最初はただちょっとからかってやろうと思い、押し倒して首に口付けた。
だが、黛が思いの外いい顔を見せたので、古美門はあともう少しだけという欲が湧き上がる。


あともう少し、この白い鎖骨に口付けたらどうなる?

あともう少し、その思っていたよりは大きめな乳房に触れたらどうなる?

あと、もう少し…


古美門の止め処なく湧き上がる衝動を押し留めるには、黛の初な反応は却って逆効果だった。

「せんせっ…やぁ…」

黛はあられもない嬌声を我慢することが出来なかった。
古美門が声を出すまいと自らの口を押さえていた手を引き剥がしたから。

「黛…」
「スーツ、皺くちゃになりますからぁ…」
「だったら脱がせば文句ないな?…僕もまどろっこしい思いをしなくてすむ」
「そう、じゃなくて…!」

古美門は言うなり自らのシャツを脱ぎ捨て、黛の乱れた上着のボタンを外していく。

「おたまじゃくしには容量不足でフリーズかな?だが、生憎どうやらこちらも思っていたより余裕が無さそうだ」
「…っ!」

古美門の瞳に強いものを感じて、黛は気後れする。
黛もまた初めて見る古美門の雄としての顔に、何時もとは違う強者と弱者の立場の違いを感じていた。


書き逃げ、あと次の人よろしく