葉を途切らせながら話すリカの涙の理由を空井は静かに聞いてくれた。
「リカさん、離れてるのが不安なの?」
あえて敬語をやめて空井が話してくれているのがリカには分かってその優しさが、止まりかけていた涙をまた溢れさせた。
「だって、私のせいで離れて暮らしてるし、空井さんは本当は家庭的な人が好きなんだって思うし、空井さん、私と結婚して、本当に幸せなのかなって……」
言葉の途中で、今度は乱暴に抱きしめられた。
「あー!もう!可愛いなぁ!」
空井のたくましい胸の中で聞いたのはそんな言葉。
「リカさん、俺は本当にリカさんと結婚できて幸せだよ。離れてるのだって、半分は俺の仕事のせいだし、そんなこと言ったら不安なのは俺の方だよ」
「空井さんが、不安?」
「結婚してもいつまで経っても名字呼びだし、リカさんは可愛くて仕事も出来る魅力的な人だし、離れてて誰かに心を移されちゃうんじゃないかって、不安になるなら俺の方でしょ?」
「でも……そんな素振り一度も……」
空井は抱きしめる腕の力を緩めてリカと視線を合わせると、そのまま自分の額をリカのそれと合わせた。
「藤枝さんに聞いたんだ、リカさん、俺と離れてる間、空を見て俺を想ってくれてたって」
「それは……!」
そんな話が藤枝経由で空井に知られていたとは思いもしなかったリカの頬がカッと赤くなる。
「だから離れて暮らしてもリカさんと俺は空で繋がれてるんだなって、俺は安心してたのにリカさんはそう思ってないの?」
「それは、私だって!」
空を見ては空井を想っている、その気持ちは結婚してからも何一つ変わっていない。それを疑われるのだけは堪らない。
「じゃあ、リカさん、そろそろ俺を名前で呼んでよ。そしたらもっと幸せになって絶対絶対、これから先も何があってもリカさん以外を好きになったりしないから」
つかの間、リカはもじもじと視線をさ迷わせたが、一つ大きく息をついて強い瞳で空井を見た。
「だいすけさん、ずっと好きでいてね?」
「はいっ!」
空井は強い力でリカを抱きしめた。 結婚式の招待状が手元に届いた頃だった。
東京のリカの部屋で宛先をプリントアウトした封筒に招待状を入れて封をする作業をしていると、突然リカが手を止めて考え込むような表情をしたと思ったら空井の顔をしげしげと覗き込んできた。
そんなことにさえドギマギして、空井は耳が熱くなるのを感じた。
「どうかしました?」
「はい、しました」
リカはこくりと頷いた。
「大祐さん、私、空井リカになります」
改めて言われると照れる。空井の耳はますます熱くなった。
「そ、そうですね」
「はい、でも……」
そこで言い淀んで、リカは俯いた。そのまま黙り込んでしまったリカに空井は慌てた。まさか、やっぱり嫌ですとか言われたらどうしよう。
「……稲葉さん?」
「それです」
「え?」
「その、ちゃんとその、……にゅ、入籍しないと稲葉のままなんですか?」
ドキリとした。結婚が決まった段階で、つまり二人が出来上がった頃からリカは空井の呼び方を空井さんから大祐さんに切り替えてくれた。リカの可愛らしい声で、大祐さん、と初めて呼ばれたとき空井はいたく感激したのを覚えている。だがそれに対して自分の方ではリカの呼び方を切り替えるタイミングをどうやら逃してしまった。
「え、えっと、それはその……」
「ズルいです、私は勇気出したのに」
そう言って拗ねたようにそっぽを向いたリカの横顔が可愛い。ああ、俺本当にこの人と幸せになるんだな、この先もずっと。そんな甘い心地に浸っている場合ではなかった。勇気を出したとリカが言った通りだ。このままだと入籍した後も、稲葉さん、なんて呼び掛けかねない自分がいる。
「リカさん」
自分を奮い立てて呼び掛ける。
「はい」
振り向いたリカの顔が嬉しそうで、こんな簡単なことで喜んでもらえるのに、今までそれが出来なかった自分の不甲斐なさに少し、いやかなりがっくりきた。さらりと呼び方を変えてくれたリカの方が空井よりも余程潔い。でもこれ照れるな。そんなこともちらりと過ったがそれはそれだ。
「幸せになりましょうね、リカさん」
「これ以上の幸せがあるなんて何かワクワクしますね」
微笑むリカは花のように綺麗で、花嫁姿になったらもっと綺麗なんだろうと思うと本当にリカの言うようにワクワクするな、と空井は幸せを噛み締めた。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています