金崎組に行くのを不安がる黛に付き添ってあげるのが、当然のように古美門なのが嬉しかった。
誰が決めたの?

1.服部さんと蘭丸の場合
「ここはヤバいね。先生、一緒に行ってあげなよ」
「なぜ私がそんな危険な目にあわなければならないのだ。この私に何かあってみろ。日本の法曹界にとって壊滅的な損失となることは間違いない!」
「先生、どうぞお気をつけて」
「服部さん!軟弱な私などよりあなたが行ってやるべきでは!?」
「とか何とか言って、結局行ってあげるんでしょ」
「冗ー談じゃないっ!絶対絶対絶ーっ対行かないからなっ!!」
「心配なくせに」
「明日は、私の秘蔵の防弾チョッキをご用意いたします」
「服部さん!?」

2.黛の場合
「私一人ではちょっと…。先生、明日9時出発でいいですか?」
「はぁ?なぜ当然のように私を連れて行こうとしてる!」
「行ってくれないんですか!?」
「当たり前だっ!よりによってこんな恐ろしい所!私が行くわけないだろう!君一人で行きたまえ」
「そんな…」
「行ってあげなよ〜。真知子ちゃんがこんなにストレートに甘えるなんて珍しいじゃん」
「ちょっと蘭丸くん!?私べつに甘えてなんか」
「不安な場面で思わず頼ってしまう男性こそが、女性にとっての想い人でございますよ。黛先生」
「そんなんじゃありません!私はただ、どこに行くのも先生と一緒がいいだけです!!」
「…」
「決まりだね。せんせ、グッドラック!」

3.古美門の場合
「…わかった」
「先生、行ってあげるんだ」
「何だ」
「いや、だってここ…」
「だーかーら私がついて行ってやるんじゃないか。万が一また体当たり馬鹿作戦でもされたらかなわないからな」
「そっか。良かったね、真知子ちゃん」
「んー…先生で大丈夫かなぁ」
「私は守ると決めたものは守る」
「先生かっこい〜」
「私はいつでもかっこ良くてタフで、その上セクシーだ。服部さん、お風呂にします」
「はい。ただ今」
タオルとアヒルちゃんが手渡される。
「服部さん。SPの手配を」
「御意」