這いよれ!ニャル子さん でエロパロ4 [転載禁止]©bbspink.com
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0001名無しさん@ピンキー2015/06/03(水) 16:51:54.17ID:4UvXuRZG
名状しがたいライトノベル「這いよれ!ニャル子さん」のエロパロスレのようなものです。
何ですかこの成人向けSSは!ハレンチな、ケシカラン!買って行きましょう。

次スレは>>980か、スレ容量が500kbに近づいたら立ててください。

前スレ
這いよれ!ニャル子さん でエロパロ4
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保管庫
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0328名無しさん@ピンキー2016/05/02(月) 13:01:05.21ID:kZN7Q+Pb
『ニャル子、ニャル子の此処凄い匂いする……』
『ひゃっ!駄目です!!』
『ニャル子の匂いと、僕のザーメンの臭い……!!』
『……っ!真尋さんのお……おちん……あたっ!あたって!』
『擦っただけで、出……ッ!!』
『ひああう……っ!!』



……ル子


「ニャル子!」
「うひゃおっ?!」
ニャル子は我に帰ると、目の前に現れた真尋の顔に思わずのけ反る。
ガタンと椅子が後ろに倒れかかるのを真尋は素早く抱えると、ふぅとため息。
「あらあら、どうしたの?ニャル子さん」
「へ?え?」
ニャル子はそこで漸く、自分が淫らな妄想にトリップしていた事を自覚した。
「おい、大丈夫か?」
「顔が真っ赤ね……お熱計りましょうか?」
「あ、ううん!だ、大丈夫!うん!大丈夫です!」
ニャル子は慌てて顔の前で手をぶんぶんと振った。
恥ずかしさと、恥ずかしさと、恥ずかしさで上手く喋れない。
そして真尋に抱きしめられたまま、膝小僧を抱えてしまう。
「だ、大丈夫です……から……うぅ」
ニャル子は椅子の上で体育座りをしたまま、背中の温もりを感じ続けた。
胸一杯に拡がる愛しさと、それを捨てて逃げ出したい尊大な羞恥心に戸惑いながら。
0329名無しさん@ピンキー2016/05/02(月) 13:02:27.04ID:kZN7Q+Pb
「それにしてもびっくりしたわ〜」
八坂家の食卓。
配膳の終わったテーブルに着きながら頼子が口を開いた。
卓を囲むのは3人と一匹。
ニャル子以外の居候邪神は今、とある事情で三日程家を空けている。

「ニャル子さんったら、急にちっちゃくなったと思ったら、またこんなにおっきくなって!」
「う〜〜……なんかこそばゆいです」
話題の中心となったニャル子は俯いて目線をせわしなくさ迷わせている。
「いや、びっくりで片付けて良い話なの?」
真尋は茶碗を片手に、鮭の切り身を箸でほぐしながら呆れ顔を作る。

「あら、だってニャル子さんは相当高位の邪神の種族なんでしょ?」
頼子はいただきますと手を合わせると、みそ汁をすすりながらそう言った。
「ふぁい?わらひららひふらららむいふひ」
「ちゃんと飲み込んでから喋れ」
鮭とご飯で口の中を一杯にしたニャル子が、瞳を輝かせながらもごもごと喋っている。
大方、ニャルラトホテプのヒエラルキーの高さを自慢しているのであろう。
……つくづく非日常的な日常だなと、真尋は思わず独りゴチる。

み〜。
茶碗に口を突っ込んでいた珍獣が顔を上げる。
ご飯粒まみれの顔は主人とそっくりだった。
0330名無しさん@ピンキー2016/05/02(月) 13:03:25.37ID:kZN7Q+Pb
「この分だとニャル子さん、明日には元通りかしらね〜」
「何で残念そうなのさ……」
「え〜、だって〜」
真尋と頼子は自分のご飯を食べ終えて、食事のお茶を飲んでいる。
話しの中心であるニャル子は三杯のご飯を無心で掻き込んでいた。
「なんだかヒロくんに子供が出来たみたいなんだもん」
「ぶっ!」
思わずむせる真尋。
「か、母さん!」
「あっ!でも、今のニャル子さんなら妹かな?」
カラカラと朗らかに笑う頼子に憮然としながら、真尋は自分が吹き零したお茶を拭いた。
そして、ちらりと横目でニャル子を見ると、大口を開けてご飯を口に入れる恰好のまま固まっていた。
0331名無しさん@ピンキー2016/05/02(月) 13:04:44.38ID:kZN7Q+Pb
『真尋さん!いまお腹の中でニャ尋が動きましたよ!』
『え?その名前でいくの?』
『あっ……また』
『元気な子に生まれてくれよ……出来れば人型で』
『うふっ』
『どうしたんだよ』
『だって真尋さん……ずっと笑顔なんですもの』
『そりゃ、幸せだからな』
『えっ……!』
『ニャル子が幸せなら……さ、僕も』
『真尋さ……』
『妹が出来たみたいで』

「……なんでそこで妹なんですか!」
「ああ、戻ってきた戻ってきた」
「まったくもぅ……ふぐふぐ……お変わり下さい」
「よく食べるわね〜〜」
頼子は嬉しそうに茶碗を受ける。
「おか……よ、頼子さんのご飯がなまら美味しくて……その」
「あらあら、いつも通りお義母さんでいいのよ」
「母さん!」
頼子は悪戯っぽく笑うと席を立つ。
「う〜〜……や、やっぱもう、おかわりはいいっす!」
「あら、そう?」
「お、思えばわた……し、ダイエット中だったり!」
「その割には随分食ったな」
「う……あ……み、観たいドラマがあったんで!ほ、ほいじゃ!」
真っ赤な顔で出ていくニャル子であった。
0332名無しさん@ピンキー2016/05/02(月) 13:05:32.16ID:kZN7Q+Pb
「むふぅ……なんででしょうか……愛に溢れていた筈のわたしの胸が、
 こう、理不尽な衝動で荒んでいます……」
自室のテレビを点けたニャル子は、クッションを抱えると所在なくチャンネルを回した。

「どうしてしまったんでしょうか?まさか、小学校を卒業したあとみたいに……真尋さんのことも……」
去来する無根拠な不安で胸が締め付けられる。
「こんなんじゃ、わたし真尋さんに……」

『あう……ん……はぁ』
テレビから聞こえる甘い声音にチャンネルを回すニャル子の手が止まった。

汗ばんだ顔と顔とが近づき、触れ合う唇と唇。
お互いの唇と舌とを啄む音が響く。
『ちゅっ、ちゅっ……ん……はぁっ!ふぅ!』
やがて全身でお互いを求め合う男女は一つに重なり。
「なんだよ……ニャル子もこう言うのがしたかったのか?」
ソファの背後から回された真尋の腕が、ニャル子の身体を抱きしめた。
「ひゃう……!」
身体を強張らせたニャル子は、しかし直ぐにその腕にもたれかかった。

(また、妄想が始まってしまった様ですね)
お風呂から上がってからと言うもの、ニャル子は度々この妄想空間に捕われてしまっていた。
溢れ出すイマジネーションが度々現実から心を引きはがす。

「キス……したいです……」
妄想の中なら大胆になれる……妄想だから。
「あむ……んっ……ん、ふっ……」
理想の真尋が理想的なキスをしてくれる。
(当然です……これは、わたしの妄想なんですから)
舌を絡める心地良さに全身が振るえはじめる。

『ああっ……はぁあん……』
ロマンチックなBGMと艶やかな喘ぎ声がテレビから流れてくる。
ニャル子は覆い被さってくる真尋を抱きしめる。
その身体は想像よりもたくましかった。
「理想より理想的です……って?!」

「こ、これ……現実?!ま、まひ……!」
その唇が今度はやや強引に塞がれた。
0335名無しさん@ピンキー2016/05/06(金) 00:52:56.72ID:yCTNn45R
乙乙乙!!
可愛い、可愛いとしか言えない。
思春期ニャル子という新しい開拓が出来てとても幸せです。
本当にありがとうございます!
次回楽しみに待ってます!
0337名無しさん@ピンキー2016/05/23(月) 21:01:58.27ID:hDrV6cdD
「ッ……!はっ!はぁ!」

気を抜くと直ぐにでも果ててしまえそうな快感に歯を食いしばり、耐える。
柔らかな肉ヒダが腰の動きに合わせて、キスの雨をペニス中に降らせ、
カリ首の裏側まで入り込んでくる。

「ひっ……ぐぅ!んっ!……ああぁ!」
ニャル子のソコはまるで真尋のペニス専用に作られた様だ。
根元まで完全に飲ませる度に、熱い源泉に亀頭がはまり込み深い深い結合感に身もだえる。
「ニャル子……っ!ニャル子ぉ!」
「ひっ!あっ……!……っく!ひっちゃ……!だめ……いっちゃいま……!」
腰を上下左右に擦りつけ、一気に上り詰める。
一際激しい締め付けを感じ、剛直は一回り膨らんだ。
ゴチュン!
骨張った腰が恥丘の肉を叩き、降り切っていた子袋を鋼の様に硬化した亀頭が鈍い音を立てて揺らす。
視界が真っ白に飛び、1秒後。
煮えたぎる様な熱い精液がニャル子のナカに注がれる。
「〜〜〜〜〜っ!!」
美しい喉を反らせてニャル子が声にならない悲鳴をあげた。
ちぎれそうな締め付け、痙攣する千の舌による暴虐、雄の本能を直撃する甘美な汗の匂い。
「うっ……ぐ!くあぁ!」
高粘度の塊が聖域から溢れ、膣内を満たしていき、
張り付く膣ヒダにまで種付けした。
0338名無しさん@ピンキー2016/05/23(月) 21:03:37.46ID:hDrV6cdD
30分前――

真尋は台所に立ち皿洗いを手伝っていた。
いつもならそれはニャル子の仕事である。
……下心の見え見えな点数稼ぎではあったが、笑い合う二人の顔を
盗み見るのが真尋の食後の密かな楽しみだった。

いつもならリビングからテレビやらゲームやらの音が聞こえてくる時間帯だが
クー子が留守にしている今日は皿洗いの音と頼子の鼻歌だけが響いていた。

「これで終わり……と」
箸の水気を切って箸立てに納めると、真尋は捲りあげていた袖を戻す。
みー!いつもの遊び相手の居ない珍獣が、期待に目を輝かせた。
真尋はシャンタッ君の頭を撫でると、その鱗肌を抱きあげ、頼子の腕にそっと渡した。
「あら、ヒロくんはもういっちゃうの?」

「うん、その……しゅ、宿題とかあるし……」
そそくさとエプロンを外す真尋に、頼子が悪戯っぽく微笑んだ。
「な、なんだよ母さん……」
「ううん。なんでも無いのよ〜」
含みのある笑みを向ける頼子の顔に、誰かの企み顔が重なった。
「母さん、久しぶりにお父さんとお電話で長話ししようかなぁ〜〜」
「そ、そう?それじゃ、オヤスミ」
電話を操作し始める頼子に背を向けると、
ややぶっきらぼうに真尋はリビングを後にした。

「ねぇアナタ!初孫は男の子と女の子どっちがいい?」
ガタン!と真尋が階段を踏み外す音が廊下に響いた。

み〜〜。お腹を撫でられたシャンタッ君が頼子の膝の上で気持ち良さそうに目を細める。
0339名無しさん@ピンキー2016/05/23(月) 21:04:59.45ID:hDrV6cdD
10分前――

真尋は扉の前に立ち、思案していた。
ノブの上のダイヤルはデフォルメされたニャル子の顔に合っている。
その手には、トランプとレースゲームのソフト……。
色々考えた上でのチョイスだったが、
「はぁ……」
どう考えても、彼女の部屋を訪れる男の持ち物には見えない。
何か気の利いたものをと思っても、悲しいかな
真尋の持ち物に男女のムードを誘うアイテムなどなかった。

「そもそもアイツが喜ぶものなんて……」

真尋はゲームソフトを足元に置くと、手ぶらのままドアノブに手を掛けた
……顔が燃える様に熱くなっているのが分かる。

深呼吸で息を整えると、ドアノブを捻る……。
0340名無しさん@ピンキー2016/05/23(月) 21:08:39.54ID:hDrV6cdD
5分前――

真尋はニャル子を押し倒し、唇を奪っていた。
「ん〜〜〜む!!んむむむ〜〜!!」
目を白黒させるニャル子はされるがまま、熱い口づけを受け続けた。
「ぶはっ!ま、真尋さん!ななななな、なにを?!」
「お前がして欲しいって言ったんだろ?」
「あうっ」
ニャル子は顔を真っ赤に染めると、俯いてしまった。

「……嫌だったか?」
フルフルと首が左右に振られた。

「……もっと、したい?」
「う〜〜……」
コクり、と縦。

「あっ……こ、心の準備が……はうぅ」
「ん……」
真尋の唇が首筋に落とされる。
「ふあっ!」
「…………」
髪からは石鹸の良い匂いが……肌からは甘い汗の味がする。
肩を掴んでいた腕を腰に回し、細いウエストを引き寄せる。

「あっ、真尋さ……」
腰からお腹、胸……太股……。
ぎこちないその手の動きに従い、ニャル子の健康的な肌が晒されてゆく。
0341名無しさん@ピンキー2016/05/23(月) 21:09:02.73ID:hDrV6cdD
「はうぅ!」
下着だけの姿になったニャル子は身を強張らせる。
「……あまり、み、見ないで下さい」
真尋の腕に抱かれながら、ニャル子は大きさの合わないブラを手で押さえている。
……その声は震えていた。

「……怖い?」
「いえ……その……ちょっとだけ……その」
「……」
「あっ!いえっ!!ま、真尋さんがじゃなくって……!!」
「ん……」
「真尋さんならむしろベリー・ウェルカム!って言うか!!」
「こ、こうやって、さ、触って貰っているのも!う、嬉しいって言うか!……あう……」
「ん……」


「あの……ですね」
「ん?」
「……私の初恋の話し……以前しましたでしょう?」
「……ん」
「……ある日を境に、突然大好きだった先生を……私……」
「………」


「私、また……真尋さんまで同じ様に……」
「………」
「………」
ふっと、真尋の抱擁が解ける。

「………」
「ニャル子……」
「は……い?」

カチャカチャ……ジー……

「は、はい?!」
「………」
「ま、ままま……」


「ゴメン、僕……」
真尋の理性はもう限界だった。

「な、なんで!どーして!!」
「だめだわ……もう我慢出来ない」
「真尋さんの、おお、おち……おちん……!!」
ニャル子の顔が耳まで真っ赤に染まっている。
「……愛してる」
「はう!!」
0342名無しさん@ピンキー2016/05/23(月) 21:11:18.64ID:hDrV6cdD
「……っはぁ!!はぁ!!くっ……うぁ!」
長々とした射精が漸く止まった。

汗だくの真尋は手を突くと、乱れた呼吸を整えようと努める。
出すものを出し尽くしたペニスは絶頂の余韻にびくびくと痙攣を繰り返している。

「……はぁ……はぁ……大丈夫か?ニャル子」
真尋の腹の下でぐったりとしているニャル子。
乱れた銀髪が目元を隠し表情は伺えない。
形の良い豊かなバストが呼吸に合わせてゆっくりと上下している。
「おい……」
心配になった真尋が顔を近づけたそのとき!


「おわっ!」
がしり!と真尋の胴がホールドされる。
「うがっ?!」
ニャル子の脚が腰をしっかりと挟む。そして。

「んむ!むむむむむむ?!」
電光石火の早業で真尋の口が塞がれた。

「ぶはっ!お、お前なぁ……!」
「まっ!ひろさ〜〜〜〜ん!」
キスから解放された真尋に髪入れずにニャル子が抱き着いた。
「うぉっ……!」
バランスを崩した真尋を引き倒すニャル子。
「はぅ〜〜……し・あ・わ・せ」
身体全身で真尋を抱きしめるニャル子は真尋の胸に顔を埋める。
0343名無しさん@ピンキー2016/05/23(月) 21:14:29.83ID:hDrV6cdD
「でゅふふふふ」
「何だよ気持ち悪いな」
胸元からあざとい上目遣いで覗いてくるニャル子。
真尋はその締まりのないニヤけた笑顔を直視出来ず、視線を外した。
「真尋さん!」
「……なんだよ」
「愛しています!」
「……ッ!」
「不思議ですね!さっきまで言えなかったのに!」
「そ……そうかよ……」
「いや〜〜、何だか気分爽快ですよ!」
「僕は何だか気が滅入ってきたよ……」
半分は本音だ。
先程までの甘酸っぱい思春期ニャル子が嘘の様に、せきを切ったように矢継ぎ早にまくし立てるニャル子。
余りの様変わりに目眩を覚える……しかし、もう半分は……。

「ははあ〜〜ん……さては真尋さ〜〜ん?」
「お、おいバカ、やめ……!!」
「コッチでも愛してるって、して欲しいんですね!わかります!!」


繋がりっぱなしだった下半身に、稲妻が駆け抜ける。
粘糸を垂らす精液の塊とぬるぬるの愛液が満たされた狭肉孔が、張ったままのペニスを苛んだのだ。

「真尋さんのえっち」
「う、うるさい」
ニャル子くつくつと笑い、真尋の胸元に頬をすりすり。

観念した真尋はふぅとため息。
「そんなにひっつかれちゃ、キス出来ないよ……」
愛しい這いよる混沌(かのじょ)に抗議した。
0344名無しさん@ピンキー2016/05/23(月) 21:17:58.64ID:hDrV6cdD
翌日――


真尋は教室に辿り着くと、力無く席に座った。
「おはよう、八坂君」
「ああ、おはよう余市……」
「おっはよーーーございまーーす!!」
「おはよう、ニャル子さん」
げっそりと青い顔で突っ伏す真尋と、つやつやの笑顔で
鼻歌混じりに席に座るニャル子を交互に見詰めた。

「おっはよ〜ニャル子ちゃん!」
歩くスピーカーの声を遠くに聞きながら、真尋は睡魔と闘う。
……結局あのあとも、めちゃくちゃセックスした。一晩中。
「やっぱり不公平だ……」
「何か言ったかい?」
「……何でもない」
小首を傾げる余市の視線から逃げる様に億劫な身体を起こして、
教科書を取り出そうと鞄に手をのばす真尋。
「して、首尾はどうだったよ?」ヒソヒソ
「うえっへへへ、そりゃもうばっちのぐーでしたよ」ヒソヒソ

ピクリ、と真尋の手が止まる。

「しかし、何故宇宙子供化ウイルスなど……?」ヒソヒソ
「へ?私がイス香に頼んだのは素直になっちゃうお薬だけど……」ヒソヒソ
「……ふぅ、やっぱりカレーを良く噛まずに食べる様な奴は駄目ですねぇ」ヒソヒソ
「ははは……魚は良くわからないけど、、、あっ」
「どうしましたか?珠緒さ……ひぃ!」
「ニャ〜〜ル〜〜子〜〜!!」

困った様に余市を見る珠緒に、真尋の親友は肩を竦めてみせる。


仕事から帰ってきた邪神達が事態を更にややこしくさせる5分前の出来事だった。
0345名無しさん@ピンキー2016/05/23(月) 21:19:57.11ID:hDrV6cdD
以上です

散文駄文プラス遅筆
申し訳ありませんでした



また書かせてください
0347名無しさん@ピンキー2016/05/25(水) 23:38:28.06ID:T94jd7b4
乙乙乙!
やっぱりいつものニャル子も最高に愛しい!
0349名無しさん@ピンキー2016/05/28(土) 17:47:10.51ID:JM2p9yYS
乙乙乙です!!ニャル子可愛すぎますね!次回もお待ちしています!
0354名無しさん@ピンキー2016/06/09(木) 06:41:06.81ID:ivrXXr54
そう言われるとニャルまひしか書きたくなくなるフシギ
とりま>>352でかいてみま
0356名無しさん@ピンキー2016/06/25(土) 11:06:26.30ID:M160Rpo5
保守

Fから一年経ったが、ニャル子さんを忘れてはならない
0359名無しさん@ピンキー2016/06/26(日) 20:30:03.58ID:SXsb/QHw
「こ、今度……その、ど、どっか……行かないか……?」

苦労して紡いだ言葉は、練習していたものと大分違っていた。

「……今何と?」

ニャルラトホテプは真顔で聞き返した。
真尋は敗北感と恥ずかしさで、ニャルラトホテプを直視出来ない。

「だから、その……出掛けないかって」

「それは遠い未来のお話し?」

「……今度の日曜日」

「皆でですよね?」

「二人で」

「それは……つまり……?」

「……デート」

「…………」

「…………」

「……今何と?」

ニャルラトホテプは真顔で聞き返した。
0360名無しさん@ピンキー2016/06/26(日) 20:32:59.95ID:SXsb/QHw
「デート?」

「……デート……」

「でぇと?!」

「みーみ!」

「そんなに驚くことでもないだろ……」

真尋は平静を装いつつも、内心失言を悔いていた。
デート当日、八坂家朝の食卓。当事者の一人であるニャルラトホテプは家族(と居候)からの
負のオーラを浴びながら、鼻歌まじりで納豆をコネている。

……どうでも良いことだが、これからデートだと言うのに、
臭いのきつい食べ物を食べるのはどうなのだろうか……。
真尋は同じ大豆の加工食品であっても納豆は避けて冷や奴をチョイスしたのに……

何故?

それは、デートで口臭を気にする自体と言えば……いけないそれ以上は。

「……少年、話しをすり替えないで」

「お豆腐より大事な話しがあるでしょう?」

「な、何も言っていないだろ!」

「まひろくん、目は口ほどにものを言うんだよ」

「みー!」

じゃあ、なんで普段から真尋の意思を察してくれないのか、不公平ではないか。
せっかく付き合っている恋人との逢瀬くらい気を回してくれても……とは言えないのが真尋だった。
真尋は救いを求める様にニャルラトホテプに視線を向ける。

「なぁ、ニャル子お前からも何か……」

その先は言えなかった。
ニャルラトホテプがにこりと微笑む。
見る者を引き付けて止まない魅力的な笑顔だ。
0361名無しさん@ピンキー2016/06/26(日) 20:34:52.14ID:SXsb/QHw
――――

「ささ、真尋さん!張り切って私を連れ回して下さい!」

玄関を飛び出したニャルラトホテプは、くるりとターンを決めて両手を広げる。
大輪の向日葵の様なその笑顔に迎え入れられる様に真尋は八坂家の敷地を後にした。
すかさず右腕がニャルラトホテプの腕に絡み取られる。

「デュフフ」

ニャルラトホテプの暖かさと甘やかな体臭に真尋は心拍数が上昇するのを抑えられない。

そして、

「いってきまーす!」

残像が見えそうな勢いでニャルラトホテプが手を振り、二人は歩き出す。
真尋はと言えば、玄関からの恨めしげな視線を背中に感じ、
我が家が視界から消えるまで生きた心地がしなかった。

「はぁ……まったく、お前は……」

尾行の類が無いことを確認し終えた真尋は、漸く警戒を解いた。

「大丈夫ですよ真尋さん!私のネゴシエーションは完璧です!」

ふんすと鼻息を荒げ胸を張るニャルラトホテプ。

「アレは交渉じゃなくて、買収だ……どーすんだよ帰ってから」

「それは帰ってから考えればいーんですよ!」

身も蓋も無い返事に真尋は再度ため息を吐いた。
0362名無しさん@ピンキー2016/06/26(日) 20:36:45.13ID:SXsb/QHw
「デュフフフフ」

「なんだよ」

「いーえ、べっつにぃー」

真尋の顔を覗き込んでいたかと思うと、ニャルラトホテプは腕を解いて、踊る様に一歩前に出た。
芝居がかった仕種だ。

「ふん……」

総てを見透かされた様な居心地の悪さを感じ、真尋は歩調をはやめる。
追い抜き様、立ち止まったニャルラトホテプの手をやや強引に掴むと、引っ張る様に先を急いだ。

(……舞い上がっていたのかもしれない)

真尋は自戒した。
『今日はニャル子とデートだから』
口をついて出たその言葉は無意識に出たのかどうか、今の真尋には自信がなかった。ただ……

(チラリと覗いた真尋が繋いだ手の先で、だらしの無い笑顔が揺れてる)

今は、この羽根が生えた様に浮かれた気持ちを感じて居たかった。


……こうして二人のデートは始まった。
0369名無しさん@ピンキー2016/07/04(月) 00:18:48.43ID:90OoGzjR
「ふんふんっふんふんっ、ふんふっふんふっふ〜〜ん♪」

「あ〜〜、あのさ……」

鼻歌も軽やかに店内を見て回るニャルラトホテプに、真尋は怖ず怖ずとついて行く。
周囲の視線を気にしようにも、ニャルラトホテプの後ろ姿から目を離すと
店の『商品』が嫌でも目に入り、どうしても彼女ばかりを見るしかない。

「真尋さん。これなんかどうです?」

「おわっ!」

振り向いたニャルラトホテプとバッチリ目が合った真尋は思わず声を上げてしまう。

「……!!」

真尋は口をつぐむと、左右をキョロキョロ。
幸い気に止める者は誰も居なかった。
視線の合った店員が柔らかく微笑み会釈。
真尋は赤面し、俯いた。

「真尋さん?」

ニャルラトホテプが気遣わし気に真尋の顔を覗いた。

「い、いいんじゃ……ないかな……似合う……と、思う」

気の動転した真尋はそう言うと、天井を見上げた。

「……ほんとですか?!」

嬉しそうな彼女の声に真尋は適当に相槌を打つ事しか出来ない。

「じゃあ、これとお揃いのブラ探して来ますね!」

「あ、おい!ニャル子!」

脱兎の如く陳列棚の狭間に消えるニャルラトホテプ。
真尋は魅惑的なショーツの並ぶそこに一人残された。

真尋は今後どんなにあざとくウソ泣きされても、どんなにかわいらしい演技でおねだりされても
ランジェリーショップには金輪際行くまいと心に誓った。

「真尋さん、試着してみましょうか?」

「ふざけんな!」

先程の店員が一際賑やか恋人達を見てクスリと微笑んだ。
0370名無しさん@ピンキー2016/07/04(月) 00:19:47.92ID:90OoGzjR
ニャルラトホテプがわざとらしくニーソックスを直すと、
吸い寄せられる様に魅惑の領域に目が行ってしまうのは男の性だろう。


……普段であればそれでも絶対に見るまいとする真尋だったが、
今回ばかりはそうはいかなかった。

「真尋さん、もうちょい右!右です!」

「こ、こうか?」

ニャルラトホテプを肩車した真尋は、彼女からの指示に応えて右に一歩。

「も少し前です」

前に半歩。ん〜〜。と、かわいらしい声が聞こえ、後頭部に柔らかく
かつ健康的に引き締まったお腹が当たる感触。
やがて伸身していた上体が戻り、お尻の重みが肩に。

「取れたか?」

「はいな!」

真尋はしゃがみ込むと掴んでいた太股をはなす。
スルスルと滑らかな身のこなしで背中から降りた彼女は、
不安気に見ていた男の子に元気なVサインを送る。

「ありがとう、おねぇちゃん!」

歳の頃は小学生低学年といったところか……風船を受け取ると、
ニャルラトホテプに頭を撫でられ、嬉しそうにはにかんだ。
そこに地下街で出くわした珍事を遠巻きにするギャラリーを掻き分け、
手洗いから出てきた男の子の母親が駆け寄る。
真尋が事情を説明すると、お互いザ・日本人と言った体でペコペコと頭を下げ合った。
事件の当事者達はと言うと、どや顔のVサインを交わし合い、
そして親子の姿は人の波に消えていった。
0371名無しさん@ピンキー2016/07/04(月) 00:21:05.52ID:90OoGzjR
「いやぁ、良いことをしたあとの一杯は格別ですなぁ〜!」

ニャルラトホテプはストローを口から離して、行儀悪くぷはあと息を吐いた。
地下街にある某ファーストフード店で向かい合い、真尋はマヨネーズと
牛脂の味しかしない、新商品のバーガーを食べていた。

「一日一膳とは良く言ったものですね!ご飯が美味しいです!」

そう言うとバーガーにかじりつくニャルラトホテプ。

「『善』だ『善』……大体毎日悪さばかりしてたら意味ないだろ」

とは言いつつも、内心真尋は暖かい気持ちに包まれていた。
地下街の天井をさ迷う風船を見上げる男の子を見付けたのはニャルラトホテプだった。
周りの人達がそうする様に通り過ぎかけた真尋を彼女が引き留めたのだ。

「まぁ、わざわざ肩車をして頂かなくても、私ならひとっ跳びでしたけどねっ!」

「ばぁか、お前あんなところで世界記録出すつもりかよ……」

ふんすと鼻息を荒げるニャルラトホテプを嗜める。

「……それに」

「それに?」

「……いや、何でもない」

そう言うと真尋はストローをくわえて、程よく溶けだした甘ったるいシェイクを飲んだ。
ニャルラトホテプはそれ以上詮索はせず、山盛りのポテトを啄んだ。
二人で食べるには些か量が多かったが、問題は無いだろう。
誘った手前、今日のランチは真尋が持つつもりだったが、
所詮は千数百円の出費だ……幾分安く付いたものだと内心ホッとする。

(ひょっとして、気遣かってくれたのかな……)

お目当てだと言う、おまけのキーホルダーを嬉しそうに眺める彼女にしばし見惚れる真尋だったが、

ちゃららら〜〜ちゃらららら〜〜♪

「おっと、珠緒さんからメールですね」

原点にして頂点の様な『そのもの、』としか言えないどこかノスタルジックなメロディだ。
現実に引き戻された真尋は勝手にのろけ始めた自分を見出だし、頭を掻いた。
0372名無しさん@ピンキー2016/07/04(月) 00:21:36.40ID:90OoGzjR
「ほうほう……ふむ……へぇ……お?おお……」

刻一刻と変わる千の無貌を眺めつつ、真尋はこの後の事に思いを馳せた。
浮いた分の軍資金をどうするか……ゲームセンター、カラオケ、映画……。
皆で行く機会は有ったが、いざ二人きりでと思うと、途端に新鮮なものに感じるから不思議だ。
以前のデートは件の暮井珠緒の立てたコースに沿ったプランだったが、今日はそうではない。
全てが真尋と、ニャルラトホテプで決めていくものだ……二人きりで……。
顔が熱くなるのが分かった。

……しかし、その甘やかな思考も直ぐに終わりを告げた。

「真尋さん真尋さん!」

目をキラキラと輝かせたニャルラトホテプが真尋にスマホの画面を見せてくる。

「これ、私達ですよ!」

「へ?……え?なになに……『バカっプルはけーん』?」

誰かのSNSとおぼしきその画面は明らかに暮井珠緒のものでは無かった。
おそらく届いたメールからジャンプしたものだろう。
……問題はそこにアップロードされていた画像だ。

少女を肩車する少年の写真。

画像は修正され、目元は隠されていた。
しかし、モデルの様にスラリと伸び、黒いニーソックスに包まれた脚線。
白のノースリーブのシャツに黒のミニスカート、赤いネクタイ、美しい銀髪に、一房のアホ毛……。
ニャルラトホテプに言われるまでもなく、それはニャルラトホテプと真尋だった。
0373名無しさん@ピンキー2016/07/04(月) 00:23:25.36ID:90OoGzjR
昼食を済ませた真尋達は地下を出て公園を歩いていた。
街を南北に区切るシンボル的な公園である。


「善哉。善哉。いやぁ、情けは人の為ならずとは良く言ったものですな〜」

珍しく諺を正しく使うニャルラトホテプだったが、対照的に真尋の心は暗澹たるものだった。
見られていた。撮られていた。晒されていた……それはまだ良い、
問題はその事を知らせてきたのが、よりにもよって『歩くスピーカー』からだと言うことである。

「……真尋さん?」

あれこれとよくない事ばかりを考えてしまう真尋だったが、
心配そうに見つめてくるニャルラトホテプに気付いた。

「……何でもないよ」

真尋は笑顔を向けた。
ニャルラトホテプの頭を撫でてやると、その心配顔は瞬く間に溶けた様なしまりのない笑顔に変わった。
過ぎた事は忘れよう……折角のデートである。

愛しい少女が喜んでいるのならそれで良いではないか。

……後の事は後で考えよう。


「珍しくコトワザの間違いに突っ込まないんですね……」

「いや、あってるから……」

真尋の笑顔が苦笑に変わった。
0374名無しさん@ピンキー2016/07/04(月) 00:24:11.82ID:90OoGzjR
―――

「面白い映画でしたね!」

映画館を出るとニャルラトホテプはくるりとターンし笑顔を向けた。
デートで観るには些かムードに欠ける内容だったが、当人が喜んでいるのだ、良しとしよう。
レディースディに学生割引もついてお財布にも優しいスポットだった。
これならば、小まめに来ても良いかもしれない……映画の内容にもよるが……

「俺は不死身の杉本だ〜〜!」

肩膝をついて銃を構える真似。
先程見終わった映画の印象的な場面だ。
劇中では男臭い俳優による鬼気迫る迫力の演技も女の子がすると途端に可愛らしいお遊戯だ。
そして彼女の場合は、本人は何処までも真剣に成り切っているからタチが悪い。
通行人達がこの残念な美少女と真尋に微笑みながら去っていく。
耐え兼ねた真尋はニャルラトホテプを引き立てると、
ギャラリーの出来かけた人の輪からニャルラトホテプと抜け出し、早足にその場を後にした。

「ほら、恥ずかしいだろ。行くぞ!」

「ああん!真尋さ〜ん」

見世物の消えた人の輪が崩れ、そして雑然とした流れに身を任せた。
0375名無しさん@ピンキー2016/07/04(月) 00:27:05.38ID:90OoGzjR
「そろそろ今日はお開きですかね……」

……そうニャルラトホテプが切り出したのは、日の傾きかけ頃だ。

二人は繁華街を抜けて人影の疎らになりつつある川岸を歩いていた。
芝生と歩道で整備されマラソンコースにもなる憩いの場だ。

「……そうだな」

「………」

何処かそわそわとしたニャルラトホテプの仕種……。
名残惜しさの滲み出るその横顔には、それとは別な
何かを待ちかねていたかの様な期待の色が浮いていた。

5分程歩いた頃、
先程から深呼吸をしてタイミングを見計らっていたニャルラトホテプが、立ち止まり、
思い切って口を開いた。

「真尋さ「なぁ、ニャル子…」




「キス……しようか」

「は……あ、あう……あ……」

何事かを言いかけたニャルラトホテプが口をぱくぱくとさせ、

そして、二度頷いた。
0376名無しさん@ピンキー2016/07/04(月) 00:29:51.08ID:90OoGzjR
―――

「ふぃ〜〜なんとか雨宿り出来ましたね〜〜!」

コンビニエンスストアの軒先に待避してきた真尋とニャルラトホテプは、
夜雨に光るネオンを見上げながら身体の雨粒を払い落とした。
突然降り始めた雨の中を駆けて来たサラリーマンが二人に並んだ。
先客も二人、学生がタオルで頭を拭いている。

「当分止みそうにありませんね」

スマホを弄って予報を確認していたニャルラトホテプがぷぅとため息。

「……寒いか?」

見ると剥き出しの肩を抱く様にニャルラトホテプが身体を震わせていた。

「ん、大丈夫で……ひゃ!」

ニャルラトホテプを抱き寄せると真尋は恥ずかし気に視線を外した。
雨に濡れたその身体からは何とも甘やかな匂いがした。

「えへへ……暖かいで、ぺぷちん!」

ずずずと鼻を啜るニャルラトホテプ。いかな夏場と言えど北国の夜は肌寒い。雨の夜は、得に。

真尋はしばし思案するとニャルラトホテプの肩に上着を掛ける。

「あっ……そんな、真尋さんが風邪をひいて……うひゃ!」

言い終わる前に、ニャルラトホテプは意外と引き締まった真尋の腕に抱き上げられていた。
所謂お姫様抱っこである。

「ま、まひっ!」

「……少し、濡れるぞ」

「ふぇ?」

そう言うと真尋は雨の中を駆け出した。
0377名無しさん@ピンキー2016/07/04(月) 00:43:44.52ID:0CUXKbI3
連投規制にひっかかったので
続きはまた後日で
0379名無しさん@ピンキー2016/07/04(月) 08:21:07.80ID:Yzcw68tL
乙乙乙
二人っきりのデートの甘酸っぱい雰囲気良いねえ〜〜、と思ったら規制か OPZ

ゆっくり待ってますョ
0380名無しさん@ピンキー2016/07/05(火) 03:33:25.06ID:+dvYvmLl
真尋さんが積極的ですねぇ…ぐへへ
ニャル子さんは、もう、なんともいえないこの可愛さがたまりません!
続き待ってます!
0381名無しさん@ピンキー2016/07/05(火) 17:09:00.17ID:dahNdhTM
……ずぶ濡れのまま入店した真尋達を迎えたのは無人のフロアだった。
窓の無い受付の奥には人の気配は有ったが、歯抜けに光るパネルと廊下だけの空間。
光る部屋のパネルに触ると間接照明に照らされた落ち着いた色調の廊下の先、
無人のエレベーターが扉を開いた。
二人は無言でその中に乗り込むと、扉は開いた時と同じくひとりでに閉まり、上昇を開始した。

「……」

「……っ!」

「……」

「……えへへ」

ニャルラトホテプのはにかんだ顔は紅潮しており、濡れた双眸が真尋を見上げる。
真尋が手探りに繋いだ右手と左手とはいつしか指を絡め合い、しっかりと結ばれた。
永遠にこうして居たい……と言う想いと、天井からそんな浮かれた真尋を睥睨する
「目」から逃れたい気持ちとがないまぜのまま、目の前の扉は開かれた。
降りた先は乗ったフロアと同じ造りの廊下で、その突き当たりで矢印がチカチカと点滅している。
窓の無い廊下を進み無音の案内に従って角を曲がると、同じ装飾の扉が居並ぶ廊下に出た。
その一つの扉の上でランプが明滅している。
落ち着いた明かり、落ち着いたBGM、落ち着いた香りの中で、真尋の心拍数は跳ね上がって行く。

チー……カチャリ、扉の前に立つと解除される音。

真尋は、姿の見えない案内係の視線から逃げる様に、漸く得た二人だけの空間に足を踏み入れた。
0382名無しさん@ピンキー2016/07/05(火) 17:10:03.11ID:dahNdhTM
「い、いっやぁ、よく出来ているものですなぁ!」

室内に入ると扉はひとりでに施錠される。

「ここまで誰にも合わない様に配慮されているとは!」

明るいLED光に照らされた室内はパネルでみたよりもずっと広々としており、
ものものしいセキュリティを施された窓を除けば一見普通のホテルの一室である。

「にゃ……にゃはは。おっ!コーヒーとお茶はセルフですって!」

ニャルラトホテプの指差す先には小型の冷蔵庫。中身と値段の書かれたその上の棚には
電気ケトルとフリーのインスタント飲料のセットが置かれていた。

「あのぉ……真尋さん?」

どうにか場を持たせ様としていたニャルラトホテプが言葉に詰まった。
真尋はと言うと、

「ニャル子!」

「真尋さ……」

川岸でよりも強引な口づけに目を見開くニャルラトホテプ。手提げと買物袋とが床に落ちた。

……ともすれば、一方的なそれはしかし、柔らかな抱擁で迎え入れられた。

「んっふ……んん……」

ニャルラトホテプの肩から真尋が掛けた上着がずり落ちる。
その下から現れた白いブラウスは雨に濡れ肌に張り付き、
その下に秘されていた魅惑的な肌と、純白のランジェリーを浮き上がらせる。

「ん……んむ……ニャル……ん」

舌を絡ませ合い、混ざり合った唾液が垂れるのも構わず、真尋は夢中でニャルラトホテプを味わった。
コンビニエンスストアでニャルラトホテプに向けられた視線――。
店内の窓ガラス越しにまで注がれていたそれを思い出し、
真尋の劣情は臨界を迎えた。
0383名無しさん@ピンキー2016/07/05(火) 17:10:29.90ID:dahNdhTM
「ん……!あう……!ここでするんですかぁ!ひゃあ!」

首筋を吸われたニャルラトホテプはびくびくと身体を震わせる。
戸惑いの表情のニャルラトホテプは一度真尋の身体を引き離す。

「真尋さん、先ずはその……シャワーでも」

「……駄目?」

「あぅ……そ、その顔は卑怯ですよぅ」

「ん……」

「あっ……洗わないと……ン……汚い……ですって」

胸元の雨粒とも汗とも付かない水分を口に含む。
背中に回した手の中で柔らかく暖かなニャルラトホテプの肌がうねった。
濡れそぼった衣服の不快さが、心地好い。

「ひゃっ!はぁあ……うひゅっ!」

映画館の前、通りかがりの男が横目に凝視していた白い脇に舌を這わせる。

「っにゃあ!っふ!ひゃあ!」

公園ですれ違ったカップルの男がチラチラと見ていた豊満な胸が真尋の手の中で自在に形を変える。

「っは!……っはぁ!あん……まひ…真尋さん…んッ!」

SNSで見る間にグッドの数が上がっていた二人の写真。
画面越しに数多の視線を集めていたそこを指でなぞる。
見えそうで見えないその奥に、一体どれ程の劣情が注がれたのか……

『イイハナシダナー』、『#若者の善意』、『#二人の共同作業』ひやかす言葉に混じる
『いいふともも』、『#むっちり』、『#そこ替われ』、『……少年、邪魔』、『見え……見え』……

ハンドルネームに秘された匿名の下心に視姦されていたこの肌も、肉も、芳しさも……今は真尋だけのものだ。
0384名無しさん@ピンキー2016/07/05(火) 17:15:51.53ID:dahNdhTM
「ニャル子……!」

「ひっ!ああぁア!」

指で押し拡げたそこから、夥しい愛液が垂れ落ちた。
手を壁に突いたニャルラトホテプは、腰をガクガクと震わせて暴虐に耐える。
真尋はショーツに手を入れると、潤みきった入り口を執拗に責め、
快楽と痛みにわななく肉に爪を立てた。

「ま、真尋さ……怒って……ひゃあっ!」

左脚の太股を抱えられたニャルラトホテプは、困惑と期待で潤んだ瞳を真尋に向ける。

「ごめんニャル子……」

ニャルラトホテプに落ち度はないのはわかっていた。
怯えるその表情に良心の痛みすら感じる。
しかしそれ以上に、理不尽な嫉妬心が真尋の情欲を揺さぶった。

ジーンズから苦労して取り出したペニスがニャルラトホテプのふとももを叩いた。
姿の見えない男達に囲まれるニャルラトホテプを思い浮かべる真尋。

「ああっ!ン!……んあああ!」

膣内に挿し込んだ中指がぐぢゅぐぢゅに熟れた膣ヒダを引っ掻いた。

「くっ!うあ!」

ニャルラトホテプの震える指が真尋自身を握りしめる。
ゆっくり動かせば羽毛の様に優しく、強く嬲れば息も詰まる程速く、きつく。

「あんん!はぁあ!あっ、あっ、あっ……!」

「うっぐ!ニャル子ぉ!」

勃起しきった無数のペニス達が蒸れたニャルラトホテプの芳香を感じ、反り上がる。
ニャルラトホテプの身体中を濡らす水滴がそいつらの放った欲望の残滓と重なった。

(変態かよ、僕は……!)

自己嫌悪を感じながらも真尋は、腰の奥を競り上がってくる熱を止めることは出来なかった。

「うっ!くああぁ!」
0385名無しさん@ピンキー2016/07/05(火) 17:19:26.52ID:dahNdhTM
「あんっ!……ひっ!ふにゃっ!」

ニャルラトホテプの太股とショーツとに濁った汚液が降りかかる。
熱い膣内で指を締め付けるヒダが、そこからも精を搾り上げようと蠢いた。

「……くっ!うぅ!」

「あ……く……んんん……ッ!」

湯気が立ちそうな熱い精液が執拗にニャルラトホテプを汚した。
漸く射精が納まった時には、先程垣間見た背徳的な情景が目の前に在った。

「ふぅ、ふぅ……」

ショーツからびしょびしょの右手を引き抜く……冷静さを取り戻した真尋を、言い知れぬ後悔が襲った。

「ご、ごめん!ニャル子」

放心状態でへたり込んだニャルラトホテプに真尋は謝った。

「にゃる……!?」

今度は真尋の言葉が物理的に遮られた。

「むぐっ!」

真尋の顔がニャルラトホテプの胸に強引に抱かれる。
細い、華奢な腕からは想像も出来ない力だ。
もがく動きは徐々に弱まり、
優しく頭を撫でられるに至り、真尋は抵抗を諦めた。

「……ニャル子」

「私は真尋さんだけのものですよ……!」

「……ッ!」

「えへへ……強引なのもステキです!」

そうして、優しくキスを落とした。


「さっ、風邪を引く前にお風呂に入りましょう!」

にこやかに微笑むニャルラトホテプに、
真尋はただ頷くことしかできなかった。
0391名無しさん@ピンキー2016/07/09(土) 20:53:27.72ID:AkXwEhn8
「ニャル子、入るぞ」
「あ、ようこそお越しくださいました真尋さん!」

ある夜、ニャルラトホテプの部屋を訪れた人物。
それは八坂真尋であった。
恋人が自分のことを求めて訪ねてきてくれたことにニャルラトホテプの顔から自然と笑みがこぼれる。

「まひろさぁん!」
「こっ、こら」
人目も憚らずに部屋の入り口で抱きつくニャルラトホテプ。
その姿はまるで主人に甘える子犬のよう。
以前の二人の関係からすれば罠に飛び込むのもいいところである行為だが、恋人となった二人にとってはもはや当たり前のことになっていたのだ。


「で、今日はどんなプレイでくんずほぐれついたしますか?」
「気が早いんだよお前は……それより何やってたんだ?」
「ああこれですか。惑星保護機構用の報告書です。今日中に仕上げないといけないんですよ。いやーこれがなかなか強敵でして」
「今日中って……じゃあさっさと済まさないといけないんじゃないか?」
「まあまあそんなのは後回しで」
0392名無しさん@ピンキー2016/07/09(土) 20:54:42.09ID:AkXwEhn8
「そんなこと言っていつも問題を後回しにしてきたんじゃないのかお前は?」
「うぐっ……確かに私は夏休みの宿題を8月31日にやるタイプでしたが……いえ、そんなことより真尋さんとのいちゃラブのほうが大事です!」
せっかく結ばれた二人の関係。
ニャルラトホテプには貴重な時間を無駄にするわけにはいかないのだ。

「ニャル子の気持ちは嬉しいけどさ……それは僕のためでもあるんだろ?」
「まあそうですけど……」
「だったら早く終わらせちゃえよ。その、待ってるからさ」
「真尋さんがそこまでおっしゃるのであれば……」
確かにこれは惑星保護機構のエージェントとして真尋を守るためにも大切な仕事の一環でもある。
真尋の気遣いに渋々ニャルラトホテプは引き下がったのだった。

「では首を長くして待っててください。40秒で終わらせちゃいますから!」
「いや落ちついてやれよ」
0393名無しさん@ピンキー2016/07/09(土) 20:56:15.15ID:AkXwEhn8
―――
「ニャル子、休憩しないか?」
ニャルラトホテプが報告書と格闘してしばらくのち。
地球での活動をいかにドラマティックに表現するか頭を悩ませ、真尋の貞操を狙う敵性邪神をフルボッコにするシーンが佳境に差し掛かったとき。
真尋はお茶を淹れて待っていてくれたのだ。

「ま……まひろさぁ〜ん。うぅ……ニャル子感激です……」
「大げさだなお前は。砂糖は……二つでいい?」
「あ、お願いします。それにしても恋人の好きな数を覚えてくれているなんて……これはもう熟年夫婦の様相を呈してますね!」
「はいはい」
真尋が手渡してくれたカップを手に取ると芳醇な香りが疲れた体に染み渡る。
こうして甲斐甲斐しく世話を焼いてくれることがニャルラトホテプにとっては何よりも嬉しいのだ。

「なんだか今日の真尋さんとっても優しいです」
「ばっばか、僕はいつだって優しいだろ」
「あはは、そうでしたね」
以前はつらく当たられることもあったものの、結ばれてからというものはフォークは飛んでこなくなったしこうしていつも気にかけてくれるのだ。
羽目を外し過ぎると拳が飛んでくることがあるが。

「僕にはこれくらいしか出来ないからさ」
「いえ、そんなことありません!私はこうして真尋さんと一つ屋根の下で過ごせて毎日が充実してますから」
いくら邪神ハンターの母を持ち、0フレームのフォークの投擲が出来ようとも所詮は一般地球人であり、普段はニャルラトホテプに守られてばかりだ。
これは負い目を感じている真尋なりのもてなしのつもりなのだろうか。
だがそんなことせずともよいのに、とニャルラトホテプは思う。
ニャルラトホテプは真尋のそばにいられるだけで幸せなのだから。

「とっても美味しいですよ、真尋さん」
「どういたしまして」
あつあつのカップを両手で持ったニャルラトホテプは真尋ににこりと微笑みかける。
すると真尋も照れくさそうに微笑み返してくれる。
この時飲み干した紅茶の味はいつもよりとても甘く感じられたのだった。

「さあ続きがんばっちゃいますよ!」
0394名無しさん@ピンキー2016/07/09(土) 20:58:15.13ID:AkXwEhn8
「終わったー!終わりましたよ真尋さん!」
「ん、おつかれさま、ニャル子」
「真尋さんのおかげでとっても捗っちゃいました!」
「それはよかったな」
「あの〜真尋さん、できればご褒美が欲しいかな〜なんて……んっ!!!」

頑張った自分へのご褒美をおねだりするニャルラトホテプ。
真尋に抱き寄せられると、唇に感じる柔らかい感触。
唐突に口付けを交わされたのだ。

「んぁぁ……」
「こ、これでいいか?」
「ふぁ……てっきり頭を撫でてくれるものかと……」
「そっちのほうがよかった?」
「ひあっ!……あうぅ……」
望み通りに頭を撫でてくれる真尋。
真尋をからかうためのほんの冗談のつもりだったのたが思いもよらぬ攻勢にニャルラトホテプもたじたじ。

「まっ、まひろさ……もう辛抱なりませんっ!」
「うわっ、馬鹿っ……やめろっ!」
0395名無しさん@ピンキー2016/07/09(土) 20:59:58.23ID:AkXwEhn8
「にひひ〜」
「ああもう……」
そのままベッドにもつれ込むと真尋の胸に抱きつき体をもたれかける。
真尋の手は背中に回され優しく抱きしめてくれる。
間近に感じられる真尋の温かさにニャルラトホテプの心は一瞬で満たされる。

「なんかこれ……幸せですね」
「そうだな」
「あっ、真尋さんがデレました」
「うるさい」
真尋の胸に頬を擦り付けるとわしゃわしゃと頭を撫でてくれる。
口ではツンツンしていてもこうして愛情を示してくてくれるのだ。

「これ……気持ちいいです……とっても落ち着きます」
「そうか?僕は違うな」
「えっ……それは一体どういう意味ですか」
「こうしてると、すごいドキドキする」
「あっ、それは私も同じです」
「でも全然嫌じゃなくて、ずっとこうしていたいって思うんだ……おっ、おい」
「やっぱり今日の真尋さん優しいです」
「……かもな」
真尋の告白にニャルラトホテプの体は熱を帯びて熱くなる。
紅潮した頬を隠すように真尋の胸に顔を埋めると緊張している真尋の鼓動が感じられる。
0396名無しさん@ピンキー2016/07/09(土) 21:01:11.38ID:AkXwEhn8
「あの……真尋さん」
「何だよ」
「おっきくなってます」
「しっ、仕方ないだろ」
先ほどからお腹に押し当てられるごつごつとしたもの。
いくらむっつりしていても所詮は青年男子。
猿のように盛ってもおかしくない年頃なのだから、愛する少女に間近に触れられるだけ……ましてやおっぱいまで押し付けられたら勃起しても仕方がない。
しかもそれは何度も味わってしまった極上の肉体。
それが目の前にあるのに我慢できるはずがあろうか。

今、目一杯よくしてくれた彼氏に恩返しする時が来た。

「優しい真尋さんにはニャル子がいっぱいサービスしちゃいますよ……?」
0398名無しさん@ピンキー2016/07/09(土) 22:59:25.87ID:IH/odQ8y
ふおおぉ!乙乙乙!!
ときめく、ときめくぞぉ!!!

続きお待ちしています。
全裸で。
0399名無しさん@そうだ選挙に行こう! Go to vote!2016/07/10(日) 11:52:27.65ID:PQEIimAh
乙乙乙乙
こうやってSSが増える喜び

保管庫を更新しようかと思うのですが
よろしいでしょうか?
0401名無しさん@ピンキー2016/07/12(火) 20:50:07.76ID:QzfkoMpx
そう思ったら人に聞く前に更新しろ!ってことかw

>>391
乙です
ここを覗く度、皆の中にニャル子さんが今でも居るのがわかって嬉しい
0402名無しさん@ピンキー2016/07/13(水) 21:52:49.16ID:0e4/NAfG
タイトル付けと画像のチョイスが悩ましいですな
0405名無しさん@ピンキー2016/07/16(土) 07:22:07.38ID:NOd/0OfW
「………」

ベッドに腰掛けた真尋は手持ちぶたさに視線をさ迷わせた。
シャワーでお互いを洗いあったあと、真尋が先にバスルームを後にした。

『お楽しみはこれからですよ♪』

ニャルラトホテプの言葉が頭から離れない。
お楽しみ……改めて真尋はその事に思いを馳せてはこそばゆい気持ちを味わった。
普段なら着ないガウンを羽織り、生乾きの髪をタオルで拭う。
一見すると普通のホテルであったが、よくよく観察すると様々な『機能』に気付く。
その中でも真尋が気になったのは壁にかかった大きなスクリーンとリモコン。
どうやら通常のテレビは写らないらしく、館内のプログラムがいくつかと、
フロントへの簡単な問い合わせも可能な様であった。
その中には様々なルームサービスのメニューもある。そう、様々な……。


食事、身の回り品……コスチューム、ローション、
大人の……これ以上はいけない。
0406名無しさん@ピンキー2016/07/16(土) 07:29:34.58ID:NOd/0OfW
真尋はリモコンを戻すと、室内に時計が無いことに気が付いた。そして、ベッドの枕元に並ぶ様々なボタンにも。

「BGM?」

真尋が何の気も無しにボタンを押すと、小川のせせらぎと小鳥のさえずりが室内に響いた。
もう一度ボタンを押すと、今度はジャズ。真尋は少し思案してもう一度。

おどろおどろしいBGMに謎のピコピコ音。
まるでエンブレムの前で戦闘員が敬礼していそうな……誰の趣味だ……次。

ゆったりと静かなピアノの旋律……二人っきりでムードに浸るには丁度良いBGMだ。
……例えば、シャワーで火照った二人が寄り添いあい、甘い言葉で愛を囁くには……。

「……ちょ、ちょっと、部屋が明るいかな」

どきまぎし始める心を抑えて、ランプのマークを押す真尋。
その瞬間、世界が暗転した。

「おわっ!」

「真尋さん?」

バスルームからニャルラトホテプが呼びかける。
どうやら部屋の明かりを全て消灯してしまったらしく、室内で光っているのはベッドの操作盤と冷蔵庫の足元灯くらいだ。

「ご、ごめ……今点けるから……」

「慌てなくても大丈夫ですよ!」

足音と共に声が近くなる。

「うっ……」

微かに見える柔らかな輪郭、暗闇の中でもその魅惑的な肢体が分かる。
真尋と同じくガウン姿のニャルラトホテプは真尋の側に腰掛けると、乾きたての髪を左右に流した。
えも言われぬ甘やかな香りが広がる。

「んふふ……」

真尋はごくりと唾を飲み込んだ。

「ニャ、ニャル子……」

「真尋さん……」

目が慣れてきたのだろう、薄明かりにぼんやりと潤んだ碧眼にしばし見とれる。
手探りで重ね合い、もつれる手と手。
何か気のきいた言葉を囁こうとしてしたが、頭の中は真っ白だ。

「キス……してもいいです……か?」

「い、いちいち聞くなよ……そんなこ……ん……」
0407名無しさん@ピンキー2016/07/16(土) 07:36:30.60ID:NOd/0OfW
「お、おま……なんつーカッコを」

明かりを点けた真尋は目を剥いた。

「えへへ……」

ニャルラトホテプはバスローブをはだけると、挑発する様な視線を真尋に投げる。
ガウンの下から現れたのは薄桃色のシルクのショーツと揃いのブラジャー。ガーターベルトと、ストッキング。
その姿はやや幼さの残るニャルラトホテプの顔には不釣り合いなほど、艶やかだ。
……脱衣所で時間がかかっていたのはこの為の様だ。

「あ、バレました?」

肯定された。

「……どうです?」

ウザったいドヤ顔でウィンクをキメるニャルラトホテプに真尋はたじろいだ。

「ど、どうって……」

「おや?お気に召しませんでしたか?」

「ん……気に入るとか、そういうのとは……」

「ん〜〜。おやおやおやおや〜〜?」

この場合視線を外せば負けだ。
このニャルラトホテプの態度は真尋を恥ずかしがらせようとしているのは明白だからだ。
今にも涎を垂らしそうな好色家じみた笑顔の裏にあるのは羞恥心の裏返しであり、
真尋がこの色仕掛けに屈するか、逃げの一手に出る事がニャルラトホテプの狙いなのだ……

あっ……詰んだ。

「…………あーーっ、もう!」

「うひゃあ!」

「調子に乗るなよ!この……!」

「うへへへへ」

「……ッ!」

押し倒し覆い被さる真尋に、待ってましたとばかりに両手を広げるニャルラトホテプ。
真尋は吸い込まれる様にその魅惑的な身体をかき抱いた。
0408名無しさん@ピンキー2016/07/16(土) 07:39:45.73ID:NOd/0OfW
ニャルラトホテプを抱きしめ、独りゴチる真尋。

「?……何か言いましました?」

ハートのアホ毛を揺らしながら、うっとりと夢見心地でいたニャルラトホテプが聞き咎める。

「っ!……はぁ……ん」

真尋は答える替わりに左の耳たぶを噛んだ。

もにもにもに。

「にゃあぁぁ!」

痛痒感で身をよじるニャルラトホテプに真尋は畳み掛けた。
ブラの上から尖り始めた頂きを摘み、そのまま手の平で乳房を蕩かせる。
右手でお尻の肉ごとシルクの手触りを味わい、右脚をニャルラトホテプの脚に絡ませる。

「いっ!ああぁ!!」

ニャルラトホテプの身体が海老反る。
肌を粟立て、ベッドの掛布を掴み、堪え難い快楽にぞくぞくと身体中を震わせる。

「しゅ、しゅごッ……!ひっ!まひろしゃんの……っ!えう!!」

目に涙を浮かべるニャルラトホテプ。真尋は一切加減をしない。

「あっ!おっぱい……めぇえ!」

ニャルラトホテプの乳首は真尋が最初に知った彼女の性感帯だ。
勃起した頂きを強く責めると、彼女の身体から力が抜ける。
本当ならば舌も動員したいところだが、生憎と口はもう一つの性感であるうなじの攻略で塞がっている。

「ふぅーーっ!ふぅうぅっ!!」

ニャルラトホテプの腰がくねる。
内股を擦り合わせ様とする動きを右足で邪魔し、切なく震える下半身を右手でおさえる。

「やぁ!やぁん……!!」

(……ムードもへったくれもないな)

真尋はもう一度、独りゴチた。
0410名無しさん@ピンキー2016/07/16(土) 20:28:48.00ID:XYHB3J6C
アザトース!アザトーース!!
0411名無しさん@ピンキー2016/07/17(日) 21:59:06.78ID:k3vKnwYr
保管庫更新完了しますた


アニメも原作も終わったのに
今もこうやってニヤニヤ出来るって
幸せだなぁ…
0412名無しさん@ピンキー2016/07/20(水) 20:53:43.41ID:xqKa6ioc
乙乙乙!
いい!
0413名無しさん@ピンキー2016/07/20(水) 20:59:43.19ID:4M+Z+nqk
嗚呼、ニャル子のSSが二本も同時に……
二本もニャル子に……
0414名無しさん@ピンキー2016/07/22(金) 16:46:07.87ID:MhH/iAEb
凄すぎる凄すぎる
こんなに素晴らしいssにはなかなか出会えない
もっと書いて、もっと書いて
0415名無しさん@ピンキー2016/08/02(火) 19:42:10.90ID:SKd/0tqR
ニャルラト保守
0416名無しさん@ピンキー2016/08/23(火) 06:33:38.55ID:8yJflvDI
続きおまちしとります
0419名無しさん@ピンキー2016/08/31(水) 21:06:10.08ID:Yyqe6pxx
「きもちいーですか、真尋さん」
「んっ、んちゅっ……んぁ」
部屋に響くニャルラトホテプの甘く囁く声と、真尋の呻き。

真尋をベッドに仰向けにさせると、その横に陣取るニャルラトホテプ。
全裸で。

「おちんちんずーっとシコシコしててあげますから、我慢できなくなったら出しちゃいましょうね?」
「んっ、ん……」
お互い産まれたままの姿になり、乳房を咥えさせて硬くなったペニスを手で刺激する。
いわゆる授乳手コキである。

マニアックなだけに普段だったら恥ずかしがって絶対にさせては貰えない行為。
そそり立つ剛直をゆったりとしたペースで扱き上げ、羞恥心で顔を真っ赤にした真尋は目を瞑りながら必死に乳首にちゅうちゅうと吸い付いてくる。
0420名無しさん@ピンキー2016/08/31(水) 21:07:13.48ID:Yyqe6pxx
「おっぱいおいちーですか?」
いつもであれば拳が飛んできそうなセリフだが、真尋は恥ずかしがりながらも素直に受け入れてくれる。
真尋の舌は乳輪を這い、乳首を吸い上げ、甘噛みして乳房を堪能する。
母性本能を刺激されるような、甘えるような真尋の愛撫にニャルラトホテプも体の奥が熱くなる。
ニャルラトホテプはそんな真尋が愛おしくてたまらないのだ。

「真尋さんはどこがきもちいいですか?ここですか?それとも……ここ?」
「んっ、んうぅっ!」
裏筋を弄ったり、敏感なカリ首を責めたり、とろとろと我慢汁を漏らす鈴口をぐりぐりと苛めたり。
真尋の耳元で囁き射精感を煽り、強い刺激は与えずに限界まで快感を与える。
真尋はペニスに与えられるもどかしい刺激を耐えるしかないのだ。

「おちんちんのミルクびゅーってしちゃいましょ?」
性急な刺激は与えず、ただ単純に陰茎を上下する。
それはゆっくりとだが着実に真尋をじわじわと射精に向けて追い込む。
真尋は腰を捩ったり、浮かせたりして必死に耐えることしかできない。
その様につい加虐心が刺激されるも、ニャルラトホテプはぐっと堪えて優しい手淫でペニスの射精感を高める。
0421名無しさん@ピンキー2016/08/31(水) 21:08:15.34ID:Yyqe6pxx
「んーっ!んぁっ!!!」
「あっ、せーえき出せそうですか?いっぱい出してください……!」
ついに限界が訪れる真尋。
玉が上がりきり、亀頭ははち切れんばかりに膨らむ。
ニャルラトホテプは指先で作った輪っかで陰茎を包むと激しく上下に動かし、男が最高に心地よく射精できる状態に導く。

ビュクッ!ビュクッ!ビュルルルッ!
限界まで我慢した射精感が解き放たれる。
腰を仰け反らせ勢いよく飛び出した精液は宙を舞い真尋の胸にまで撒き散らされる。
放出中もニャルラトホテプは手の動きを緩めず、真尋が完全に射精し終えるまでゆるゆると扱き続ける。

「いっぱい出ちゃいましたね」
「っはぁ、ニャル子……」
「たくさんぴゅっぴゅできましたね……お疲れさまです」
「うぁ……」
脱力した真尋の腰がぐったりとベッドに沈む。
陰茎が柔らかくなり、最後の残渣まで絞り出したことを確認するとニャルラトホテプは手の動きを止める。

「おててべとべとになっちゃいましたよ?」
「うぅ……」
ニャルラトホテプの手から真尋のお腹の上までぶちまけられた、液体というよりは固体に近いゼリーのような塊の精液。
嗅いだだけで発情してしまいそうな雄の濃い性臭が部屋中に立ち込める。
0422名無しさん@ピンキー2016/08/31(水) 21:09:09.46ID:Yyqe6pxx
「あむっ……はぁっ……すっごく濃いですね」
「ニャル子……?」
精液の付着した自信の指を口に含むと綺麗に舐めとる。
信じられないといった表情の真尋。
人によっては不味いと言うかも知れないが、ニャルラトホテプにとっては大好きな彼氏の精液は毎日でも飲みたいくらいクセになる。
特に濃厚なものは格別だ。

「きれいにしちゃいますね」
「だめっ、ニャル子……今敏感だからっ……はうぁっ!」
「んむっ……ちゅぷっ……」
真尋の訴えを無視して陰茎をぱくりと咥える。
射精後の敏感なペニスを口腔の粘膜で刺激され、とろけそうな顔の真尋を尻目におそうじフェラ。
一度出したもののまだ硬さを残したペニスの裏筋の溝からカリ首、尿道口まで丹念に精液をこそぎ取る。
ペニスへのご奉仕が終わると今度はお腹の上に出来た白濁の水溜りのお掃除。
ぴちゃぴちゃと音を立てながら、まるでミルクを飲む子犬のように綺麗に舐めとる。

「んはぁっ……ごちそうさまでした」
「あ……ありがと、ニャル子……っ」
節操なく射精してしまい、おまけに彼女に射精後の処理までされてしまった真尋。
羞恥心が最高潮に達し、顔を真っ赤にした真尋をニャルラトホテプは優しく抱きしめる。
その行動に真尋は一瞬体を硬くするもののすぐに緊張を解き、顔を隠すように豊満な胸に顔をうずめる。
先ほどとは逆転して甘えてくる真尋。
無尽蔵とも言える包容力で受け止め、肩で息をする真尋が落ちつくまでニャルラトホテプは優しく抱きしめていたのだった。
0423名無しさん@ピンキー2016/08/31(水) 21:10:09.87ID:Yyqe6pxx
「いっかがでした、ご感想は?」
「もう二度とやらないからな……」
あれから火がついてしまった二人は何度も盛り、繋がりあい、愛し合った。
ややげっそりした真尋とは対照的につやつやで満足気なニャルラトホテプ。
その様に真尋な納得がいっていない様子だ。



「でも……気持ちよかったですよね?」
「……うん」
「はうぅ、新たな感覚に目覚めそうですぅ。将来私たちの赤ちゃんと真尋さんで私のおっぱい取り合いになったらどうしましょう?……いや、母乳プレイというのも捨てがたいですね」
「いや、ないからな」
「本当にそうですか?」
期待の眼差しを送るニャルラトホテプに対し真尋はむすりとした表情。

「おっぱい出るようになったら真尋さんにも飲ませてあげますからね!」
「そうかよ」
ぷいっと顔を反らせてしまった真尋。
否定しながらも真尋の瞳の中には僅かな期待感を覚えていることをニャルラトホテプは密かに感じ取っていた。
真尋が順調にデレ始めてきている。
これはのちに確信に変わるのだが。
0424名無しさん@ピンキー2016/08/31(水) 21:11:11.24ID:Yyqe6pxx
終わりです
エロシーンが短くて申し訳ない
続きも書きたい
0425名無しさん@ピンキー2016/09/01(木) 22:03:50.43ID:gDBD3M4e
ふぅ……
まぁ、そこそこ以上
最高程度と言ったところですかな


乙乙乙!!
続きも是非お願いします!
是非!!
0426名無しさん@ピンキー2016/09/02(金) 05:49:22.91ID:UnUpNqA6
ニャル子可愛いすぎだろもォ

続きもお待ち申し上げまする
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